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ニ章
第五十七話 決着
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自然が、命が、崩れてゆく
形作られたものが壊されてゆく
残されたものは果てしない絶望と、血と、虚無
「俺が…倒します」
その中で生み出された光は、ハルの持った何一つ知らない力だった
「倒すって、お前…ッ!!」
「ギアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
討論が始まりかけたとき、ヨツンヴァインがまた叫ぶ、鼓膜がチリチリと響き苛立ちが募る
現在のヨツンヴァインは激高状態、速めに決着をつけるべきだ
「時間がない!!今すぐッ!」
「待て!!!」
岩陰から出ようとするハルを引き止めニグは叫ぶ
「だから!時間がないんだニグ!!このままみんなが死ぬのを眺めてろって!?
俺は嫌なんだ、もう人が、大切な人が死ぬところは見たくないんだ!!!顔見知りの死体を何度も観てきた、慣れてくると思ったけどそんなことなかった、ただ、胃がムカムカして吐きそうになーーーーーーっ」
「…ハル」
レイは悲しそうに呟く
込み上げる感情に収拾がつかない
気付けばハルは…泣いていた
「俺は………もう……ッ」
「だからそうじゃねえって!いってんだろ!!!」
まくしたてるハルをニグが制す
ハルはハッとして目線を戻す
「ちげェ…、おれはお前を止めたいんじゃない、サポートしたいんだ。面白いよ、お前ら…出会って間もないけどさ」
「面白い…?何を…ッ」
「弱いくせにさ…頑張っちゃってよォ、足りない奴らばっかなのに手を取り合ってこんな大規模な戦いに今生き残ってるんだ。
ーーーそういうのは“強ェ“よな」
「……?」
「ーーでも、やっぱ心配だ」
意味がわからない、といった表情をするハルにため息を付きながら立ち上がり、拳を突き出す、その中には、黄色い銃弾があった
「―――閃光弾だ」
「…目をくらませるやつ?」
「ああ、一発だけある、お前がピンチになった瞬間、ここから俺がアデルとヨツンヴァインにこれをぶち込む
そこが隙だ、人おもいやってくれ、そこから先は何もできない…」
ジャコ と格好の良い音を立て先程突き出したものを装填する
「レイ、俺の隣にいて指示してくれ、頼む、お前がいないとど~しても出来ないんだァ」
「えっ………わかった」
「二人共………ありがとう」
ザッ と、背を向けじゃりを踏み歩く音、ハルの覚悟は決まった
「ーーー待って」
その背中を、レイの一言が止めた
「……え?」
「…なんで、君はそこまでするの?」
「………………俺は」
「うん」
「ーーーーー最初、正直良くわからなかったんです。自分が人を殺すだとか、殺されるだとか、自分は昔色々あって…友達なんていなかったから、仲間だとかよくわからないし、どうでもよかった、どうにかなるとおもってた」
ただぼんやりとした命でキノコ軍に恩返しがしたかったのだ。
いや、今思えば、働き口が欲しかっただけなのかも、
友達が欲しかったのかも
周りから弱いやつって思われたくなかったからかも
「……でも、全然違った、人を殺す感覚は全身に虫でも入れられたかってくらいの逆立つ不快感だった、仲間ができて、どんどん死んだ、初めてこんな感情になった、人の命は、こんなにも軽いものなんだって………こんなにも…失うことが辛いなんて…ッ!!!!!」
「ハル……」
いつの間にかまた、涙が溢れる
死んだ人を思い出す、忘れようとしても、焼き付いた脳内からは離れない
「俺はそんなに…強くない!今回だって!奇跡の連続で生き残ってきただけ…本当に俺は駄目な、奴なんだ!!!でも!!!!それはッッッ!!!」
込み上げた涙を、無理矢理に戻し、叫ぶ
「ーーー諦める理由には ならない!」
「…っ!」
一瞬、レイの空気が変わった気がした、レイに何か、新たな世界が作り上げられたかのような
それは、レイにしかわからない
そして、今の大声を聞いてヨツンヴァインは脳を震わす
その頃には…ハルは岩陰からでていて
ヨツンヴァインと目が、合っていた
「ギェェアアアああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
「ーーー行ってきます」
走る、全速力で、こらえた涙の反動で
死んだ仲間たちに、背中を押されて
「…ハル!?何をするつもりだ!?」
カイムたちは横たわりながら反応する
彼らからは、ハルは無造作に突撃する馬鹿者にしか見えなかった
「げえええええ!!!!」
「ハル…来ましたね」
「……っ!!」
ヨツンヴァインは聞いたこともないような奇声を発し、手足で踏みつけるのではなく、周りの石を投げつけてくる
(“考える“ようになってきたな…ただかいのなかでせいちょうしている)
「うわっ!!!!」
右、左と岩を投げ、最後は特大の岩を正面に投げてきた
ーーだが、その大岩はすぐに破壊される
「ーーー!!?」
「ーー厄介な!!この巨人…」
アデルだった、ハルに向けられた銃弾はたまたま岩と重なりミスを起こした
無造作に岩を投げるヨツンヴァイン、銃で殺そうとするアデルのコンビネーションが噛み合っていないのだ
「いけるっ!!」
身を捩らせ、大岩の小さな隙間を正確にくぐり抜ける
「ーーーはあああああああああああ!!!!」
狙うはヨツンヴァインの最後の足、ここを斬ればヨツンヴァインは歩行が不可能になり転倒、同時にアデルを落下死させる作戦だ
ダン
ヨツンヴァインの皮膚に、剣をこすりつける
もちろんきれない
ーーーここだ
(出ろ…っ!!雷!!!!!)
