104 / 104
番外SS
秘蜜の毒りんご (セレナ×ノヴァ)
しおりを挟むずっとずっとはじめから。
きみに溺れて喘いでる。
息もできずに、心臓だけ掴まれたまま。
----------------------------------
秘蜜の毒りんご
----------------------------------
「――林檎、ですか……」
落ちた呟きが自分で思っているよりずっと重たくそして呆れたものになったのは、目の前の光景をのせいなのでどうしようもなかった。
隣りで同じ光景を前に、事の発端でもあるディアナスが言葉に詰まりながら視線を彷徨わせる。
ふたりの間には僅かな緊張感とそれから気まずさが流れていた。
「そう、あの……一応ボクが先に食べたんだよ、でも、ボクの方が体質的に強かったっていうか……」
歯切れの悪い弁明にノヴァは無言で返す。視線は目の前のベッドに縫い付けたまま。
ベッドにはセレナが横たわっている。眠っているわけではない。
半分緩い覚醒の中、先ほどからくすくすと小さな笑い声がふたりの耳をくすぐっていた。
それは楽しそうに、心地良さそうに。
「……お酒、ですか……?」
確認を含めたノヴァの問いにディアナスは無言で頷いて返した。
手には小さな齧り痕を残した真っ赤な林檎を持っている。状況証拠の為に持ってきたのだろう。
今日は特別な許可を経てセレナはディアナスと共に城下町に出ていた。中止になった春の宴ほどではないけれど、街で小さなお祭りがあったのだ。
外出の許可が下りてからセレナがとてもとても楽しみにしていたのをノヴァは知っているし、一緒に行きたかったけれど外せない所用とディアナスの希望でそれは叶わなかった。
不安も懸念もあったけれど、ディアナスが最近魔法の勉強に本腰いれて使える魔法が増えてきたことも知っているし、イリオスが魔法陣の中でもとりわけ複雑な転移魔法陣を最短ルートで準備したのも知っている。
出かける直前ゼノスが幾重にも防護の為の魔法をセレナに施していたのも見ていたし、アレスも騎士団の任務の一環である城下警邏の巡回に無理やり自分を捻じ込んで遠巻きに警護していた事も知っている。
だからある程度の安全は保証されているはずだった。
ただそれらが効力を発揮するのは明確な“悪意”に対してのみ。
今回の不測の事態に“悪意”は無かったのだ。
ふたりはただ、城下を散策中に新種だという林檎をもらって口にした。それだけ。
ただしその特殊な林檎には酒成分がおおいに含まれていたと知った時には、セレナは既にこの状況だった。
先に口にしたディアナスは違和感を覚えたものの大変美味しく頂いた。普段酒類は口にしないのでその違和感がアルコールだとは微塵も思わなかったのだ。店の主人に確認するまでは。
だけど、セレナは――
「……あつい……ねぇ、ノヴァ。この部屋、あついね……? 服、脱いで良い? お風呂はいりたい」
「……いいえ、セレナ。暑いのは体温が上がっているせいです。お風呂は、はいりません」
「えぇ……じゃあ、キスは?」
見事に酒に呑まれてしまったのだ。たった、ひと口で。
その事実にふたりは分かり易く頭を抱える。
ノヴァと呼ぶのにその焦点は定まっていない。
頬も肌も上気し暑い暑いと文句を言いながら肌を晒して駄々をこねている。
その態度も口調も平常時とはまるで異なり、やはり酒だけでなはく何か怪しげな成分も含まれていたのではないかと疑ってしまう。しかしディアナス自身にはそんな様子もない。
念の為ディアナスから林檎を受け取り簡単な識別魔法で視てみる。魔法や魔術の気配はない。微かにアルコールの甘ったるい香りはする。だけど言われなければ分からない程度だ。
つまりセレナは無意識に無自覚に誘っているのだ。
それはそれは目に毒な光景だった。
「……じゃあ、ボク、その……、イリオス兄様に、報告してくるので、後は、お願いできればと……!」
必死に視線を逸らしながらディアナスが、腰のひけた状態で距離をとり扉の方へとにじり寄る。
完全に想定外かつ許容外の状況に分かり易く逃げ出すディアナスを、ここに引き留める理由は見当たらない。ノヴァは視線だけで応えた。
「ほんと、ごめんなさい、ボクはこれで……!」
