36 / 61
第三章:村祭りと屋台戦争
第25話猫耳VSイノシシ、鍋の材料を守れ!
しおりを挟む
村の朝は、今日も平和だった――
はずだった。
「レオンーっ! たいへんにゃーっ!」
ミュリの叫び声が畑中に響き渡る。
猫耳をブンブンと振り回しながら、
ものすごい勢いで走ってくる。
「どうした? またミント畑で爆発
でも起こしたのか?」
「ちがーうっ! イノシシに、
にんじん畑がっ!」
レオンは目を見開いた。
「まさか、にんじんが食い荒らされ
たのか?」
「それどころか、まだ食べてる途中
だった! モリモリ! バリボリ!
ぐるぐる回って地面ごと掘り返してる!」
「……それはやばいな。お前の鍋用
にんじんだったのに」
「そうなのにゃーーーっ!」
こうして、レオンとミュリ、
そして猫耳娘たちによる「にんじん
死守大作戦」が幕を開けた。
🐈🐾 🐾 🐾
「ほう……イノシシ退治か」
白猫耳のノアが眼鏡をクイッと
持ち上げながら、すんごい興味
ありげな目で言った。
「これはハーブ実験の絶好の
機会……! レオン、許可を求める。
鎮静効果のあるハーブ弾を試し
ても?」
「ダメに決まってるだろ!
食材が爆発するわ!」
「……爆発の確率は、低め」
「低めじゃダメだ!」
「それよりどうするの? 普通に
追っ払えばいいの?」
黒猫耳のリンが、腕を組んで聞く。
彼女のしっぽは、めずらしく
落ち着いている。
「いや……アイツはでかかった。
ミュリのしっぽ三本分くらい!」
「その単位おかしくない!?」
「問題は、火を使えないってとこ
だな」
レオンが腕を組んでうなった。
リンの“ハーブ・フレア”は強力だが、
畑ごと燃える。
「ふむ……じゃあ、あたしの出番
にゃ!」
ベンガル猫耳のビビが、ドロドロ
の足で元気よく飛び出した。
「草むしりのプロ、雑草トルネード
で追い払うにゃ!」
「それ、どう考えても逆効果だろ!
畑吹っ飛ぶわ!」
「……水、あげる?」
灰猫耳のスイが、ジョウロを構え
ながらぽつりと言った。
「いや、今は水やりじゃねえ!
でも気持ちはありがたい!」
「むぅ……」
「うーん、みんなで正面突破は
無理っぽい。ミュリたちが囮に
なって、その隙にスイとレオンで
こっそり畑を守る、とか?」
「ちょっと待って!? なんで
あたしが囮担当!? ビビに
してよ!」
「やっちまった~☆って言って
突撃してくれそうだから」
「それは否定できない!」
「……よし、こうしよう」
レオンが指を鳴らす。
「ノアは薬草で臭い玉を作って
くれ。イノシシが嫌がる匂いを。
ビビは泥団子を投げて視界を奪う。
ミュリとリンは、タイミングを
見て“ガチ猫モード”で突撃」
「なんか、その作戦……」
「……ひとことで言うと“混沌”」
「異議なし!」
🐈🐾 🐾 🐾
そして作戦決行のとき――
畑では、巨大イノシシがバリボリ
と音を立てて食事中だった。
「レオン、準備できた!」
ノアがハーブ臭全開の爆弾を
手渡す。スイはジョウロ片手に
スタンバイ。
「いくぞ……!」
「いっけぇぇえええええええ!」
まずビビが泥団子をフルスイング
で投げる!
「くらえ! ビビ特製・草まみれ
団子アタック!」
当たった瞬間、イノシシが
「ブヒィッ!?」と声を上げて
のたうった。どうやら効果は
あったらしい。
「今にゃーっ!」
ミュリとリンがしっぽを
ブンブン振りながら突撃!
「ハーブ・フレアッ!!」
「ちょ、待っ――」
ボフンッ!!
土煙が立ち上がり、地面が
黒焦げに。
「おぉぉおおおい! 火は
ナシって言っただろぉぉ!」
「わ、わたしのせいじゃないもん!
