[完結]不吉な双子と呼ばれた妹ですが、巫女になって兄をざまぁします〜迷信を打ち破ったら、なぜか溺愛されました〜

桃源 華

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第3章 妹のざまぁ戦術

第28話 神託に「真の敵は迷信」と示唆される

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その夜。
エリナは神殿の祈祷室にひとり
座していた。
 香の煙がゆるやかに立ち昇り、
静かな鐘の音が遠くで響く。

「……神よ。どうか導きを……」

 祈りの言葉が尽きたとき、不意に
空気が張り詰めた。
 灯火が揺れ、白銀の光が瞼の裏に
差し込む。

 ――声が、聞こえた。

『エリナ……』

それは低く、しかし温かい声だった。
夢か現かもわからぬまま、彼女は
その響きに身を委ねる。

『お前の兄は、罪を犯した。だが……
真にお前たちを縛るものは、兄で
はない』
『それは――“双子は不吉”という迷信』

胸の奥が凍りついた。
これまで自分を苦しめ、領地を
揺らし、家を分断した言葉。
 その正体こそが「敵」だと、
神が告げている。

「……迷信が……敵……」

口にした瞬間、光は弾けるように
消えた。
残されたのは、震える心臓の鼓動と、ひとつの確信だった。

  ☆。.:*・ ♊️ ᯓ ⭐️

翌朝。
エリナは老神官セリウスに夢の
内容を語った。
彼は深く頷き、しかし険しい
眼差しを向ける。

「……やはり神は迷信を否定なされたか。だが、それを広めれば権力者たちは
黙っておるまい」

「承知しています。けれど、私たちが
戦うべきは兄様だけではありません」
エリナの声は澄んでいた。
「この国に蔓延る『双子の呪い』
そのもの――その鎖を断たねば
誰も救われない」

セリウスはしばらく彼女を見つめ、
やがて小さく笑った。
「……ならば私も共に鎖を断とう。
お前の決意を、神も支えておられる」

エリナの胸に、確かな炎が宿った。
復讐と怒りを越えた、新たな使命。

 ――“真の敵は迷信”。

その言葉が、彼女の次なる行動を
導くことになる。

♊️キャラクター紹介♥:.。
≡目次からどうぞ🗝
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