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第2章 - 最弱からの一歩
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始まりの村は典型的なファンタジーRPGの初期村だった。茅葺き屋根の家々、中央の広場、冒険者ギルド、武器屋、雑貨屋、宿屋。
まずは情報収集だ。
「すみません」
広場で遊んでいた子供たちに声をかける。
「あなたは誰?見ない顔ね」
「今日この村に来たばかりなんだ。この辺りのことを教えてほしくて」
「ここは始まりの村だよ!この先に行くとゴブリンの森があるから気をつけてね。初心者冒険者はみんなそこで腕試しするんだ」
なるほど、初心者エリアはゴブリンの森か。
冒険者ギルドに向かい、受付で話を聞く。
「冒険者登録ですか?50銅貨になります」
「え、お金……」
ポケットを探ると、小さな布袋があった。中には30銅貨。
「あの、足りないみたいで……」
受付の女性は困った顔をする。
「それじゃあ登録できませんね。お金を稼いでからまた来てください」
村の外れに出て、初心者でも狩れそうな獲物を探す。草むらからピョンと飛び出したのは、うさぎのような生き物。耳が三つある以外は普通のうさぎだ。
「スキル:初級鑑定」
【三耳兎(さんじうさぎ) Lv.1】
弱小モンスター。肉は食用になる。特殊素材:三耳兎の毛皮(一般品)
よし、これなら倒せるだろう。木の枝を拾い、投げつける。幸い当たり、三耳兎は気絶した。
「すまん、いただくぞ」
三耳兎を処理し、肉と毛皮を入手。
「スキル:初級鑑定」
【三耳兎の肉】
新鮮な肉。料理すれば美味しく食べられる。売値:3銅貨
【三耳兎の毛皮(一般品)】
柔らかい毛皮。防寒具や装飾品に使える。売値:5銅貨
村の雑貨屋に戻り、毛皮を売る。
「三耳兎の毛皮ですね。5銅貨でいいですか?」
「実は僕、アイテムコレクターという職業で、鑑定能力があるんです。この毛皮、けっこう良質なのでは?」
「へえ、アイテムコレクターですか?珍しい職業ですね。では6銅貨にしましょう」
「ありがとうございます!」
肉も3銅貨で売り、合計9銅貨を手に入れた。これを繰り返すこと数時間。合計100銅貨(=1銀貨)を稼ぎ、冒険者ギルドに戻る。
「冒険者登録ですね。では50銅貨いただきます」
登録を済ませ、冒険者カードを受け取る。
「これで正式な冒険者ですね。おめでとうございます。最初の仕事はゴブリンの森の討伐がおすすめです」
「ゴブリン……僕のステータスで倒せるでしょうか?」
「アイテムコレクターですか……確かに戦闘は厳しいかもしれませんね。初心者用の木の剣と革の防具セットがありますが、10銀貨します」
「10銀貨!」
そんな大金はない。残りの50銅貨では木の剣すら買えないだろう。
「ひとまず森を見に行ってきます。ありがとうございました」
村の外れ、ゴブリンの森の入口。不気味な雰囲気が漂う。
「このままでは戦えないし……まずは武器を手に入れないと」
そこでふと、「初級財宝探知」のスキルを思い出す。
「スキル:初級財宝探知」
すると、森の入口から少し右手の方向が薄く光って見えた。
「これは……」
その方向に進むと、倒木の陰に何かが埋まっていた。掘り起こすと、錆びた短剣が出てきた。
「スキル:初級鑑定」
【錆びた短剣(珍品)】
長年使われず錆びついた短剣。適切な手入れで性能が復活する可能性がある。売値:15銅貨
「珍品?一般品より上のランクか」
さらに森の周辺を探索していると、「初級財宝探知」が再び反応。今度は小さな水晶を発見した。
「スキル:初級鑑定」
【小さな魔力水晶(希少品)】
微量の魔力を帯びた水晶。魔法アイテム作成の材料になる。売値:3銀貨
「希少品!さらに上のランクだ!」
その他にも、枯れ草の下から古い革手袋(一般品)や、木の洞から捨てられた水筒(一般品)を発見。これだけでも小金になりそうだ。
「運30の効果が出てるのかな?このまま集めれば、装備も整えられるかも」
しかし、日が傾き始めた。村に戻り、宿を取らなければ。
「明日は本格的に始動だ。このアイテムコレクターの可能性を探っていこう」
村に戻る道すがら、何度か立ち止まっては「初級財宝探知」を使い、小さなアイテムを集めていく。普通なら見過ごす雑草の陰や石ころの下から、わずかながらも価値のあるものが見つかる。
