指弾だけで無双ってできますか?いや、できたわ

珀弼

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01 異世界ヘ

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 俺、七星 煌ななほし こうは指弾術の達人になった。
 指弾ってなんのことだろうと思う人が多いと思うが、実は2つ意味がある。
 一つは人を非難すること。
 もう一つは指で物を弾くこと。
 俺は後者の方だ。こっちは指弾術と呼ばれている。
 主に石を弾くのだが、簡単そう、地味に見えて実はだいぶ奥が深い技なんだ。
 自分で作った技で遠くを狙い撃つ狙指弾。近くにいる敵に対して放つ指頭弾(デコピン)。
 たった2つだがどちらも汎用性が高い…と思う。
 さて、今日も鍛錬しますか。

 俺は家の近くの河原へとやってきた。
 今日は指弾術で昼飯用の魚を捕ることにしよう。
 手頃な石を見つけ、曲げた腰をなおそうとした途端。

 ドカッ!

 お尻にやや強めの衝撃を受けた。
 また近所の子供達が叩いたのか、と思い前方に倒れつつ後ろを見ると、ただ黒い影がそこに浮かんでいた。

 ばっしゃーん!

 俺は川に落ちた。
 子供達に叩かれてバランスを崩して、川に落ちることは多々あったが、今回は初めてだった。
 •••••••あれ?川ってこんなに深かったっけ。
 いや、膝ぐらいの高さだったはずだけど。
 これはおかしい。水中であるはずなのに息もできる。苦しさもない。
 そこで俺は奥深くに白く輝く光る石を見つけた。
 その光る石を掴むと、俺の意識は飛んでいった。

 ◆◇◆◇◆

 目が覚めると、目の前には見知らぬ女性(いや少女か?どっちでもいいが)がいるのが分かった。
 「あっ。目が覚めましたか?」
 「ここは?一体何処だ?」
 「ここはウルカティア地方にあるウルティという街です。お兄さんは不思議な格好ですが、旅人ですよね。案内しますよ。」
 ••••••もしかして、俺、異世界来ちゃった系ですかい?
 もしかしなくても来ちゃったなこれ。
 まあ別に地球に何も未練無いから良いんだけど。

 謎の女性に案内され、ウルティという街を散策した。道中でスキルの見方も教えてもらった。
 なんとも不思議な世界であるな。
 ちなみに、スキルを見たら結構エグかった。

《スキル》
 指弾術•••LvMax←LvMaxにより指は絶対・・に痛くならない
 指強化•••LvMax
 全身強化•••LvMax

 こんな感じ。
 他にもなんかあっただろうよ。まあ今までの自分を思うと確かに、と思うけど。
 案内してくれた女性はエインと言い、魔術師だと言う。
 そうこの世界は剣と魔法のファンタジーだった。
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