34 / 42
三章『公国を止めるために』
第29話 仲間たちの思い
しおりを挟む
──……
「止まれ!」
草土の道筋は終わりをむかえ、レイミール一行は大橋の前に立つ。
テスフェニア公国の記念祭期間、水の都に入るには、身分証明が必要であった。
「身分を明かせ」
「……エスタール王国の旅ギルド〈灰の伝書鳩〉よ」
さらっと虚偽の身分を口にする。
今回の民間人救出作戦のために色々と根回ししておいたのは、何を隠そうレイミールである。未だ公国に国籍のある彼女は、この手の工作に最も都合のよい存在であった。
それを知る由もない検問の兵士は、手元の紙束を確認し頷く。
「事前に伝え聞いている。通ってよしだ! よい旅路を!」
難なく都の門を通過し、古ぼけた街中を中央区の向かってひたすらに歩く。
黒髪にバンダナを巻いた男が、彼女に笑いかけた。
「うまく来れたな!」
「そうね。ファクターのほうも、上手くやっているかしら」
水の都・ルオシュアンは、構造上、坂道が多い。
洋樽の置かれた酒場。小さな宿。手製の看板が目を引く道具屋。上り坂や階段をまたぎ閑静な路地を通り過ぎていく。 ヴェルダムの隣で、彼の友である金髪男ルドルフが、ため息をついた。
「いやー、あのシエルくんたちのことや。きっと今頃、この長ぁ~い坂でヒーヒー言うとるわ」
「今のルド坊みてえにか? ハッハッハ!」
「もう、そういう話じゃなくてよ。あちらには、新入りちゃんたちと、ロネがいるの。ファクターは戦闘は主体じゃないし……」
「なぁに! 無問題モーマンタイ!」
自信満々ね、と返したレイミールに、普段は武器屋の店主であるヴェルダムはガッツポーズで応えた。
「おうよ! 何せ、全員おれの特製武器を持ってる。特にロネ坊の奴には、新作の銃が付いてるからな!」
「アラ、そう。どんなものをお作りになったの?」
「あっ! レイさん、それはあかん……」
ルドルフが気づいたときには、もう遅かった。
ヴェルダムの顔がキラッキラに輝き、すごい勢いで語り出す。
「聞いてくれるのかぃ!? 〈魔煌〉が必要ない新世代の魔銃のハナシを! コレはなんとなあ、体内の〈煌力〉を使わず、鉱石から充填させた自然の〈煌力〉エネルギーだけで、炎の弾丸を放つことが出来る優れものなんだ! まず、従来の補助魔銃とは、根本的に作りが違うのさ。わかるかぃ? すんげぇだろう!?」
武器屋の職業病というべきか。細かすぎる仕様を語るヴェルダムに、レイミールは瞳を閉じて黄昏た。
「……そう。学ばせていただいたわ。安易に聞いてはいけないのね」
「アーッ怖い怖い! あかんってヴェルダムの旦那も! それ以上は!」
「オイオイ、ここからがいいとこだぜ!?」
「気持ちはわかるけど、抑えて!」
レディ相手にそれはご法度やん、とヴェルダムの肩を掴むルドルフの後ろから、声がした。
「きっと、大丈夫じゃないよ」
若い声だ。振り返ると、褐色肌の男の子がこちらを見上げていた。
「ボク、聞いちゃったんだ。船で、ロネ先輩とレイさんが話してたこと」
「……ロゼス。いけないコね」
「聞こえるところで話すほうがいけないんだ」
「それに特段、異議はないけれど。黙っておくのが、大人への第一歩ですことよ」
「あっそう。大人って矛盾してるな」
ヴェルダムは高い背丈を少しかがめながら、彼に問いかけた。
「聞いちまったことってのは、おれらの知らないことかぃ?」
「さあね。とにかく、アンタらの目は節穴だと思うよ」
「どうして、そう思う?」
「前々からそうさ。どう見たって、普通じゃない。先輩の貴族や軍人への態度はさ。キレやすくて短気なところも、あれが弱さじゃなくて、なんなんだよ?」
「きみ、ちょっと……」
言い過ぎやで、とルドルフが言い返そうとしたのを、他でもないヴェルダムが手で制した。
「心配は結構だが……、分かってねえのは、ロゼス坊やのことだな」
「なに? ボクがおかしいって言いたいの?」
黒髪男は明確に首を振った。
