モブが乙女ゲームの世界に生まれてどうするの?【完結】

いつき

文字の大きさ
3 / 12

3

「どうして使用人の部屋になんか招待するんだよ」

一応?女の子の部屋に招待されたと思っていたのかジョージ様の頬は軽く赤みがさしていたが、この部屋を見た瞬間ガックリと肩を落とされた

辛うじて壁紙が淡いグリーンに小花模様とストライプで女の子ぽさが残ってるが後は何も無いのだからそう反応されても仕方無かった

「これが、私の部屋なのよ」

落ち着いた口調で振り向き様に微笑むと鳩が豆鉄砲を食らったように驚き、えっ?なんで、と呟く

「私の部屋もドレスも装飾品も欲しがった義妹にマリア義母様があげてしまったから。貴方が好きだと言っていたスミレ色のワンピースも、良く似合うと言っていた黄色の髪飾りも」

「えっ?なんで」

同じ事を何度も呟くのは衝撃で頭に入ら無いからだろうか

婚約者候補は彼の弟のマイセン様も居るが、マイセン様を気に入ったシャーロットが外に遊びに連れ出してしまったので余計に詰まらなくなって口に出してしまったのかも知れない

愛嬌の有る可愛いシャーロットは快活な笑い声、お喋り上手でマイセン様、ジョージ様ともに彼女が我が家に来てからずっと可愛がっていたから。

「なんで、なんて分かるでしょう?マリア義母様は実娘のシャーロットが可愛いからよ。私の服なら構わないけれど新しく購入も沢山しているから我が家の家計は今、火の車よ」

客室に戻り、改めて今の状況を伝える

我が家内で完結している分なら構わないが万が一、婚約し婚姻すれば関係無い事では済まないのだ

だからこそ、問う。好きな事、好きな物にお金使うのは良いけれど使った分はどう稼ぐんですか?ってね

「領民からの税額は決まっていますし、男爵領は伯爵領と違い面積も小さく領民も少ないの。ならば、自分で商売なりで稼ぐ他無いけれど、稼ぐってそんなに簡単じゃないのです。特産だってヒットするには高位貴族の宣伝が必須だもの、高位貴族のジョージ様には分からないでしょう?」

高位貴族が作れば下位貴族も親密になる為に話題作りとして得ようとするし、自分の領民にも伝えようとする

それが食材なら調理法のアレンジも出来る

ジョージ様の所は玉ねぎが有名で、しかも数年前に侯爵家が絶賛したとかで余計に国中に広まり、今や入手困難と言われている程。

跡継ぎの長男のサジナール様は嫁ぎ先に安泰だと直ぐに同じく伯爵家から可愛らしい婚約者が出来たと聞いているわ

「メイド服はリアラの趣味って夫人が言っていたのに、まさかそんな…」

「変わった趣味ね?そんな令嬢も居るかも知れないけれど私の趣味では無いわね」

「跡継ぎの令嬢がわざわざメイド服を着たがるなんて可笑しいと思ったんだ」

呆然とするジョージ様を横目に私は自分で淹れた紅茶で喉を潤した

義母とて今日は流石に普通のワンピースなりドレスを着るように言って来たが、シャーロットはもう自分の服だからと私に元私のドレスの一着すら貸さなかった

だから苦し紛れに私の趣味だと伯爵家へ言い訳していたのだろう。

あなたにおすすめの小説

転生した世界のイケメンが怖い

祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。 第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。 わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。 でもわたしは彼らが怖い。 わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。 彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。 2024/10/06 IF追加 小説を読もう!にも掲載しています。

醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます

ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。 そして前世の私は… ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。 とある侯爵家で出会った令嬢は、まるで前世のとあるホラー映画に出てくる貞◯のような風貌だった。 髪で顔を全て隠し、ゆらりと立つ姿は… 悲鳴を上げないと、逆に失礼では?というほどのホラーっぷり。 そしてこの髪の奥のお顔は…。。。 さぁ、お嬢様。 私のゴットハンドで世界を変えますよ? ********************** 『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』の続編です。 続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。 前作も読んでいただけるともっと嬉しいです! 転生侍女シリーズ第二弾です。 短編全4話で、投稿予約済みです。 よろしくお願いします。

痩せすぎ貧乳令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます

ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。 そして前世の私は… ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。 とあるお屋敷へ呼ばれて行くと、そこには細い細い風に飛ばされそうなお嬢様がいた。 お嬢様の悩みは…。。。 さぁ、お嬢様。 私のゴッドハンドで世界を変えますよ? ********************** 転生侍女シリーズ第三弾。 『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』 『醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』 の続編です。 続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。 前作も読んでいただけるともっと嬉しいです!

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

【完結】名前もない悪役令嬢の従姉妹は、愛されエキストラでした

犬野きらり
恋愛
アーシャ・ドミルトンは、引越してきた屋敷の中で、初めて紹介された従姉妹の言動に思わず呟く『悪役令嬢みたい』と。 思い出したこの世界は、最終回まで私自身がアシスタントの1人として仕事をしていた漫画だった。自分自身の名前には全く覚えが無い。でも悪役令嬢の周りの人間は消えていく…はず。日に日に忘れる記憶を暗記して、物語のストーリー通りに進むのかと思いきや何故かちょこちょこと私、運良く!?偶然!?現場に居合わす。 何故、私いるのかしら?従姉妹ってだけなんだけど!悪役令嬢の取り巻きには絶対になりません。出来れば関わりたくはないけど、未来を知っているとついつい手を出して、余計なお喋りもしてしまう。気づけば私の周りは、主要キャラばかりになっているかも。何か変?は、私が変えてしまったストーリーだけど…

【完結】せっかくモブに転生したのに、まわりが濃すぎて逆に目立つんですけど

monaca
恋愛
前世で目立って嫌だったわたしは、女神に「モブに転生させて」とお願いした。 でも、なんだか周りの人間がおかしい。 どいつもこいつも、妙にキャラの濃いのが揃っている。 これ、普通にしているわたしのほうが、逆に目立ってるんじゃない?

モブは転生ヒロインを許さない

成行任世
恋愛
死亡ルートを辿った攻略対象者の妹(モブ)が転生ヒロインを断罪します。 .

悪役令嬢の取り巻き令嬢(モブ)だけど実は影で暗躍してたなんて意外でしょ?

無味無臭(不定期更新)
恋愛
無能な悪役令嬢に変わってシナリオ通り進めていたがある日悪役令嬢にハブられたルル。 「いいんですか?その態度」