「おおおおおおおおおー――――ッ!!!!!」
「―ハル!!!やれぇ!!!」
「あいつ…!!いけるぞ!!これ!!」
倒れた皆が声を上げ、ハルを応援する
「ーーまさかッ!!あの力を使うつもりか!?」
アデルはおもわず声を上げ、その明晰な頭脳でハルの作戦をすぐ理解する
「させません…ッ、霧の力は、私達のもッッッ」
ギィん という音と光、思わずアデルは目を防ぐ、
だがおそい、右目を閉じる瞬間が、若干遅れた
「っっっっっっっっ!!!」
一瞬 ほんの一瞬の出来事、
世界の右側が、暗転している
ーーーアデルは、右目の視力を失った
「ーーーーー貴様らああああああああ!!!」
銃弾の方向を向くと、ニヤリと笑うニグと、その背中を支えるレイ
「おおおおおおおおおおおおおああああ!!!!!!!!!」
「ぎああああああああああああああああああああいあああああああああああ!?!?!!!!!!!!!!!」
「っハルめ!」
下では本気でヨツンヴァインの脚を斬ろうとしているハル、閃光弾
焦る アデルは焦る
――自分は今、大波の崖際に立たされているのだと
……だが、違った
「――でないッッッッッッッッ!!!!!」
ハルの、叫びだった
出ないのだ
ヨツンヴァインの抵抗に、おしまける
どれだけ叫んでも、どれだけの殺意があっても、出ない、動揺、絶望、罪悪感、恐怖
全てがハルにのしかかり、剣から手を離そうとする
「も……う……だ………」
「いけえええええ!!!ハル!!!」
そのとき遠くからキクの声が聞こえた
「勝てや!!!そこまで行ったんならよぉ!!!俺は信じてる!!!!!!今までのお前なら倒せるって!!!!」
ーーーみんなの応援が、聞こえる
でも、力が出ないのだ、涙が出るほど、力が入らないのだ
そのとき
「………あ」
絶望の重圧を、ふわりと誰かが打ち消した
「―――レイ さ ん!?!!!」
レイだった
「ハル!!!!やろう!!!今ここで!!!!」
この中でも屈指の重症を誇るレイが、命からがら
ここまでたのだ
「もう……腕が……動かない、んです」
「出来るよ……だって…君だもん……!」
レイも、泣いていた
「ーーえ」
ハルが剣から離してしまった左手は、レイが握った
レイは血だらけで 血を吐いて、泣いて
それでも、笑っていた
“ひとのちのちは こんなにもかるいもので
こんなにも うつくしいものなのか“
「ーーーっあああああアああああああ!!」
その瞬間、ハルの体が稲妻に包まれる
「お………っおおおお、おお!!!!」
「ハル!」
バリバリと雷の“ようなもの“がヨツンヴァインの足を貫き、“まるで本物の電気“のように痛みがつんざき出血を起こす
ソレと同時に、力を纏った剣がジリジリと肉の断面に刃がとおりはじめる
「今なら………いける!!!」
ハルは叫ぶ
力が溢れてくる、入らなかった力が入る、想いが、全てが、流れ込んでくる
「霧の力………ッ!!!!なぜレイには伝線してない!?」
アデルは動揺し銃を向けるが、暴れるヨツンヴァインに体勢を保つのでも精一杯な上、失った視力が足を引っ張り何も攻撃を起こせない
このままでは、落ちて死ぬ
「流石だなァハル!!」
「ほう…」
「いけ!!!レイ!!!ハル!!」
「やれええええ!!!」
「殺せぇ!!!」
「頑張れえええええ!!!」
「ギアああああああああああああああああああああああああああああアアア」
ヨツンヴァインの、肉の断面が見え始める、バリバリという音が、その断面すら焼き尽くす