「違う。奴の強みを、知ってるか? 努力家なこと、明るいこと──それと」
コレはおれらもだろうが、と言葉を継いで、男は告げた。
「こんなふうに、たくさんの仲間に恵まれたことさ」
少年は、納得いかない、という顔をしたが、男たちは口元に笑みを浮かべて幹部・レイミールの方を見やった。レイミールもまた、目元を細めて首肯した。
都には初夏の温かい風が吹いている。
秘書は自身の大切な部下と、意固地な主のことを思い浮かべていた。
◆
雲まで続くのではと錯覚するような、長い通路階段。
最後の一段を踏みしめたヒールブーツの音が、天空に響いた。
「見たまえ。この景色を……」
立ち入り禁止と書かれた時計台の上、女はルオシュアンの街並みを見下ろした。
漆黒の髪が、赤黒いマントが風にそよぐ。彼女の斜め後ろから、低い声が返答した。
「こりゃ見事な街並みだな。観光地の詰め合わせって感じだ」
言いながら、男のタンカラーのローブが揺れた。
今は片腕に乗せた丸っこい鳩が器用に羽繕いをしている。新たな封書を筒の中に補充した。私はコルク栓を閉めて丸筒を背負ったハトを解き放つ。
灰の伝書鳩は自由なようでいて、わき目もふらずに北東に向かい飛んで行った。
「〈テスフェニア公国〉という国は、いつもこうだ。美しく、煌びやかな栄華の象徴。汚い部分は、それらに覆い隠してしまう」
「どこのお国もそんなもんだろ?」
「──私は、そうは思わない。〈従隷〉という制度がある以上は」
古来からこの国に存在する〈従隷〉の身分。
人の身でありながら、人として扱われぬ者たち。
「……あぁ」
「罪無き路上の子どもを従隷にせんとする貴族どもを、私は決して是としないよ」
〈従隷〉の中でも多いのは、年若い子どもたち——それも、親元が分からぬか、親本人に売られたような——不幸な身の上の幼子ばかり。彼らは身分の低さや貧困さにつけ込まれ、資産持ちの道具とならざるを得ないのだ。
「愚かな権力者など……女神が罰さぬ以上、私が処するまで」
どんな地位をもってしても、無垢な若者を傷付ける真似など、許されぬ。民に苦痛を強いる貴族などは、相応の〈報い〉を受ければよい。
〈結社〉は、それを為すための組織でもある。
「──時刻まで、あとわずか」
従隷、こと民間人の救出作戦は、公国の祭りに割り込んで行う。千載一遇のチャンスを逃すわけには行かない。
背後の男が、肩をすくめて進言した。
「なあ、全部俺らに任せてくれてもいいんだぜ? ギルド長はトップの人間なんだからよ。どっしり構えてりゃいい」
「君ならそう言うと思ったよ。だけどね、ラムダ。私はボスだ。“結社のボス”だ。そう名乗るからこそ……、他の誰よりも前に立つ人間で居なければいけない」
わかるね? と肩越しに振り向いた彼女の、燃えるような赤の瞳を見て、ラムダは理解した。
『結社のボス』という通り名は、巨大なギルドを、弱い人々を、烏合を束ねるための『強さの象徴』なのだろう。
ただ事務椅子に座っているような人間には、務まるまい。
「は──それだけ聞けりゃあ、充分だな」
ボスは同意を示した傭兵の男から目線を外すと、自身の胸元に左の手のひらをかざした。
『──風魔・我が腕は贄・|我《》・地の業より今解き放たれん……』
〈煌力〉の粒が宙を舞う。血がたぎり、骨の髄まで熱くなる。意志を込めて指を交差して鳴らした。
『ゆけ──〈禁忌ノ飛翔〉!』
出現した紺の輝きが人体に収束し──前に倒れ込むかたちで、女は時計台を飛び降りた。
「オー、派手に行ったな。あれで怪我しないってんだから、大したもんだ」
ローブの男は、都の空に落ちていった女を見下ろした。黒い影が風を纏い、上空を泳ぐさまが見える。つくづく、人間離れした長である。
……だからこそ味方につくわけなのだが……。
「さあて──俺らも気合い入れて行くかね」
もちろんだ、と呟く傭兵仲間たちは、それぞれ持ち場についた。
持ち場、とはいうが、高台を降りるわけではない。男は長い漆黒の得物を構えた。
「止まれ!」