言うがはやいがディアナスは足早に部屋を出て行ってしまった。その後ろ姿にノヴァは小さく溜息を吐く。
大きな音と共に扉が閉まって部屋は閉ざされ、責任の所在はノヴァに移ってしまった。
思わず逃げ出すディアナスのその気持ちも分からないではない。
今のセレナはとにかく厄介な状態だ。理性を綺麗に落としてきている。
日々抑えて接してきたものを、今のセレナは容易く振り払う質の悪さを窺わせていた。
林檎に向けていた視線をセレナに戻すと、セレナは何が面白いのかまたくすくすと幼子のような笑みを浮かべてベッドの淵からノヴァを見上げている。今度はちゃんとその瞳に自分を映しながら。
「ノヴァ、来て。こっち、ここ」
まるで子どものような仕草で自分の隣りをぽんぽんと叩いて誘うセレナにノヴァは暫し思案する。
対処は簡単だ。酒が抜けるまで放置すれば良い。いっそ寝てしまってくれていれば一番楽だった。
だけどセレナは意識だけは残して、無意識にノヴァを誘っている。
こんな形で己の忍耐を試されるとは流石に予想していなかった。
ずっと傍に居られることだけの幸福を噛み締めながら、それ以外のすべてを押し込めて接してきたのに。
「……ノヴァ?」
いつもの彼女からは想像もできないような、甘い響きを孕んだ声で呼ばれれば、それを断る事は難しい。勝手に体が動いてしまう。
近づく距離にセレナは嬉しそうに笑った。それを見つめながらギリギリの理性を働かせる。
――誰もが、みんな。その一線を弁えてきたのに。
「それ、欲しい。ちょうだい、美味しかったの、すごく」
セレナが指したのは自分の手に残る真っ赤な林檎だった。
不思議だけれどもう半ば、抵抗する事は諦めていた。
ぎしりと自分の体重がベッドに鳴り、当たり前のようにセレナがその細い両腕を伸ばして自分を招き入れる。
同じベッドにはいるのはどれくらいぶりだろう。思考が霞み出して考える事を投げ出し始めた。
晒された白い肌が、絡みつく腕が、自分を呼ぶ声が、自分の理性を綺麗に塗り潰していくようだった。
「……仕方のない人ですね、貴女は」
呆れ混じりに落とした呟きを意にも介せずセレナは微笑む。
抑え込んでいたものがひとつずつ砕けて落ちて、痛みにも似た欲があとは溢れるだけだった。
思い出してしまう。ふたり、はじめての夜だった。
誰にも見つからないように、知られないように。そっと身体を重ねた夜。
誰も何も悪くないと、笑ってくれたのは彼女だけだった。
セレナだけだった。自分には。
だから、また。秘密にすれば良い。
それにこれは不可抗力だ。
至極簡単にその打算と狡猾さを受け容れて、ノヴァは手の中の林檎の、セレナの齧った痕の上から歯をたてる。
飛び散った甘い蜜の香りが鼻孔をくすぐり眩暈にも似た衝動がした。
気が付いたらもうそれは重なっていた。
ふたりでひとつの秘密を分け合って食べてしまおう。
それはそれは懐かしい、初めて出会ったあの夜のように。
誰にも知られないように。
* * *
「……ッ、あ、……!」
林檎の蜜よりも滴る脚の間を指先で触れれば、くちゅりと濡れた音がした。
首に回された腕にぎゅっと力が篭る。
一瞬離れた唇がまた押し付けられて、漏れた声ごと押し込められてしまう。もっと聞きたい欲よりも口付けにすぐに夢中になった。
温い果実の欠片はまだ互いの口内を行き来して、少しずつ削られて互いの腹に落ちていく。まるでお互いの欠片を食べ合うみたいな錯覚にセレナの喉が震えて唾液が溢れた。ノヴァは余すことなく啜り上げる。
いつの間にかふたり共、服を全部脱ぎ去った体に邪魔なものはなにも無くて、熱い素肌が心地良くて。触れられるところは全部触れ合っていた。隙間を惜しむように、ぴったりと。
外界除けの為だけの眼鏡もいまは不要だった。取り払ったのはセレナだけれど。
久しぶりに触れるセレナの体はノヴァの知るものとはあちこち違った。
セレナしか知らない自分とは異なり、セレナの体には他の男の跡が窺える。
既に深い快楽を知るその身体は、自分以外の男によってつくり上げられたもの。
一番多く彼女を抱いたのは誰だろう。おのずと当たりはつく。