それでも抵抗するヨツンヴァイン、まだ、まだ終わりじゃない、まだ、勝ちじゃない
叫ぶ、腹の中から
叫ぶ、心のそこから
「いっけええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!」
ーーーーーーーーーー
地面にただれた巨大な足、死体と化した巨人
おそらくその下敷きになっているであろうアデル
気絶したハルとレイ
冷や汗を垂らしホッと息をつくニグ
そしてうなだれながらも喜びを隠しきれないパアワやキク達
ーーーそして戦いは幕を下ろした、
…大きな濁りを残して
=====================
規模のでかい戦闘は一旦、一区切りつきます。
ここから少し話を挟んだあと新章のようなものに入り、キャラを沢山増やして、ここらでやっと
ちょっとおもろい小説みたいになってきます、多分…
第一章的なポジションのここまでで、50話以上使ってしまうのですから、
この調子でいくと、100話はもちろん、普通に200話とか作ってしまうかもしれません、かなり先までストーリーを考えて伏線を張ってあるので
未来の自分はどうなっているかな
正直1~10話くらいは作り直したいです。
魅力のないストーリー 説明しかない序盤
いまが面白いとは言いませんが…
もう全話読んで追ってる人はいないと思います。この文章も、そもそもこの話閲覧してくれないか流し読みされるかでしょう
それでも自分が読むために描き続けます
正直結構好きなので、自分の小説が
この文章は最終話まで書き終わった自分へ送るあとがきです
みらいのおれがんばれ!もっとテンポよくしろ!
説明しかない文章を減らせ!
形作られたものが壊されてゆく
残されたものは果てしない絶望と、血と、虚無
「俺が…倒します」
その中で生み出された光は、ハルの持った何一つ知らない力だった
「倒すって、お前…ッ!!」
「ギアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
討論が始まりかけたとき、ヨツンヴァインがまた叫ぶ、鼓膜がチリチリと響き苛立ちが募る
現在のヨツンヴァインは激高状態、速めに決着をつけるべきだ
「時間がない!!今すぐッ!」
「待て!!!」
岩陰から出ようとするハルを引き止めニグは叫ぶ
「だから!時間がないんだニグ!!このままみんなが死ぬのを眺めてろって!?
俺は嫌なんだ、もう人が、大切な人が死ぬところは見たくないんだ!!!顔見知りの死体を何度も観てきた、慣れてくると思ったけどそんなことなかった、ただ、胃がムカムカして吐きそうになーーーーーーっ」
「…ハル」
レイは悲しそうに呟く
込み上げる感情に収拾がつかない
気付けばハルは…泣いていた
「俺は………もう……ッ」
「だからそうじゃねえって!いってんだろ!!!」
まくしたてるハルをニグが制す
ハルはハッとして目線を戻す
「ちげェ…、おれはお前を止めたいんじゃない、サポートしたいんだ。面白いよ、お前ら…出会って間もないけどさ」
「面白い…?何を…ッ」
「弱いくせにさ…頑張っちゃってよォ、足りない奴らばっかなのに手を取り合ってこんな大規模な戦いに今生き残ってるんだ。
ーーーそういうのは“強ェ“よな」
「……?」
「ーーでも、やっぱ心配だ」
意味がわからない、といった表情をするハルにため息を付きながら立ち上がり、拳を突き出す、その中には、黄色い銃弾があった
「―――閃光弾だ」
「…目をくらませるやつ?」
「ああ、一発だけある、お前がピンチになった瞬間、ここから俺がアデルとヨツンヴァインにこれをぶち込む