イノシシが反射したのよ!」
「いや、その物理法則おかしい!」
「……今だ」
スイがスッとイノシシに近づき、
ジョウロを構える。
「……水、あげた」
ザーーー。
水を浴びたイノシシは……
なぜかおとなしくなり、その場に
ぺたんと座り込んだ。
「うそ……まさか、癒し効果?」
「スイ、すごすぎる……」
「……ただ、水あげただけ」
それでも、彼女のしっぽが
ほんの少しだけ、ぴょこっと
揺れたのをレオンは見逃さ
なかった。
🐈🐾 🐾 🐾
「ふう……にんじん、守ったにゃ……」
ミュリは土だらけになった姿で、へたりと座り込む。レオンも肩を落として言った。
「いや、半分は焦げてたけどな……」
「えっ」
「ま、スープにはできるかもな」
「やったにゃ! じゃあ、今日の晩ごはんは、にんじんゴロゴロ鍋に決まりだにゃ!」
「ミュリ、火の扱いは禁止な」
「えぇぇぇーーっ!? なんでにゃーっ!」
「理由を言わせる気か」
「ううっ……ぐぬぬ……」
ミュリの猫耳がしょぼんと折れ、しっぽがだらんと下がった。
だが、隣でビビがにっこり笑って言った。
「でも、がんばったよミュリ! 最後まで逃げなかったし!」
「……そ、そうにゃ? なら、料理も任せていいにゃ?」
「それは無理だね!」
「にゃーーーーーっ!」
今日も、猫耳たちとレオンの騒がしい一日は続く――。
🐈🐾 🐾 🐾 🐈🐾 🐾 🐾
第2章 新キャラ 猫耳ハーブ団
ミュリの仲間達⬇️にゃ🐈⬛🎀
https://kakuyomu.jp/works/16818622173856934382/episodes/16818622177180128138
🐈🐾 🐾 🐾 🐈🐾 🐾 🐾
★ようこそ!気まぐれ異世界へ★
https://kakuyomu.jp/users/tougen_hana/news/16818622177742117726
はずだった。
「レオンーっ! たいへんにゃーっ!」
ミュリの叫び声が畑中に響き渡る。
猫耳をブンブンと振り回しながら、
ものすごい勢いで走ってくる。
「どうした? またミント畑で爆発
でも起こしたのか?」
「ちがーうっ! イノシシに、
にんじん畑がっ!」
レオンは目を見開いた。
「まさか、にんじんが食い荒らされ
たのか?」
「それどころか、まだ食べてる途中
だった! モリモリ! バリボリ!
ぐるぐる回って地面ごと掘り返してる!」
「……それはやばいな。お前の鍋用
にんじんだったのに」
「そうなのにゃーーーっ!」
こうして、レオンとミュリ、
そして猫耳娘たちによる「にんじん
死守大作戦」が幕を開けた。
🐈🐾 🐾 🐾
「ほう……イノシシ退治か」
白猫耳のノアが眼鏡をクイッと
持ち上げながら、すんごい興味
ありげな目で言った。
「これはハーブ実験の絶好の
機会……! レオン、許可を求める。
鎮静効果のあるハーブ弾を試し
ても?」
「ダメに決まってるだろ!
食材が爆発するわ!」
「……爆発の確率は、低め」
「低めじゃダメだ!」
「それよりどうするの? 普通に
追っ払えばいいの?」
黒猫耳のリンが、腕を組んで聞く。
彼女のしっぽは、めずらしく
落ち着いている。
「いや……アイツはでかかった。
ミュリのしっぽ三本分くらい!」
「その単位おかしくない!?」
「問題は、火を使えないってとこ
だな」
レオンが腕を組んでうなった。
リンの“ハーブ・フレア”は強力だが、
畑ごと燃える。
「ふむ……じゃあ、あたしの出番
にゃ!」
ベンガル猫耳のビビが、ドロドロ
の足で元気よく飛び出した。
「草むしりのプロ、雑草トルネード
で追い払うにゃ!」
「それ、どう考えても逆効果だろ!
畑吹っ飛ぶわ!」
「……水、あげる?」
灰猫耳のスイが、ジョウロを構え
ながらぽつりと言った。
「いや、今は水やりじゃねえ!
でも気持ちはありがたい!」
「むぅ……」
「うーん、みんなで正面突破は
無理っぽい。ミュリたちが囮に
なって、その隙にスイとレオンで
こっそり畑を守る、とか?」
「ちょっと待って!? なんで
あたしが囮担当!? ビビに
してよ!」
「やっちまった~☆って言って
突撃してくれそうだから」
「それは否定できない!」
「……よし、こうしよう」
レオンが指を鳴らす。
「ノアは薬草で臭い玉を作って
くれ。イノシシが嫌がる匂いを。
ビビは泥団子を投げて視界を奪う。
ミュリとリンは、タイミングを
見て“ガチ猫モード”で突撃」
「なんか、その作戦……」
「……ひとことで言うと“混沌”」
「異議なし!」
🐈🐾 🐾 🐾
そして作戦決行のとき――
畑では、巨大イノシシがバリボリ
と音を立てて食事中だった。
「レオン、準備できた!」
ノアがハーブ臭全開の爆弾を
手渡す。スイはジョウロ片手に
スタンバイ。
「いくぞ……!」
「いっけぇぇえええええええ!」
まずビビが泥団子をフルスイング
で投げる!