その顔を脳裏に浮かべたことを悔やむのと同時に、撫で回しては音を出すだけだったその泥濘に、無意識に指先がはいりこんでいた。あぁ、と思った時には既に、指の根本まで。
咄嗟にセレナが息を詰める。だけどその体は容易くノヴァの指を呑み込んで、セレナが小さく叫んで腹を仰け反らせた。反射的にソコに押し付けるように。
「あぁっ、んん……っ」
「……自分で、押し付けて。ここが、良いんですか……?」
素直過ぎるくらいに過敏な反応にノヴァは小さく笑って差し出された薄い腹に唇を寄せた。
同時に指を増やして内側から撫で上げる。セレナの反応を窺いながら、撫でる度にそこから蜜は零れて滴った。
ふるりと顔を赤くしたまま首を振るセレナから雫が散らばる。もったいない。無意識に思う。
理性なんて残っていないはずなのに、それでも羞恥からか声を抑えてしまうのが惜しい。
その表情が見たいのに隠してしまって見えない。またその唇を開いて舌と唾液を啜りたいのに。その口の内も全部舐め上げて自分の唾液でいっぱいにしたい。
その手を退かすには自分の手が足りない。目も舌もその声を拾う耳すらも。
この身体がもうひとつあれば良かったのに。足りないのだ、ぜんぶ。
そうだずっと。
足りないおもいに飢えていた。
「あ……! ノヴァ、だ……っ」
抵抗にもならない力で閉じようとする脚を割って、顔を寄せる。
咄嗟にセレナがその頭を抑えるも敵うはずもなく、その黒髪が指先に絡むだけだった。
割れ目をなぞって広げて、眼前で待ち侘びるように存在を主張する花芯を、容赦なく吸い上げた。
「――ッ、あ、あぁ……!」
セレナの悲鳴にも近い喘ぎ声に腰がずくりと重たさを増して、自分の肉欲の先からも涎が垂れている。
その声だけで我慢できなくなってしまう。抑えていた分それは容易いだろう。分かっている。
それでもノヴァはセレナの秘部に執拗に唾液を垂らして塗り込みながら、時折舌先をすぐ傍の穴に埋めて溢れる蜜をわざと音をたてて啜り、震える花芯には指先で刺激を与え続けた。
そのすべてにセレナの体は反応をして見せ、自分を切なげに呼ぶ声が何度も耳に届く。自分の名前だけを、何度も。
「ノ、ヴァ……っ、ノヴァ、も、やだぁ……!」
「……嫌、なんですか?」
「ち、が……うぅ、も……っ」
ようやくその顔を晒したセレナは涙目で、両手を伸ばして懇願する。
その光景にノヴァの喉も心臓も腰も震えた。はぁ、と思わず息が漏れ、抗えぬ欲求のままに体を起こしてその手をとる。
ひかれるままに身を起こしたセレナが、ノヴァの唇に自分のものを重ねる。瞼を閉じることなくその光景を見つめて、そっとその頭を引き寄せて口づけを深くする。
薄く口を開けたのも、舌を絡めてきたのもセレナの方からだった。まるで先ほどまでのノヴァの気持ちを反芻するように、唾液を流し込んできたのも。
思わずきつく目を瞑りセレナの行為をすべて受け身で受け容れる。微かに香る蜜の匂いにまた眩暈がした。
いつの間にか自分の上に跨るように座っていた彼女の、無意識に抱き寄せていた腰。屹立する欲が彼女に触れて喜んでいる。
そこに不意打ちのように細い指先が触れて、思わずノヴァの体がびくりと大きく揺れた。
目を瞠ると眼前で、セレナの目は薄く開いたままだった。唇も、繋がったまま。
「……セ、」
途中でまたノヴァの言葉を押し込めたセレナは、ゆっくりとノヴァのものを撫で上げて、それから。
自ら浮かせた脚の間に、宛がう。くちゅりと触れて濡れる音。
ノヴァが思わず息を詰めるのも構わずに、少しだけ揺らした腰でノヴァのものを濡らして、後は簡単だった。前も同じことをした事があるから。
先端が、食い込む。思わずノヴァの喉が鳴って口内が唾液で溢れかえる。
溺れている。もう、ずっと。
「……欲しい……」
唇の端だけ残して触れ合わせたまま。セレナが熱い吐息で囁く。
離れた分だけ寂しくなる。今度はノヴァの方から唇を押し付けた。
「欲しい、よ……ノヴァ……」
「……っ、セレ、ナ……!」
求めているのはセレナなのに。自分の出す声の方がまるで懇願に近くノヴァはただ乞うように唇を繋ぐ。
突き上げたい衝動だけを必死に抑えて、はやくと言い出したい欲を必死に押し込めて。
何故か分からない。だけど自分からそれは、できなかった。