草土の道筋は終わりをむかえ、レイミール一行は大橋の前に立つ。
テスフェニア公国の記念祭期間、水の都に入るには、身分証明が必要であった。
「身分を明かせ」
「……エスタール王国の旅ギルド〈灰の伝書鳩〉よ」
さらっと虚偽の身分を口にする。
今回の民間人救出作戦のために色々と根回ししておいたのは、何を隠そうレイミールである。未だ公国に国籍のある彼女は、この手の工作に最も都合のよい存在であった。
それを知る由もない検問の兵士は、手元の紙束を確認し頷く。
「事前に伝え聞いている。通ってよしだ! よい旅路を!」
難なく都の門を通過し、古ぼけた街中を中央区の向かってひたすらに歩く。
黒髪にバンダナを巻いた男が、彼女に笑いかけた。
「うまく来れたな!」
「そうね。ファクターのほうも、上手くやっているかしら」
水の都・ルオシュアンは、構造上、坂道が多い。
洋樽の置かれた酒場。小さな宿。手製の看板が目を引く道具屋。上り坂や階段をまたぎ閑静な路地を通り過ぎていく。 ヴェルダムの隣で、彼の友である金髪男ルドルフが、ため息をついた。
「いやー、あのシエルくんたちのことや。きっと今頃、この長ぁ~い坂でヒーヒー言うとるわ」
「今のルド坊みてえにか? ハッハッハ!」
「もう、そういう話じゃなくてよ。あちらには、新入りちゃんたちと、ロネがいるの。ファクターは戦闘は主体じゃないし……」
「なぁに! 無問題モーマンタイ!」
自信満々ね、と返したレイミールに、普段は武器屋の店主であるヴェルダムはガッツポーズで応えた。
「おうよ! 何せ、全員おれの特製武器を持ってる。特にロネ坊の奴には、新作の銃が付いてるからな!」
「アラ、そう。どんなものをお作りになったの?」
「あっ! レイさん、それはあかん……」
ルドルフが気づいたときには、もう遅かった。
ヴェルダムの顔がキラッキラに輝き、すごい勢いで語り出す。
「聞いてくれるのかぃ!? 〈魔煌〉が必要ない新世代の魔銃のハナシを! コレはなんとなあ、体内の〈煌力〉を使わず、鉱石から充填させた自然の〈煌力〉エネルギーだけで、炎の弾丸を放つことが出来る優れものなんだ! まず、従来の補助魔銃とは、根本的に作りが違うのさ。わかるかぃ? すんげぇだろう!?」
武器屋の職業病というべきか。細かすぎる仕様を語るヴェルダムに、レイミールは瞳を閉じて黄昏た。
「……そう。学ばせていただいたわ。安易に聞いてはいけないのね」
「アーッ怖い怖い! あかんってヴェルダムの旦那も! それ以上は!」
「オイオイ、ここからがいいとこだぜ!?」
「気持ちはわかるけど、抑えて!」
レディ相手にそれはご法度やん、とヴェルダムの肩を掴むルドルフの後ろから、声がした。
「きっと、大丈夫じゃないよ」
若い声だ。振り返ると、褐色肌の男の子がこちらを見上げていた。
「ボク、聞いちゃったんだ。船で、ロネ先輩とレイさんが話してたこと」
「……ロゼス。いけないコね」
「聞こえるところで話すほうがいけないんだ」
「それに特段、異議はないけれど。黙っておくのが、大人への第一歩ですことよ」
「あっそう。大人って矛盾してるな」
ヴェルダムは高い背丈を少しかがめながら、彼に問いかけた。
「聞いちまったことってのは、おれらの知らないことかぃ?」
「さあね。とにかく、アンタらの目は節穴だと思うよ」
「どうして、そう思う?」
「前々からそうさ。どう見たって、普通じゃない。先輩の貴族や軍人への態度はさ。キレやすくて短気なところも、あれが弱さじゃなくて、なんなんだよ?」
「きみ、ちょっと……」
言い過ぎやで、とルドルフが言い返そうとしたのを、他でもないヴェルダムが手で制した。
「心配は結構だが……、分かってねえのは、ロゼス坊やのことだな」
「なに? ボクがおかしいって言いたいの?」
黒髪男は明確に首を振った。
「違う。奴の強みを、知ってるか? 努力家なこと、明るいこと──それと」
コレはおれらもだろうが、と言葉を継いで、男は告げた。