このスキルの真価はこれからだ——そう確信しながら、俺は始まりの村へと帰っていった。
まずは情報収集だ。
「すみません」
広場で遊んでいた子供たちに声をかける。
「あなたは誰?見ない顔ね」
「今日この村に来たばかりなんだ。この辺りのことを教えてほしくて」
「ここは始まりの村だよ!この先に行くとゴブリンの森があるから気をつけてね。初心者冒険者はみんなそこで腕試しするんだ」
なるほど、初心者エリアはゴブリンの森か。
冒険者ギルドに向かい、受付で話を聞く。
「冒険者登録ですか?50銅貨になります」
「え、お金……」
ポケットを探ると、小さな布袋があった。中には30銅貨。
「あの、足りないみたいで……」
受付の女性は困った顔をする。
「それじゃあ登録できませんね。お金を稼いでからまた来てください」
村の外れに出て、初心者でも狩れそうな獲物を探す。草むらからピョンと飛び出したのは、うさぎのような生き物。耳が三つある以外は普通のうさぎだ。
「スキル:初級鑑定」
【三耳兎(さんじうさぎ) Lv.1】
弱小モンスター。肉は食用になる。特殊素材:三耳兎の毛皮(一般品)
よし、これなら倒せるだろう。木の枝を拾い、投げつける。幸い当たり、三耳兎は気絶した。
「すまん、いただくぞ」
三耳兎を処理し、肉と毛皮を入手。
「スキル:初級鑑定」
【三耳兎の肉】
新鮮な肉。料理すれば美味しく食べられる。売値:3銅貨
【三耳兎の毛皮(一般品)】
柔らかい毛皮。防寒具や装飾品に使える。売値:5銅貨
村の雑貨屋に戻り、毛皮を売る。
「三耳兎の毛皮ですね。5銅貨でいいですか?」
「実は僕、アイテムコレクターという職業で、鑑定能力があるんです。この毛皮、けっこう良質なのでは?」
「へえ、アイテムコレクターですか?珍しい職業ですね。では6銅貨にしましょう」
「ありがとうございます!」
肉も3銅貨で売り、合計9銅貨を手に入れた。これを繰り返すこと数時間。合計100銅貨(=1銀貨)を稼ぎ、冒険者ギルドに戻る。
「冒険者登録ですね。では50銅貨いただきます」
登録を済ませ、冒険者カードを受け取る。
「これで正式な冒険者ですね。おめでとうございます。最初の仕事はゴブリンの森の討伐がおすすめです」
「ゴブリン……僕のステータスで倒せるでしょうか?」
「アイテムコレクターですか……確かに戦闘は厳しいかもしれませんね。初心者用の木の剣と革の防具セットがありますが、10銀貨します」
「10銀貨!」
そんな大金はない。残りの50銅貨では木の剣すら買えないだろう。
「ひとまず森を見に行ってきます。ありがとうございました」
村の外れ、ゴブリンの森の入口。不気味な雰囲気が漂う。
「このままでは戦えないし……まずは武器を手に入れないと」
そこでふと、「初級財宝探知」のスキルを思い出す。
「スキル:初級財宝探知」
すると、森の入口から少し右手の方向が薄く光って見えた。
「これは……」
その方向に進むと、倒木の陰に何かが埋まっていた。掘り起こすと、錆びた短剣が出てきた。
「スキル:初級鑑定」
【錆びた短剣(珍品)】
長年使われず錆びついた短剣。適切な手入れで性能が復活する可能性がある。売値:15銅貨
「珍品?一般品より上のランクか」
さらに森の周辺を探索していると、「初級財宝探知」が再び反応。今度は小さな水晶を発見した。
「スキル:初級鑑定」
【小さな魔力水晶(希少品)】
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「希少品!さらに上のランクだ!」
その他にも、枯れ草の下から古い革手袋(一般品)や、木の洞から捨てられた水筒(一般品)を発見。これだけでも小金になりそうだ。
「運30の効果が出てるのかな?このまま集めれば、装備も整えられるかも」
しかし、日が傾き始めた。村に戻り、宿を取らなければ。
「明日は本格的に始動だ。このアイテムコレクターの可能性を探っていこう」
村に戻る道すがら、何度か立ち止まっては「初級財宝探知」を使い、小さなアイテムを集めていく。普通なら見過ごす雑草の陰や石ころの下から、わずかながらも価値のあるものが見つかる。
このスキルの真価はこれからだ——そう確信しながら、俺は始まりの村へと帰っていった。
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