そこが隙だ、人おもいやってくれ、そこから先は何もできない…」
ジャコ と格好の良い音を立て先程突き出したものを装填する
「レイ、俺の隣にいて指示してくれ、頼む、お前がいないとど~しても出来ないんだァ」
「えっ………わかった」
「二人共………ありがとう」
ザッ と、背を向けじゃりを踏み歩く音、ハルの覚悟は決まった
「ーーー待って」
その背中を、レイの一言が止めた
「……え?」
「…なんで、君はそこまでするの?」
「………………俺は」
「うん」
「ーーーーー最初、正直良くわからなかったんです。自分が人を殺すだとか、殺されるだとか、自分は昔色々あって…友達なんていなかったから、仲間だとかよくわからないし、どうでもよかった、どうにかなるとおもってた」
ただぼんやりとした命でキノコ軍に恩返しがしたかったのだ。
いや、今思えば、働き口が欲しかっただけなのかも、
友達が欲しかったのかも
周りから弱いやつって思われたくなかったからかも
「……でも、全然違った、人を殺す感覚は全身に虫でも入れられたかってくらいの逆立つ不快感だった、仲間ができて、どんどん死んだ、初めてこんな感情になった、人の命は、こんなにも軽いものなんだって………こんなにも…失うことが辛いなんて…ッ!!!!!」
「ハル……」
いつの間にかまた、涙が溢れる
死んだ人を思い出す、忘れようとしても、焼き付いた脳内からは離れない
「俺はそんなに…強くない!今回だって!奇跡の連続で生き残ってきただけ…本当に俺は駄目な、奴なんだ!!!でも!!!!それはッッッ!!!」
込み上げた涙を、無理矢理に戻し、叫ぶ
「ーーー諦める理由には ならない!」
「…っ!」
一瞬、レイの空気が変わった気がした、レイに何か、新たな世界が作り上げられたかのような
それは、レイにしかわからない
そして、今の大声を聞いてヨツンヴァインは脳を震わす
その頃には…ハルは岩陰からでていて
ヨツンヴァインと目が、合っていた
「ギェェアアアああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
「ーーー行ってきます」
走る、全速力で、こらえた涙の反動で
死んだ仲間たちに、背中を押されて
「…ハル!?何をするつもりだ!?」
カイムたちは横たわりながら反応する
彼らからは、ハルは無造作に突撃する馬鹿者にしか見えなかった
「げえええええ!!!!」
「ハル…来ましたね」
「……っ!!」
ヨツンヴァインは聞いたこともないような奇声を発し、手足で踏みつけるのではなく、周りの石を投げつけてくる
(“考える“ようになってきたな…ただかいのなかでせいちょうしている)
「うわっ!!!!」
右、左と岩を投げ、最後は特大の岩を正面に投げてきた
ーーだが、その大岩はすぐに破壊される
「ーーー!!?」
「ーー厄介な!!この巨人…」
アデルだった、ハルに向けられた銃弾はたまたま岩と重なりミスを起こした
無造作に岩を投げるヨツンヴァイン、銃で殺そうとするアデルのコンビネーションが噛み合っていないのだ
「いけるっ!!」
身を捩らせ、大岩の小さな隙間を正確にくぐり抜ける
「ーーーはあああああああああああ!!!!」
狙うはヨツンヴァインの最後の足、ここを斬ればヨツンヴァインは歩行が不可能になり転倒、同時にアデルを落下死させる作戦だ
ダン
ヨツンヴァインの皮膚に、剣をこすりつける
もちろんきれない
ーーーここだ
(出ろ…っ!!雷!!!!!)