「セレナ、僕も……」
ノヴァの言葉に応えるように。
セレナはようやく腰を沈める。
ゆっくりと、何かを確かめるように。
「僕も、欲しい……、ぜんぶ、あなたが……っ」
ノヴァが曝け出すのとほぼ同時に、ノヴァのものがぜんぶ、セレナの内側に収まる。
そこでふたり一度小さく達して、震える体でお互いに抱きついていた。
息を整えるのもそこそこに、僅かに離した唇の先でセレナが泣きながら笑う。
小さく囁いたその言葉がノヴァの鼓膜を揺らす頃には、また唇は合わさっていた。
そこからセレナは満足したようにすべてをノヴァに預けて体の力を徐々に抜いていく。
それを受け止めてノヴァは、自身を抜くことも体を離すこともなく、細い腰を抱き寄せて僅かに体を浮かせてセレナの体をベッドの横たえた。
全部自分の腕の内に居るセレナを見下ろして、あの日から変わったものと変わらないものを無意識に数えてみる。
失ったものは全部、彼女が埋めてくれた。それだけでもう充分だった。
変わらないものも確かにここに。そしてそれ以上のものも。
無意識にノヴァはセレナに同じ笑みを返していて、その幸福感に浸りながら、ゆっくりと腰をひく。
ぴくりとセレナの内側が震え、惜しむように絡みつく。応えるように今度は、最奥へと深く腰を突き立てた。
「……あ……ッ!」
「……まだ、僕にも…夢を、見させてください」
小さく囁いてまた。押し付けられたその奥で水音が鳴った。セレナの悲鳴に混じりながら。
腰を押えていたノヴァの手がセレナの臍の下を撫でまわし、セレナがまた内側を震わせる。
それを感じながら更に腰を奥へと押し付けた。その存在を知らしめるように。
「こんなに、締め付けて……」
「ま、待って、い、ま……っ、」
「イきそうなんですか? また、僕ので」
「……ッ、ぃ、っちゃ、……っ」
「イく時は、ちゃんと。呼んでください、僕の名前」
「ノ、ヴァ、あぁ……!」
その瞬間を、見られないように。高く喘いで晒されたセレナの白い首筋に、ノヴァは歯を立ていた。本当はキスをしたかったのに。
と同時に自分のものをきつく締め上げられ固く目を瞑る。
耐えることはかなわない。
なのに熱が冷める気配もない。
一度も体を離すことなく、彼女がその名前を呼ぶ限り何度でも。
その体に刻み付けながら、今度こそノヴァがセレナを貪る番だった。
* * *
――頭が痛い。
目覚めて一番のその感想に、文字通りセレナは頭を抱えた。
いったい何故こんな事に。考えてみるも痛みに呻いて邪魔されて、その他の思考が追い付かない。
ごろりといつもとは違う枕の上で寝返りを打って、視界に映る景色を確認する。
ここは――自分の部屋だ。
窓の外が暗いから、夜なのだろう。でもうっすら白んでいる気がするから夜明けが近いのかもしれない。
どうしてこんなに頭が痛いのだろう。
記憶を思い返そうとするも上手くいかない。霞みがかったように、意識が混濁してしまう。
早々に諦めて再び寝返りを打つと、そこにノヴァの顔があった。
「……!」
咄嗟に息を詰めて声を押し殺す。叫び出しそうな衝動を抑えて瞬きを繰り返すもどうやら本物のようだった。
色を変えた黒い髪と睫が今は伏せられ、碧色の瞳はその向こう。規則正しく寝息をたてている。眼鏡もつけていない。
――どうして。
今までセレナが寝付くのを傍で待っていてくれることはあっても、一緒に眠ってくれる事はなかったのに。
まさかと思い自分の胸元を勢いよく見る。きちんと服を着ていた。目の前で眠るノヴァも然り。
ほっとしたような、残念なような複雑な気持ちを抱えたまま、ノヴァの腕の中に居るという状況を改めて認識する。
ひどく懐かしいような、泣き出したいような、笑いだしたいような。
そんな不思議な感情が胸を占めていく。
金縛りにでもあったかのように、僅かに身じろぐことすら憚られた。まるで夢みたいだと思ったのだ。
なんとも言えない気持ちのままただその無防備な寝顔を見つめる。
ノヴァが寝顔を晒すなんて珍しいことこの上ない。
本当にいったい、何があったのだろう。
それからふとセレナは、ようやく僅かに体を起こし、眠るノヴァの顔ににじり寄る。吐息が微かにその頬を掠めて、お揃いだと言ってくれた色の髪がはらりとかかる。それでもまだ起きる気配はない。
