蹴りスキルと投擲スキルで異世界無双

珀弼

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第一章 異世界転生

08 リザードマン戦 前半

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 疾風はやては幽体化したゴブリンの族長のリンと共にリザードマンを討伐するため、沼地を歩いていた。
 リンによると、リザードマンは沼地の下に洞窟をつくってそこで暮らしているらしい。

 『地下への入り口を見つけて、そこに全力でブラストナッツを投げ込めば一網打尽できるのではないか』
 「そうだなあ、それが無難なんだよね。リザードマンは沼地では動きが素早いって聞くし」
 『ほう、異世界人でもそのような豆知識は知っておるのか。不思議じゃのう』
 「あっちの世界では小説があって、小説家が空想でこっちの世界のような話を書くんだ。まあ、もちろん空想だから全てが正しいというわけじゃないんだよね」
 『そうじゃのう、リザードマンは我等ゴブリンとは違って統率のよくとれる種族じゃ。攻撃を仕掛けたあと、その後の事を考えてこちらも攻撃をするか、退くかを決めなければならぬ。さらに言えば、使う武器も様々じゃ』
 「えっ、そうなのか?槍とかがメインじゃないの?」
 『確かに、奴らは槍の技術が一番高い。槍以外にも、カタナ・・・と呼ばれる剣や、短剣、大剣なども使う。しかし、武器の次に高い技術を持つのは魔法じゃ。水と土属性を器用に使うもんじゃから、なかなか近付いて攻撃できん。我等に一体だけだが暗殺行動が使えた者がいたのう。そやつの能力ならいけるかもな』
 「俺の中にいるか?」
 『お、おったおった。暗殺隊の隊長じゃった。ついでに名付けもされておっての、クロークというのじゃ』

 クロークか。クロークって言ったら身を透明にできるような事だろう。透明までいかなくても陰を薄く、気配を断つことができるのだろうな。
 まさに、暗殺特化だな。

 「クローク、いけそうか?」
 『問題ありませぬ。すでに我の力は主に譲渡してあります。主は我等の名を呟くだけで、魔法等を発動できる体質らしいですぞ』
 「え、そうなん?」
 『でなければ、身体強化できてないでござろう』
 「ああ、確かに。よし、いくぞ『クローク』」
 『承知!』
 
 本当だ。クロークと呟いただけで体が透明になった。これは使えるな。

 [隠密行動クロークスキルを獲得しました]

 ん?そういやさっきリン全員スキル持ちだって言ってたか?
 全員にあるってことは100体分のスキルがあるのか。

 よくある異世界物語とは全然違うからリンやら、他のゴブリン達にもいろいろ聞いておかないとな。

 おっと、そうこうしていると、目の前にリザードマン数名がやってきた。身を隠しつつ、そいつ等の後ろを追っていると、洞窟にたどり着いた。
 こんなところにあったのか。

 俺はブラストナッツを投げようとした。
 待てよ、ここで声出したらすぐバレて終わりじゃん。
 俺は静かにふぅーと息を吐くと、足と肩に力を込めていく。
 かすかに小さく白い光が身体へと吸い込まれて力へと変わっていくのが分かる。
 
 『リン、相手の位置把握はできるか?』
 『そんなこともう済んでおるぞ。ぶっ放せ。
我らもあやつらに、散々いたずらされておったからのう』
 『了解。位置把握助かる。行くぜ』
 リンが他のゴブリンとともに俺の動作を読み取って、相手の位置把握を示してくれたようだ。
 
 [自動地図生成オートマッピングを獲得しました]

 でしょうね。大体そんなもんだと思ってたわ。

 「ふんッ」

 投げたナッツは入り組んだ洞窟を迷いなく目標物へと向かっていく。
 ナッツの向かうその先は、リンが俺の能力を引き継いで標的にしといてくれたようだ。近くに爆発物となる物があったから、そこで警備していた奴に狙いを定めたらしい。

 「もういっちょっ」

 もう一つは親玉の方に投げた。ブラストナッツは洞窟の天井が当たらないスレスレの位置を洞窟の壁面に沿って飛んでいっている。
 こりゃあ凄えな。ホーミングミサイルより有能だな。

 ドッカーーーーーーーン
 ガラガラ
 ズドーーーーーーン

 [リザードマン 討伐数54体]
 
 見事に崩れたな。
 同タイミングで当たるようにタイミングをづらして投げたおかげで二次災害が起こらなかったが、まだ半分以上も残っているのか・・・

 『主殿ッ!!』
 
 ヒュンッ

 「あっぶねえっ!?」
 氷魔法の棘っぽいのが飛んできた!?
 
 『ハヤテ、大丈夫か?』
 「ああ、なんとかな。身体強化しといてよかったぜ」
 あと思考加速しといてよかった。

 『魔法師じゃな。あやつは詠唱は長いが発動までに時間がかからん。ただ、避けるのはかんたんじゃぞ。ハヤテみたいに追尾しないからな』
 「ひぃ」
 『なんじゃ、変な声を出しよって。索敵スキル持ちの者がおるが?』
 「名付けは?」
 『されておらん』
 「じゃあ、『サーチ』っ頼む!」
 『了解です!主様!』

 サーチが索敵を始めた途端、脳内マップに敵が表示された。
 
 「どういう仕組みなんだ」
 『主様!知りたいですか?』
 「うおっ。びっくりした。サーチは女の子か。えーっと頼めるか?」
 『はい!私は主に熱源と音で探してます!確実です!ですが、敵が霊体だとかすかな音からでしか探せませんが』
 「へえー。凄いな。これからも沢山頼りにしてるからな」
 『はい!』

 ちなみにもう一度言っておこう。
 思考加速を最大にしているので、今喋ってるこのやりとりは一秒内である。


 さて、あと半分以上倒すか。
 
 
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