「おおおおおおおおおー――――ッ!!!!!」
「―ハル!!!やれぇ!!!」
「あいつ…!!いけるぞ!!これ!!」
倒れた皆が声を上げ、ハルを応援する
「ーーまさかッ!!あの力を使うつもりか!?」
アデルはおもわず声を上げ、その明晰な頭脳でハルの作戦をすぐ理解する
「させません…ッ、霧の力は、私達のもッッッ」
ギィん という音と光、思わずアデルは目を防ぐ、
だがおそい、右目を閉じる瞬間が、若干遅れた
「っっっっっっっっ!!!」
一瞬 ほんの一瞬の出来事、
世界の右側が、暗転している
ーーーアデルは、右目の視力を失った
「ーーーーー貴様らああああああああ!!!」
銃弾の方向を向くと、ニヤリと笑うニグと、その背中を支えるレイ
「おおおおおおおおおおおおおああああ!!!!!!!!!」
「ぎああああああああああああああああああああいあああああああああああ!?!?!!!!!!!!!!!」
「っハルめ!」
下では本気でヨツンヴァインの脚を斬ろうとしているハル、閃光弾
焦る アデルは焦る
――自分は今、大波の崖際に立たされているのだと
……だが、違った
「――でないッッッッッッッッ!!!!!」
ハルの、叫びだった
出ないのだ
ヨツンヴァインの抵抗に、おしまける
どれだけ叫んでも、どれだけの殺意があっても、出ない、動揺、絶望、罪悪感、恐怖
全てがハルにのしかかり、剣から手を離そうとする
「も……う……だ………」
「いけえええええ!!!ハル!!!」
そのとき遠くからキクの声が聞こえた
「勝てや!!!そこまで行ったんならよぉ!!!俺は信じてる!!!!!!今までのお前なら倒せるって!!!!」
ーーーみんなの応援が、聞こえる
でも、力が出ないのだ、涙が出るほど、力が入らないのだ
そのとき
「………あ」
絶望の重圧を、ふわりと誰かが打ち消した
「―――レイ さ ん!?!!!」
レイだった
「ハル!!!!やろう!!!今ここで!!!!」
この中でも屈指の重症を誇るレイが、命からがら
ここまでたのだ
「もう……腕が……動かない、んです」
「出来るよ……だって…君だもん……!」
レイも、泣いていた
「ーーえ」
ハルが剣から離してしまった左手は、レイが握った
レイは血だらけで 血を吐いて、泣いて
それでも、笑っていた
“ひとのちのちは こんなにもかるいもので
こんなにも うつくしいものなのか“
「ーーーっあああああアああああああ!!」
その瞬間、ハルの体が稲妻に包まれる
「お………っおおおお、おお!!!!」
「ハル!」
バリバリと雷の“ようなもの“がヨツンヴァインの足を貫き、“まるで本物の電気“のように痛みがつんざき出血を起こす
ソレと同時に、力を纏った剣がジリジリと肉の断面に刃がとおりはじめる
「今なら………いける!!!」
ハルは叫ぶ
力が溢れてくる、入らなかった力が入る、想いが、全てが、流れ込んでくる
「霧の力………ッ!!!!なぜレイには伝線してない!?」
アデルは動揺し銃を向けるが、暴れるヨツンヴァインに体勢を保つのでも精一杯な上、失った視力が足を引っ張り何も攻撃を起こせない
このままでは、落ちて死ぬ
「流石だなァハル!!」
「ほう…」
「いけ!!!レイ!!!ハル!!」
「やれええええ!!!」
「殺せぇ!!!」
「頑張れえええええ!!!」
「ギアああああああああああああああああああああああああああああアアア」
ヨツンヴァインの、肉の断面が見え始める、バリバリという音が、その断面すら焼き尽くす
それでも抵抗するヨツンヴァイン、まだ、まだ終わりじゃない、まだ、勝ちじゃない
叫ぶ、腹の中から
叫ぶ、心のそこから
「いっけええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!」
ーーーーーーーーーー
地面にただれた巨大な足、死体と化した巨人
おそらくその下敷きになっているであろうアデル
気絶したハルとレイ
冷や汗を垂らしホッと息をつくニグ
そしてうなだれながらも喜びを隠しきれないパアワやキク達
ーーーそして戦いは幕を下ろした、
…大きな濁りを残して
=====================
規模のでかい戦闘は一旦、一区切りつきます。
ここから少し話を挟んだあと新章のようなものに入り、キャラを沢山増やして、ここらでやっと
ちょっとおもろい小説みたいになってきます、多分…
第一章的なポジションのここまでで、50話以上使ってしまうのですから、
この調子でいくと、100話はもちろん、普通に200話とか作ってしまうかもしれません、かなり先までストーリーを考えて伏線を張ってあるので
未来の自分はどうなっているかな
正直1~10話くらいは作り直したいです。
魅力のないストーリー 説明しかない序盤
いまが面白いとは言いませんが…
もう全話読んで追ってる人はいないと思います。この文章も、そもそもこの話閲覧してくれないか流し読みされるかでしょう
それでも自分が読むために描き続けます
正直結構好きなので、自分の小説が
この文章は最終話まで書き終わった自分へ送るあとがきです
みらいのおれがんばれ!もっとテンポよくしろ!
説明しかない文章を減らせ!
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