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第二章:猫耳チームとハーブ革命
第14話トマトと戦う猫耳たち
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「うぉおおおお! こいつ、跳ねたにゃああああッ!」
ミュリの叫びと共に、真っ赤なトマトが空中を弧を描いて飛んでいく。そして――
「ぐはっ!」
レオンの顔面に直撃。
「……レオン、なんで受けたの?」
「避けられるわけないだろ、まさか収穫中のトマトが飛んでくるなんて思わないし!」
今日のミッションは、畑でたわわに実ったトマトの収穫。しかし、相手はただの野菜ではなかった。異世界の気まぐれが悪さしたのか、ここのトマトはやたらと元気なのだ。ちょっとでも触れると、ポンッと跳ねて逃げる。
「このトマト、明らかに意思持ってるにゃ……」
「生きてるトマト……いや、野菜じゃない何かだこれ」
ミュリはしっぽをぶんぶん振りながら、トマトの一団を睨む。まるで戦場の指揮官のようだ。
「リン、チャチャ、配置について!」
「べ、別にあんたに命令されなくても、もう構えてるわよっ!」
「チャチャ、火力は控えめにお願い。また畑ごと焼けるの困る」
「分かってるよぉ~~! っていうか、今回は“ハーブ・フレア”禁止令出されたし!」
リンがツンとしながらも、そっと土の温度をチェック。チャチャは背後で小さな火球を手のひらでくるくる遊ばせながら、慎重に構えている。
「ビビ、例のネット持って来たか?」
「任せてにゃあああ! これで草もトマトも丸ごとキャッチにゃっ!」
どこからか釣り用の網を持ち出したビビ。なぜそんなものが倉庫にあるのか、誰も突っ込まなかった。いや、むしろ突っ込んだら負けな気がした。
「ノア、やっぱりこれ、魔力の影響とかか?」
「……理論上は“動くトマト”なんて存在しない。が、ここのミュリの存在が理論を破壊している」
「ちょ、どういうことにゃ!? ミュリのせいってこと!?」
「言ってない。が、確率として高い」
レオンはそっとため息をつきながら、額のトマト汁をぬぐった。
「じゃ、作戦スタートだ。まずはスイ、水!」
「……水、あげた」
ぽそりとつぶやくスイが、じょうろ片手に静かに進軍。水をかけると、なぜかトマトがぴたりと動きを止める。
「スイすごい! トマトが従順になったにゃ!」
「彼女には何か……“植物に通じる波動”があるのかもしれんな」
「波動ってなに? 波動拳?」
「違う。例えがおかしい」
とにもかくにも、トマトはスイの水やりで動きが鈍る。そこにミュリたちが一気に網でキャッチ!
「とったどーっ!」
「いいぞビビ、その調子で……おい、今のはトマトじゃなくてチャチャの靴だ!」
「あ、まちがえた☆」
「足元見ろー! チャチャの怒りゲージが爆発寸前だぞー!」
案の定、チャチャの後ろでメラッと火があがる。
「草は友だち……でも火は敵にゃあああああ!」
「やばい! 火を消せー! スイ、水ー!」
「……了解」
最小限の言葉で的確に消火。チャチャは地面に膝をついて、しょんぼり。
「ごめん……でもちょっとだけ燃やしたかったんだもん」
「おまえの“ちょっと”は畑三列分って覚えておけ」
そして1時間後――
ようやくすべてのトマトが無事(?)収穫された。
「ふぅ……地味に一番しんどい仕事だったかもな……」
レオンが腰を伸ばしていると、ミュリが両手いっぱいのトマトを抱えて駆け寄ってくる。
「レオン! このトマト、ぴちぴちしてるけど、やっぱり炒めるにゃ?」
「いや、加熱はやめとこう。爆発するかもしれん」
「……爆発?」
「おまえが前に、乾燥トマトをフライパンで“焚火炒め”したときのこと、忘れたとは言わせんぞ?」
「あー……あれは、うん、黒歴史ってやつ!」
ミュリのしっぽがぴたっと止まり、猫耳もしょぼんと垂れる。
「ミュリ、落ち込むな。今度はサラダにしよう。生のまま、安心して食えるだろ」
「ほんと!? にゃふーん、じゃあミュリ、野菜切る担当やる!」
「包丁禁止!」
「にゃんでー!?」
こうして、今日も畑は騒がしく、そして笑いに包まれていた。