それを確認してそっと、その瞼にキスをした。
どうしてそこを選んだのかは分からないけれど、胸に込み上げる思いが処理しきれず口元を手で覆う。
なんだかとても良い夢を見ていた気がする。
思い出せないけれど。
「……なにを、笑ってるんですか……?」
「……! お、起きてたの……?」
「……いま、起きました」
ちょっと嘘くさいなと思ったけれど、深くは追求しないでおいた。
ノヴァの腕が自分を抱き寄せるのに任せ、大人しく先ほどまでと同じ場所に戻る。
抱き締めてもらうのもひどく久しぶりだった。まだここに居ても良いんだろうか。夢ならまだ醒めないでほしい。
「……すごく、良い夢をみましたよ……セレナ」
「そうなの……? たぶん、わたしも……。ノヴァのは、どんな夢?」
腕の中から好奇心を覗かせるセレナにノヴァは小さく喉を震わせる。抱き寄せたその首筋を指先で撫でながら。
ちくりと僅かな痛みを伴うそれがくすぐったくて首を竦めるセレナに、ノヴァはそっと目を細めるだけだった。
近くなったその距離が、埋まることは無かったけれど。
なぜかとても満たされていた。
ノヴァが、笑っている。しあわせそうに。
「ヒミツ、です」
たぶんきっと。同じ夢を見ている気がした。
【完】
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(18件)
あなたにおすすめの小説
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
短編)どうぞ、勝手に滅んでください。
黑野羊
恋愛
二度も捨てられた聖女です。真実の愛を見つけたので、国は救いません。
あらすじ)
大陸中央にあるルオーゴ王国で、国を守る結界を維持してきた聖女ロザリア。
政略のため王太子と婚約していた彼女は、突如『真の聖女』が現れたとして婚約を破棄され、聖女の座を追われてしまう。さらに、代わりに婚姻しろと命じられた聖騎士からも拒絶され、実家にも見捨てられたロザリアは、『最果ての修道院』へと追放された。
けれど彼女はそこで、地位や栄光、贅沢などとはほど遠い、無条件に寄り添ってくれる『真実の愛』と穏やかな日々を手にいれる。
やがて聖女を失った王国は、崩壊へ向かっていき――。
ーーー
※カクヨム、なろうにも掲載しています
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
完結おめでとうございます!
読んでいて凄く引き込まれました。
個人的にノヴァ推しです( ˙꒳˙ )ིྀ
ノヴァとセレナちゃんのイチャイチャを!!って思いました.˚‧º·(ฅωฅ*)‧º·˚.
ノヴァとセレナちゃんの幸せが見たい!!ってめちゃくちゃ思ってます.˚‧º·(ฅωฅ*)‧º·˚.
ノヴァにはセレナちゃんの本当の名前を2人の時だけ呼んでもらいイチャラブして欲しいです.˚‧º·(ฅωฅ*)‧º·˚.
( ゚∀ ゚)ハッ!あまりにも物語に引き込まれ過ぎて些か暴走してました((((;゚Д゚)))))))
素敵な物語をありがとうございました。
セレナちゃん可愛いだけじゃなくて芯の強い所めちゃくちゃ好きです(*´ω`*)
これからも応援してます( ˙꒳˙ )ིྀ
別サイトでこの作品に出会い、寝不足になりながら読んでいました。ふと、また読みたくなったタイミングでこちらでも公開されていることがわかり、こちらで読ませていただきました。何度も読み返したくなる、そんな作品に出会えてとても感謝しています。
みんな、それぞれの思いや葛藤を持ちながらも前に進んでいく、成長していくのを感じ、とても深い作品だと思います。
子育ての合間に数日かけてじっくり読めました。元々長編好きなのですごく楽しかったです。
ありがとうございました。
あまりに名作すぎて人生で初めてコメントを書いております!!
こんなにキャラぶれしないし展開が良すぎる作品は初めて読んだような気がします。
なんと言ってもゼノスがもう……尊い!!
続編の方も毎日ページを更新してお待ちしてますね!!笑
素晴らしい作品をありがとうございました!