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逢瀬
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列車の扉の前で辺りを恐ろしそうに見回す者がいる、姿はあの悪霊の最初の頃によく似ている。
おそらくはこの者を模して造ったのがあの悪霊だったのだろうか?
ミコにゆっくり考え事をしている時間はない、一目見て確認しすぐに現世に目覚めた。
悪霊は再生を果たしているが動きはより奇怪なものとなっていた。
四肢は全て不揃いで独立した意思を持ち、好き勝手に地を這う見るに堪えない化物と化した。
襲い掛かってくる様子もなく、ひっくり返った虫の様にただもがいて見える。
「これは一体どういう事や」
悪霊に嫌悪感を示しながらミコに問う。
「多分核になってた魂をさっき抜き取ったから
そのせいだと思う」
ミコも表情を引きつらせて悪霊の様子を見下ろしている。
どこか遠くから鐘の音が聞こえてきた。
それはだんだんと近づいてくる、辺りを見回して警戒していると、その音に悪霊が反応しているように動いていた。
関係の無い付近の残滓も共鳴している。
大きくなる鐘の音と共に心音も大きく聞こえた。
悪霊は近づいてくる鐘の音に反応しその方へ這って行き、共鳴していた残滓も吸い込まれるように向かっていく、二人はその行方を見た。
いつの間にか木々の陰には、悪霊が最初に着ていたものと同じものを身に付ける、山姥のような穢れた者が立っていた。
片方の手には鐘を持ち、もう片方には無残に千切られて来たであろう何本もの紅い花を握っている。
握られる茎には血が滲み、皆首を垂れていた。
「リン…」
その女は這ってくる悪霊にそう言った。
女はかがんでしっかりと両手で抱きしめる、手から零れ落ちる花の中、狂気の瞳からでも涙とはこんなにも澄んだものなのか。
悪霊を抱え上げ夜を駆けていった。
「アイツはなんなのカレン」
ミコは女が来てから終始困惑し追うべきか分からなかった。
「んや...ウチもあんなん初めてやよ」
今までの経験がある分ミコ以上に苦悩している様子。
「...今日のところは帰るよ、
悪霊と繫がってるみたいだけど、今日深追いするのは危険ね。」
悩み込むカレンに帰るよう諭す。
「そうやな、なんかあればまた後で...」
「カレン死なせないよ。」
死んだ後でまたって事なんだろう、ミコにはカレンを苦しめて解決するなんて許されない事と思っている。
「んにぁ...それじゃぁ。」
カレンの頭にそっと手を置く。
「そういうこと考えてる時はすぐわかるからね。」
だってカレンの心はこんなにも助けを求めている、それに触れながらそれを強く感じた。
カレンを助けたいという思いは熱を高めていった。
「ミコちゃん何してるん...」
そのまま頭を優しく撫でてみた。
優しく撫でられてカレンは安心感を抱いていた。カレン自身も意外に思いながらミコの顔を見上げた。
そのせいか、カレンの見つめる目は子供が何か訴えかけているように見えた。ミコは恥じらいに勝てず早々に手を放した。
「いや、つい...
かわいいよ。」
ミコは普段通りを意識したが、やはり動揺してしまった。
「かっ、かわいいって、ウチの身長が小さいからやろ。」
あまり気に入らないように言い、一人で帰路に就いて歩いていってしまう。カレンもまた動揺していた。
「待ってて、ほんとに可愛かったよ。」
「スタイルの良いミコちゃんには分からんよ。」
おそらくはこの者を模して造ったのがあの悪霊だったのだろうか?
ミコにゆっくり考え事をしている時間はない、一目見て確認しすぐに現世に目覚めた。
悪霊は再生を果たしているが動きはより奇怪なものとなっていた。
四肢は全て不揃いで独立した意思を持ち、好き勝手に地を這う見るに堪えない化物と化した。
襲い掛かってくる様子もなく、ひっくり返った虫の様にただもがいて見える。
「これは一体どういう事や」
悪霊に嫌悪感を示しながらミコに問う。
「多分核になってた魂をさっき抜き取ったから
そのせいだと思う」
ミコも表情を引きつらせて悪霊の様子を見下ろしている。
どこか遠くから鐘の音が聞こえてきた。
それはだんだんと近づいてくる、辺りを見回して警戒していると、その音に悪霊が反応しているように動いていた。
関係の無い付近の残滓も共鳴している。
大きくなる鐘の音と共に心音も大きく聞こえた。
悪霊は近づいてくる鐘の音に反応しその方へ這って行き、共鳴していた残滓も吸い込まれるように向かっていく、二人はその行方を見た。
いつの間にか木々の陰には、悪霊が最初に着ていたものと同じものを身に付ける、山姥のような穢れた者が立っていた。
片方の手には鐘を持ち、もう片方には無残に千切られて来たであろう何本もの紅い花を握っている。
握られる茎には血が滲み、皆首を垂れていた。
「リン…」
その女は這ってくる悪霊にそう言った。
女はかがんでしっかりと両手で抱きしめる、手から零れ落ちる花の中、狂気の瞳からでも涙とはこんなにも澄んだものなのか。
悪霊を抱え上げ夜を駆けていった。
「アイツはなんなのカレン」
ミコは女が来てから終始困惑し追うべきか分からなかった。
「んや...ウチもあんなん初めてやよ」
今までの経験がある分ミコ以上に苦悩している様子。
「...今日のところは帰るよ、
悪霊と繫がってるみたいだけど、今日深追いするのは危険ね。」
悩み込むカレンに帰るよう諭す。
「そうやな、なんかあればまた後で...」
「カレン死なせないよ。」
死んだ後でまたって事なんだろう、ミコにはカレンを苦しめて解決するなんて許されない事と思っている。
「んにぁ...それじゃぁ。」
カレンの頭にそっと手を置く。
「そういうこと考えてる時はすぐわかるからね。」
だってカレンの心はこんなにも助けを求めている、それに触れながらそれを強く感じた。
カレンを助けたいという思いは熱を高めていった。
「ミコちゃん何してるん...」
そのまま頭を優しく撫でてみた。
優しく撫でられてカレンは安心感を抱いていた。カレン自身も意外に思いながらミコの顔を見上げた。
そのせいか、カレンの見つめる目は子供が何か訴えかけているように見えた。ミコは恥じらいに勝てず早々に手を放した。
「いや、つい...
かわいいよ。」
ミコは普段通りを意識したが、やはり動揺してしまった。
「かっ、かわいいって、ウチの身長が小さいからやろ。」
あまり気に入らないように言い、一人で帰路に就いて歩いていってしまう。カレンもまた動揺していた。
「待ってて、ほんとに可愛かったよ。」
「スタイルの良いミコちゃんには分からんよ。」
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