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別に好きじゃないけど!!

嫉妬と気づいた気持ち

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昨日あたしはあの後から一切蓮と喋らなかった。
昨日はあたしが早く眠ってしまったから。
蓮は夜遅くまで起きてたけど…

「れーん。おは…」
「蓮君!おはよう!!」
「おはよ、美愛。」
え?なんで美愛?昨日まで名字で呼んでたのに…
しかもシカトされた。ま、いいや。そう思っていると…
「聖空、おはよ。」
「うん」
蓮。あたしがちゃんと言ったから…
って、あたし何考えてるの!?
「な、聖空!昨日見たアニメがとてつもなく面白くてかわいかったぜ。あれは見て損はない!」
「蓮君、そのアニメさ。美愛も見たよ!」
「お!まぢ?」
あたしがいるのに蓮は美愛とアニメの話で盛り上がっているっぽいし、あたし邪魔だからどっか行こ。
「蓮、あたし邪魔っぽいから、授業始まる前までどっか行っとくね」
「え?聖空?」
あたしはそう言って教室を出た。 
今の2人にはあたしなんていらないよ。

あたしはまだ知らなかった。
「……邪魔者もいなくなったし、作戦成功~♪」
美愛が小声でそう言ってることを。

美愛はあたしが蓮と話そうとすると邪魔してばっか。
そういうことがずっと続いてて気付いたら5日たっていた。
「な?聖空」
「何?今日は美愛と一緒じゃないんだね」
「聖空。さしぶりに一緒に帰ろうぜ」
「あたしといても楽しくないよ。美愛みたいにアニメも知らないし。あたしなんて…」
「それ以上言うな、言ったらダメ」
もーものいうとうりだ。
あたし美愛に嫉妬してる。
蓮が誰かと話している時も気になってる。
あたしはきっと蓮が好きなんだ。

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