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第5話:恋のご相談、お受けしますわ!?
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「すみませーん! ここって、恋に効く薬草、ありますか!?」
「……は?」
朝の薬草店。開店と同時に、ものすごい勢いで飛び込んできたのは、元気いっぱいの少女。
リボンを揺らし、まるで乙女ゲームから飛び出してきたような彼女は、キラキラした目でこちらを見つめてきます。
「えっと……ロゼリア様ですよね!? “モテすぎ薬草店”の美しき店主!」
「誰が“モテすぎ”ですの!?」
「だってこの村に引っ越してから、イケメンが3人もあなたに住みついたって聞いて!」
「言い方の角度と語彙の方向性に問題しか感じませんわ!」
少女の名前はミーナ=クラリス。
村の外れに最近引っ越してきた、恋に恋する16歳の乙女。
「で、ミーナさん。その“恋に効く薬草”とは……?」
「告白の勇気が出るような、気合い入る系がいいです!」
「それもう薬草じゃなくて気合いで何とかする問題ですわね?」
とはいえ、実際そういった“緊張を和らげる”系のハーブは存在します。
「では、ラフィーネ草を煎じて飲んでくださいませ。気持ちが落ち着きますわ」
「ありがとうございますっ! でもその前に、ロゼリア様の恋愛指南もお願いできます! だって説得力あるんですもん!」
「はて、どこにそんな“説得力”が?」
「店の裏にイケメン騎士、ロフトに天才少年、カウンターに元カレ……!」
「もうその構図を説明するのやめてくださいまし! 泣きたくなってきますわ!」
そのとき、奥で包丁を研いでいたアレクシスが、ぴくりと反応した。
「……“元カレ”?」
ふと店内の空気が凍る。
続いてロフトからカイの声。
「“元カレ”ってことは、今は“フリー”ってことでいいのかな?」
さらにレジ付近で在庫整理していたエドワードが、笑顔のまま固まる。
「……え、俺、そんなに存在感なくなってた?」
少女の無邪気な質問が、三人の空気を微妙に刺激したようですわね。
「ロゼリアさん、あなたはいったい誰を――」
「――考えたこともありませんわ!!」
恋に悩むお客様の相談に乗っただけで、自分の恋愛事情に火がつくなんて……
これではまるで、わたくしが“恋のキューピッド”にして“モテ主人公”ではございませんこと……!?
その日の夜。
ベッドに転がりながら、わたくしはふと考えておりました。
(……もし、本当に“誰か一人を選ぶ”としたら)
頭に浮かぶのは、いつも傍で黙々と薪を割る男。
煩い口調で毒を吐くけれど、どこか子犬のような少年。
そして――一番長く、過去を共有してきた元婚約者。
(……やめですわやめですわ、考えるだけ無駄ですわ!!)
枕をかぶって、わたくしは悶えた。
「……は?」
朝の薬草店。開店と同時に、ものすごい勢いで飛び込んできたのは、元気いっぱいの少女。
リボンを揺らし、まるで乙女ゲームから飛び出してきたような彼女は、キラキラした目でこちらを見つめてきます。
「えっと……ロゼリア様ですよね!? “モテすぎ薬草店”の美しき店主!」
「誰が“モテすぎ”ですの!?」
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「言い方の角度と語彙の方向性に問題しか感じませんわ!」
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「で、ミーナさん。その“恋に効く薬草”とは……?」
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「それもう薬草じゃなくて気合いで何とかする問題ですわね?」
とはいえ、実際そういった“緊張を和らげる”系のハーブは存在します。
「では、ラフィーネ草を煎じて飲んでくださいませ。気持ちが落ち着きますわ」
「ありがとうございますっ! でもその前に、ロゼリア様の恋愛指南もお願いできます! だって説得力あるんですもん!」
「はて、どこにそんな“説得力”が?」
「店の裏にイケメン騎士、ロフトに天才少年、カウンターに元カレ……!」
「もうその構図を説明するのやめてくださいまし! 泣きたくなってきますわ!」
そのとき、奥で包丁を研いでいたアレクシスが、ぴくりと反応した。
「……“元カレ”?」
ふと店内の空気が凍る。
続いてロフトからカイの声。
「“元カレ”ってことは、今は“フリー”ってことでいいのかな?」
さらにレジ付近で在庫整理していたエドワードが、笑顔のまま固まる。
「……え、俺、そんなに存在感なくなってた?」
少女の無邪気な質問が、三人の空気を微妙に刺激したようですわね。
「ロゼリアさん、あなたはいったい誰を――」
「――考えたこともありませんわ!!」
恋に悩むお客様の相談に乗っただけで、自分の恋愛事情に火がつくなんて……
これではまるで、わたくしが“恋のキューピッド”にして“モテ主人公”ではございませんこと……!?
その日の夜。
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頭に浮かぶのは、いつも傍で黙々と薪を割る男。
煩い口調で毒を吐くけれど、どこか子犬のような少年。
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(……やめですわやめですわ、考えるだけ無駄ですわ!!)
枕をかぶって、わたくしは悶えた。
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