「こんなふうに、たくさんの仲間に恵まれたことさ」
少年は、納得いかない、という顔をしたが、男たちは口元に笑みを浮かべて幹部・レイミールの方を見やった。レイミールもまた、目元を細めて首肯した。
都には初夏の温かい風が吹いている。
秘書は自身の大切な部下と、意固地な主のことを思い浮かべていた。
◆
雲まで続くのではと錯覚するような、長い通路階段。
最後の一段を踏みしめたヒールブーツの音が、天空に響いた。
「見たまえ。この景色を……」
立ち入り禁止と書かれた時計台の上、女はルオシュアンの街並みを見下ろした。
漆黒の髪が、赤黒いマントが風にそよぐ。彼女の斜め後ろから、低い声が返答した。
「こりゃ見事な街並みだな。観光地の詰め合わせって感じだ」
言いながら、男のタンカラーのローブが揺れた。
今は片腕に乗せた丸っこい鳩が器用に羽繕いをしている。新たな封書を筒の中に補充した。私はコルク栓を閉めて丸筒を背負ったハトを解き放つ。
灰の伝書鳩は自由なようでいて、わき目もふらずに北東に向かい飛んで行った。
「〈テスフェニア公国〉という国は、いつもこうだ。美しく、煌びやかな栄華の象徴。汚い部分は、それらに覆い隠してしまう」
「どこのお国もそんなもんだろ?」
「──私は、そうは思わない。〈従隷〉という制度がある以上は」
古来からこの国に存在する〈従隷〉の身分。
人の身でありながら、人として扱われぬ者たち。
「……あぁ」
「罪無き路上の子どもを従隷にせんとする貴族どもを、私は決して是としないよ」
〈従隷〉の中でも多いのは、年若い子どもたち——それも、親元が分からぬか、親本人に売られたような——不幸な身の上の幼子ばかり。彼らは身分の低さや貧困さにつけ込まれ、資産持ちの道具とならざるを得ないのだ。
「愚かな権力者など……女神が罰さぬ以上、私が処するまで」
どんな地位をもってしても、無垢な若者を傷付ける真似など、許されぬ。民に苦痛を強いる貴族などは、相応の〈報い〉を受ければよい。
〈結社〉は、それを為すための組織でもある。
「──時刻まで、あとわずか」
従隷、こと民間人の救出作戦は、公国の祭りに割り込んで行う。千載一遇のチャンスを逃すわけには行かない。
背後の男が、肩をすくめて進言した。
「なあ、全部俺らに任せてくれてもいいんだぜ? ギルド長はトップの人間なんだからよ。どっしり構えてりゃいい」
「君ならそう言うと思ったよ。だけどね、ラムダ。私はボスだ。“結社のボス”だ。そう名乗るからこそ……、他の誰よりも前に立つ人間で居なければいけない」
わかるね? と肩越しに振り向いた彼女の、燃えるような赤の瞳を見て、ラムダは理解した。
『結社のボス』という通り名は、巨大なギルドを、弱い人々を、烏合を束ねるための『強さの象徴』なのだろう。
ただ事務椅子に座っているような人間には、務まるまい。
「は──それだけ聞けりゃあ、充分だな」
ボスは同意を示した傭兵の男から目線を外すと、自身の胸元に左の手のひらをかざした。
『──風魔・我が腕は贄・|我《》・地の業より今解き放たれん……』
〈煌力〉の粒が宙を舞う。血がたぎり、骨の髄まで熱くなる。意志を込めて指を交差して鳴らした。
『ゆけ──〈禁忌ノ飛翔〉!』
出現した紺の輝きが人体に収束し──前に倒れ込むかたちで、女は時計台を飛び降りた。
「オー、派手に行ったな。あれで怪我しないってんだから、大したもんだ」
ローブの男は、都の空に落ちていった女を見下ろした。黒い影が風を纏い、上空を泳ぐさまが見える。つくづく、人間離れした長である。
……だからこそ味方につくわけなのだが……。
「さあて──俺らも気合い入れて行くかね」
もちろんだ、と呟く傭兵仲間たちは、それぞれ持ち場についた。
持ち場、とはいうが、高台を降りるわけではない。男は長い漆黒の得物を構えた。
4
あなたにおすすめの小説
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる