蹴りスキルと投擲スキルで異世界無双

珀弼

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第一章 異世界転生

07 ゴブリン戦

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 流石に、あの空気には耐えれなかったなあ。
 まあ、そりゃそうか。魔力が二百万もある奴なんて居ないもんな。貴族とかだったらそれぐらいある奴も居るんかな。
 うーん、いなさそう。
 というか、ゲームのキャラクターレベルMaxまで上げた人ってものすごく少ないって聞いてたし、何ならスキルレベルMaxにしてる人は居なかったんだよなあ。
 というか受付嬢の人のほうが周りよりあんまし驚いてなかったよなあ。昔冒険者で、ランク高めっぽいよな。
 でも、驚かせたには違いないんだよな。
 そう考えると、俺ってチートだよなあ。

 そうこう考えていると、ゴブリンが住み着いているという森に到着した。
 馬車だと2日3日かかるところ、1日かからず着いてしまった。新たなスキル[壁走]もゲットしてしまった。
 この[壁走]というスキルは名の通り壁を走ることができるスキルだそうだ。いわゆるウォールダッシュってやつだ。
 さらに、道中で面白いものを拾った。
 それは[ブラストナッツ]という。衝撃の大きさによって爆発する種だそうだ。
 衝撃が小さいと爆発は小さく、ポン菓子ぐらいの音が出る程度。しかし、近場にあった壁に強めに投げたところ爆風で十数メートル吹き飛ばされた。
 「死ぬかと思った・・・まさかこんなに吹き飛ばされるとは」
 戦場とか、危ない場面とかで緊急脱出する時は効果的だが、周りの小石やら木の枝やら弾き飛んでくるからそれらも対処しなくちゃいけないし、なかなか使いどころがねえな。
 ま、遠くから投擲とうてきするには関係ないんだが。
 爆風だけにできんかなあ。できそうだよな。
 投げた地点にちょうど当たるように直線上に小石を投げたら爆風で敵をふっとばす!
 いいかも。ロックオン機能あるし、何ならホーミング機能もつくし。

 さて、先ほどやらかしたせいでゴブリンどもの警戒が上がったようだ。
 視覚強化で見てみたら、村のある辺りに警戒しているゴブリンたちがいるのがわかる。
 まあ、凡人には見えないぐらいの範囲外から見てるから、あいつらには俺だとは分からずに全滅されるだろうな。
 こう思うとゴブリン側からしたら、恐怖だよな。スッゴイ遠くから当てられて吹き飛ばされるんだから。
 さあ、やろうか。

 ゴブリン1体に狙いを付けて、よし、ロックも掛かった。そんでブラストナッツも持って投げます。
 「そおおおいやああああぁぁぁ!!」
 大声を出して振りかぶった。音速を超えるのではないかと思われるほどの速さで飛んでいくナッツ。
 ん?なんでそんなに速いか分かるかって?
 小屋に籠もっているとき、たまたま獲得したスキル[思考能力超上昇]。これを使うと1秒が1分~1時間まで引き伸ばせるんだ。
 これを使って見てるんだが、1時間まで引き伸ばしても普通に速い。
 当たったらどうなるかって?
 時間を戻してみよう。

 ドッッッカァァァァーーーーン

 「えええええ!?ちょっと待って、ここまで風圧がああぁ!?」
 だいぶ離れているにも関わらずさらに飛ばされた。
 状況を確認するために、たかーくジャンプしてみたところ、大きな大きな穴ができていた。さらに言えば、そこに川が流れてきて、水が溜まってきていた。
 ええっと、ギルドカードをみてみよう。

 [ゴブリン]討伐数150体

 ええ・・・多い・・・
 なんか、ゴブリンたちよ、すまん。
 俺は爆発が起きた場所に向かうと、すでに水が溜まっていた。
 「流石に、やりすぎたわ。ごめんな。此処にて謝罪させてもらうな」
 その時、頭に謎の声が響いた。
 『全く、やり過ぎだろう。ニンゲンよ。たった一発で我等を壊滅させるとは。さらに、わざわざ魔物に対して謝るとは、たまげたものよ。ハッハッハ。お主はハヤテというのか、面白い。我等ゴブリン族の魂を受け取るが良い』
 「え、た、魂?」
 『お、聞こえておったんか。しかも我等の言語までわかるのか。なら、話が早い。ハヤテよ儂はゴブリン族の長である。儂はお主に心打たれた。先ほど言った[ゴブリン族の魂]とは我等一人一人のスキルの使用と意思疎通を可能にする加護のようなものじゃこれを受け取れば更に力が得られるぞ』
 「これ、受け取ってもいいんですか?こんな簡単に」
 『流石に、こんなホイホイと与える訳なかろう。我等が認めないと渡さんわ』
 「あ、じゃあ、もらっときます」
 『それで良い』
 「あ、族長さん」
 『なんじゃ』
 「族長さんって呼ぶの面倒なんで名前つけていいですか?」
 『何!?いいのか!?』
 「もちろんですよ。また呼び出すかもしれないんで」
 『いくらでも呼び出しても構わんぞ!何なら、なにか他の物体やら動物やらに憑依させたら実体化できるぞ!』
 「そうなんですか。って何で知ってるんです?」
 『基本魔物は全員知っておるぞ。定めのようなものじゃからな』
 「そうなんですか。じゃあ、名付けしますね。そうだな、ゴブリンだから、【リン】で、どうです?女の子っぽいけど」
 『採用じゃ!儂はこれから【リン】じゃ!!』
 いいんかい。
 ・・・声色めっちゃ嬉しそう。じいちゃんみたい。いや、じいちゃんだけど。
 なんか、リンさん静かになったなと思ったら、幽体化して現れた。

 あれ?ゴブリンってこんなにデカかったっけ?もっと小さいイメージだったけど。もしかして、良くある名付けで成長しちゃうやつだったりするんかなあ。
 
 『ハヤテよ。それでは、これからよろしく頼む。ということで儂に名前が刻まれた事によって我等ゴブリン族とハヤテとの間に繋がりが誕生した。良かったのう。これでお主の寿命はかなり伸びたのではないか』
 「ええ、こちらこそよろしくな。リン」
 
 ◇◆◇◆◇

 【リン視点】
 ほう、この体はかなり便利じゃのう。ハヤテと契約してよかったのう。
 死んで、魂を与えると与えた者のスキルが分かるのか。えらいこっちゃ。
 どんだけ持っているんだ。
 にしても、コヤツ、異世界人だったのか。
 確かに、そうじゃなかったらこんな感性しとらんか。
 死んでみるもんだな。
 まあ、でもこのデカい集落を丸ごと殲滅するとは。今まで、冒険者が幾度となく攻めてきたが、儂の指揮で何度も追い返した。一度だけ魔王様に賛辞を頂いたことはあったが、名を貰うことなどなかなか無かった。
 長いこと生きて、皆と死ぬ事ができてある意味良かったのかもな。
 ハヤテの魂の中には我等が住む世界があった。
 魂の中に生活空間があるとは思わんだろう普通。
 だが、ハヤテにはあった。広大な敷地が。
 まだまだ、増えていくだろう。
 此処の住人は。
 ハヤテが魔物を倒して、祈祷する度に。
 ああ、面白い。
 本当に、最高だ!!
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