異世界スローライフとは、一体どこへやら――
だが、それでいいのだ。レオンは、今日もこの騒がしい仲間たちと共に、生きている。
ミュリの叫びと共に、真っ赤なトマトが空中を弧を描いて飛んでいく。そして――
「ぐはっ!」
レオンの顔面に直撃。
「……レオン、なんで受けたの?」
「避けられるわけないだろ、まさか収穫中のトマトが飛んでくるなんて思わないし!」
今日のミッションは、畑でたわわに実ったトマトの収穫。しかし、相手はただの野菜ではなかった。異世界の気まぐれが悪さしたのか、ここのトマトはやたらと元気なのだ。ちょっとでも触れると、ポンッと跳ねて逃げる。
「このトマト、明らかに意思持ってるにゃ……」
「生きてるトマト……いや、野菜じゃない何かだこれ」
ミュリはしっぽをぶんぶん振りながら、トマトの一団を睨む。まるで戦場の指揮官のようだ。
「リン、チャチャ、配置について!」
「べ、別にあんたに命令されなくても、もう構えてるわよっ!」
「チャチャ、火力は控えめにお願い。また畑ごと焼けるの困る」
「分かってるよぉ~~! っていうか、今回は“ハーブ・フレア”禁止令出されたし!」
リンがツンとしながらも、そっと土の温度をチェック。チャチャは背後で小さな火球を手のひらでくるくる遊ばせながら、慎重に構えている。
「ビビ、例のネット持って来たか?」
「任せてにゃあああ! これで草もトマトも丸ごとキャッチにゃっ!」
どこからか釣り用の網を持ち出したビビ。なぜそんなものが倉庫にあるのか、誰も突っ込まなかった。いや、むしろ突っ込んだら負けな気がした。
「ノア、やっぱりこれ、魔力の影響とかか?」
「……理論上は“動くトマト”なんて存在しない。が、ここのミュリの存在が理論を破壊している」
「ちょ、どういうことにゃ!? ミュリのせいってこと!?」
「言ってない。が、確率として高い」
レオンはそっとため息をつきながら、額のトマト汁をぬぐった。
「じゃ、作戦スタートだ。まずはスイ、水!」
「……水、あげた」
ぽそりとつぶやくスイが、じょうろ片手に静かに進軍。水をかけると、なぜかトマトがぴたりと動きを止める。
「スイすごい! トマトが従順になったにゃ!」
「彼女には何か……“植物に通じる波動”があるのかもしれんな」
「波動ってなに? 波動拳?」
「違う。例えがおかしい」
とにもかくにも、トマトはスイの水やりで動きが鈍る。そこにミュリたちが一気に網でキャッチ!
「とったどーっ!」
「いいぞビビ、その調子で……おい、今のはトマトじゃなくてチャチャの靴だ!」
「あ、まちがえた☆」
「足元見ろー! チャチャの怒りゲージが爆発寸前だぞー!」
案の定、チャチャの後ろでメラッと火があがる。
「草は友だち……でも火は敵にゃあああああ!」
「やばい! 火を消せー! スイ、水ー!」
「……了解」
最小限の言葉で的確に消火。チャチャは地面に膝をついて、しょんぼり。
「ごめん……でもちょっとだけ燃やしたかったんだもん」
「おまえの“ちょっと”は畑三列分って覚えておけ」
そして1時間後――
ようやくすべてのトマトが無事(?)収穫された。
「ふぅ……地味に一番しんどい仕事だったかもな……」
レオンが腰を伸ばしていると、ミュリが両手いっぱいのトマトを抱えて駆け寄ってくる。
「レオン! このトマト、ぴちぴちしてるけど、やっぱり炒めるにゃ?」
「いや、加熱はやめとこう。爆発するかもしれん」
「……爆発?」
「おまえが前に、乾燥トマトをフライパンで“焚火炒め”したときのこと、忘れたとは言わせんぞ?」
「あー……あれは、うん、黒歴史ってやつ!」
ミュリのしっぽがぴたっと止まり、猫耳もしょぼんと垂れる。
「ミュリ、落ち込むな。今度はサラダにしよう。生のまま、安心して食えるだろ」
「ほんと!? にゃふーん、じゃあミュリ、野菜切る担当やる!」
「包丁禁止!」
「にゃんでー!?」
こうして、今日も畑は騒がしく、そして笑いに包まれていた。
異世界スローライフとは、一体どこへやら――
だが、それでいいのだ。レオンは、今日もこの騒がしい仲間たちと共に、生きている。
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