転生したら陰謀の中心にいた俺

キック

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7.  アレクとなった俺、殿下から逃げる

―― 国王の真意 5 ――

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 俺は、王宮へ行くアレクの母とテレーズに付き添った。

 アレクの母は、数十年ぶりに王宮に入り、ものめずらしそうに、自身とテレーズが寝泊りする部屋のなかをみまわした。

「大丈夫ですか?」
「ええ。ずいぶんと変わっているので、少し驚きました」
「何か必要なものは、ありますか?」
「いまのところ、ありませんわ。……もし必要なものが出来たら、連絡しますから」

 俺のせいで、嫌いな王宮に一時的にせよ移らなければならなかったので、何度も頭を下げていると、
「気にすることはありません。子に迷惑をかけられるのは、親の務めです。今まで、できなかった分を返させてください」
 テレーズも笑いながら、
「気にすることはないぞ。――普段よりぜいたくな暮らしができる」

 王宮の侍女頭に、アレクの母の容態を伝え、くれぐれも健康に気を付けてくれるよう頼みこんだ。
 侍女頭は驚いた顔をして、まじまじと俺をみつめ、コホンと咳をして立ち直ると、
「仰せの通りにいたします」
と、引き受けてくれた。

 その後、宰相たちと打ち合わせを繰り返し、有力な中級貴族の屋敷を、何軒か訪問した。

 ルーニー伯爵家は、商才にけた貴族の一族で、一応はニコライに従っている。が、豊富な資金力を持ち、隙あらば、上級貴族に出世し、より強い権力を得ようと、裏では、セルゲイやソフィアにおもねっているという情報があった。
 宰相の情報網というのは、どこまで広がっているのか――俺は、少しゾッとした。

 屋敷の客間に通されると、鋭い、抜け目の無さそうな眼をした、ほおのこけた銀髪の男が、待っていた。
「ようこそ、アレクセイ殿下。ジョシア・ローズ・ルーニーです」

 俺は、宰相の指示通り、国王と俺(アレクセイ)に協力するよう持ちかけた。 
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