ダメダメ社員 老子こたろうのお仕事奮戦記 「こたろう、お前、またミスったんかい!」 部長の怒声がオフィスに響き渡った。

新雪小太郎

文字の大きさ
2 / 2

ダメダメ社員 老子こたろうお仕事奮戦記 富山県高岡市でチャレンジする

しおりを挟む
ダメダメ社員 老子こたろう 富山県高岡市で大失敗 せんりのみちも いっぽからの巻
「高岡でのプロジェクト、任されたのはええけど…どないしよ…」
老子こたろうは、新高岡駅を降りた瞬間から不安でいっぱいだった。
今回の任務は、地元の名所伏木(ふしき)とふたがみやまを生かした観光ツアーを企画し、観光客を呼び込むこと。だが、企画書を作る段階で既に数々の問題が浮上していた。
あかん!準備不足の罠
こたろうが考えたのは、地元ガイドによる**万葉集(まんようしゅう)**朗読ツアーと、ふたがみやまの山頂での景色鑑賞を組み合わせたものだった。だが、現地調査を怠り、地元の声をほとんど聞いていなかったため、大きな問題が次々と噴出する。
「なぁ、こたろうさん、この時期は山道が滑りやすいって知らんかったん?」
「え、いや、まぁ…予想外やったんですわ」
「ほんで、このガイドブックのコピー、全部誤字だらけや!**家持(やかもち)**さんの名前まで間違ってるやないか!」
「えっ、ほんまですか!? これは…なんでやろなぁ…」
さらに地元の商店街との打ち合わせも不十分だったため、参加者が集まらず、ツアーはキャンセル続出。
「こたろうさん、これ…どう責任取ってくれるんや?」
「は、はい…す、すんません…」
完全に立場を失い、肩を落とすこたろう。周囲の視線が痛い。
せんりのみちも いっぽから
ホテルに戻り、部屋で一人反省会を始めるこたろう。
「くっそー!何でや、何でこんな失敗ばっかりするんや!俺、何もできへんやんけ…」
そのとき、ふと窓から見えたのはふたがみやまの穏やかな稜線だった。地元の人々が大切にしているその景色を見ていると、不思議と心が落ち着いてきた。
「…待てよ。なんで俺、失敗したんや?」
そこで初めて自分の準備不足や、地元の人々とのコミュニケーション不足を冷静に振り返ることができた。
「結局、急ぎすぎてたんやな…せんりのみちも いっぽからや。まずは地元の声を聞くとこから始めんとな」
リベンジへの一歩
翌日、こたろうは地元スタッフに頭を下げ、失敗の原因を全て認めた。そして、地元商店街やガイドの人々に意見を聞き直し、ツアーの企画をゼロからやり直すことを申し出た。
「こたろうさん、今回のことは大変やったけど…まぁ、やり直す気があるなら応援するで」
「ありがとうございます!僕、絶対にこのツアー成功させます!」
地元住民との信頼関係を築くため、こたろうは毎日現場を歩き回り、小さな意見でも丁寧に聞き取るようにした。
再挑戦の日
数週間後、改めて開催されたツアーは大成功だった。地元の人々の協力のもと、伏木(ふしき)の名所を巡り、最後にふたがみやまの頂上で歌われた**万葉集(まんようしゅう)**の朗読は、多くの観光客の心を打った。
「これや!これが地域と一緒に作るツアーや!」
こたろうは山頂で深呼吸しながら、ようやく掴んだ達成感に浸っていた。
帰り道
帰りの新幹線で部長に電話を入れる。
「部長、今回のプロジェクト…最初は大失敗しましたけど、最後にはなんとか成功しました!」
「おぉ、そうか!失敗の分、学ぶこともあったやろ?」
「はい、ほんまにそうですわ。これからは地道に一歩ずつ進んでいきます!」
部長の笑い声が電話越しに響く。
「まぁ、こたろう、お前にはまだまだやらなあかんことが山積みやけどな!」
新幹線の窓から見える遠くのふたがみやまを見ながら、こたろうは心の中で静かに誓った。
「次はもっとしっかり準備して、絶対失敗せえへんぞ!」
「せんりのみちも いっぽから」。こたろうの挑戦はこれからも続く
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

四季
恋愛
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

残業で疲れたあなたのために

にのみや朱乃
大衆娯楽
(性的描写あり) 残業で会社に残っていた佐藤に、同じように残っていた田中が声をかける。 それは二人の秘密の合図だった。 誰にも話せない夜が始まる。

処理中です...