「くらえ! ビビ特製・草まみれ
団子アタック!」
当たった瞬間、イノシシが
「ブヒィッ!?」と声を上げて
のたうった。どうやら効果は
あったらしい。
「今にゃーっ!」
ミュリとリンがしっぽを
ブンブン振りながら突撃!
「ハーブ・フレアッ!!」
「ちょ、待っ――」
ボフンッ!!
土煙が立ち上がり、地面が
黒焦げに。
「おぉぉおおおい! 火は
ナシって言っただろぉぉ!」
「わ、わたしのせいじゃないもん!
イノシシが反射したのよ!」
「いや、その物理法則おかしい!」
「……今だ」
スイがスッとイノシシに近づき、
ジョウロを構える。
「……水、あげた」
ザーーー。
水を浴びたイノシシは……
なぜかおとなしくなり、その場に
ぺたんと座り込んだ。
「うそ……まさか、癒し効果?」
「スイ、すごすぎる……」
「……ただ、水あげただけ」
それでも、彼女のしっぽが
ほんの少しだけ、ぴょこっと
揺れたのをレオンは見逃さ
なかった。
🐈🐾 🐾 🐾
「ふう……にんじん、守ったにゃ……」
ミュリは土だらけになった姿で、へたりと座り込む。レオンも肩を落として言った。
「いや、半分は焦げてたけどな……」
「えっ」
「ま、スープにはできるかもな」
「やったにゃ! じゃあ、今日の晩ごはんは、にんじんゴロゴロ鍋に決まりだにゃ!」
「ミュリ、火の扱いは禁止な」
「えぇぇぇーーっ!? なんでにゃーっ!」
「理由を言わせる気か」
「ううっ……ぐぬぬ……」
ミュリの猫耳がしょぼんと折れ、しっぽがだらんと下がった。
だが、隣でビビがにっこり笑って言った。
「でも、がんばったよミュリ! 最後まで逃げなかったし!」
「……そ、そうにゃ? なら、料理も任せていいにゃ?」
「それは無理だね!」
「にゃーーーーーっ!」
今日も、猫耳たちとレオンの騒がしい一日は続く――。
🐈🐾 🐾 🐾 🐈🐾 🐾 🐾
第2章 新キャラ 猫耳ハーブ団
ミュリの仲間達⬇️にゃ🐈⬛🎀
https://kakuyomu.jp/works/16818622173856934382/episodes/16818622177180128138
🐈🐾 🐾 🐾 🐈🐾 🐾 🐾
★ようこそ!気まぐれ異世界へ★
https://kakuyomu.jp/users/tougen_hana/news/16818622177742117726
3
あなたにおすすめの小説
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく
かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。
ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!?
俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。
第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。
「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」
信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。
賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。
様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する!
異世界ざわつき転生譚、ここに開幕!
※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。
※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。
追放令嬢と【神の農地】スキル持ちの俺、辺境の痩せ地を世界一の穀倉地帯に変えたら、いつの間にか建国してました。
黒崎隼人
ファンタジー
日本の農学研究者だった俺は、過労死の末、剣と魔法の異世界へ転生した。貧しい農家の三男アキトとして目覚めた俺には、前世の知識と、触れた土地を瞬時に世界一肥沃にするチートスキル【神の農地】が与えられていた!
「この力があれば、家族を、この村を救える!」
俺が奇跡の作物を育て始めた矢先、村に一人の少女がやってくる。彼女は王太子に婚約破棄され、「悪役令嬢」の汚名を着せられて追放された公爵令嬢セレスティーナ。全てを失い、絶望の淵に立つ彼女だったが、その瞳にはまだ気高い光が宿っていた。
「俺が、この土地を生まれ変わらせてみせます。あなたと共に」
孤独な元・悪役令嬢と、最強スキルを持つ転生農民。
二人の出会いが、辺境の痩せた土地を黄金の穀倉地帯へと変え、やがて一つの国を産み落とす奇跡の物語。
優しくて壮大な、逆転建国ファンタジー、ここに開幕!
レベル1の地図士は、世界の裏側を知ってしまった
あめとおと
ファンタジー
異世界に転移した主人公が得たスキルは【地図作成】。
戦闘能力ゼロ、初期レベル1。
冒険者ギルドでは「外れスキル」と笑われ、
新人向けの雑用クエストしか回ってこない。
しかしそのスキルは、
ダンジョンの隠し通路、未踏破エリア、消えた古代文明の痕跡まで“地図に表示する”
という、とんでもない能力だった。
生き残るために始めた地味な探索が、
やがて世界の秘密と、国家すら動かす大冒険へ――。
これは、
戦えない主人公が“冒険そのもの”で成り上がる物語。
同作品を「小説家になろう」で先行配信してます。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる