私が死ねば幸せですか?

毛蟹

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アリス18

アリス18

 アンジェラだ。
 殺したはずなのになぜ生きているのか、暗殺者は、アンジェラを殺さなかったようだ。
 でも、どうでもいい。
 アンジェラの身なりは平民そのものだが、着ている服は上等なもので顔色もよく肌の艶もある。
 つまりいい生活をしているのが見てわかる。

 きっと、彼女なら助けてくれる。

 殺そうとはしたけれど、実際には死んでいないのだし、問題はないはずだ。
 そもそも、私が彼女を殺そうと思ったもの、……そう、すれ違いのせいで、それまではそれなりにいい関係だった。
 私に殺そうと思わせたアンジェラにも問題はある。

「ねえ、アンジェラでしょう?私たち友達だったじゃない?困っているの。助けてくれないかしら」
「……」

 私がアンジェラの肩を掴んで助けを求めても、彼女は愚鈍なのか無表情のまま反応はない。

「アンジェラ?どうした?」

 そこに、スレードが声をかけてきた。
 
「……スレード」

 アンジェラは、何か言いたげな顔でスレードの名前を呼んだ。
 スレードは、アンジェラの肩を掴む私の顔を見て、途端に表情を険しくさせた。

「なぜ、ここにいるんだ」

 スレードもいるのなら、きっと私の事を助けてくれるはずだ。

「スレード、私よ助けて」

 スレードに助けを求めるが、彼は、勢いよくアンジェラの肩の上にある私の手を振り払った。
 まるで拒絶するみたいに。

「誰か!警備兵を呼んでくれませんか、絡まれて困っています!」

 スレードは息を吸い込むと突然大きな声を上げた。
 これじゃあ、私が犯罪者じゃないか。

「何を言っているのよ、助けなさいよ。ねえ!」

 今度はアンジェラの腕を掴もうと手を伸ばすが、スッと離れていった。

「行こう。アンジェラ」

 スレードは言うなり。私を置いて走り出した。
 なぜ、誰一人として私の事を助けてくれないのか。なぜ……。
 私は何一つ間違った事なんてしていないのに責められて、あまりにも可哀想ではないか。

 私は立っている事ができなくてその場に座り込む。

「……」

 誰一人として私に手を差し伸ばしてはくれない。
 みんな、穢らわしい乞食を見るような目を私に向けてくる。

「汚らしい目でこっちを見るな!」

 私は叫び声を上げる。
 なぜこんなにも、私ばかりが酷い扱いを受けなくてはならないのか。

「……」

 どれだけ座り込んでいても、誰も手を差し伸べてはくれない。
 だから、私は一人で立ち上がった。
 私が帰ることができる場所が一つだけ残っている。

 力が入らなくても私はかつての自分の家へと向かった。

「あ、アリスだわ!」

 誰かが私の名前を呼んだ。
 卑しい身分の人たちだけれど、彼らなら私のことを救ってくれるはずだ。

「どうしたの?アリス」

 優しく問いかけられて、私は声を出して泣いた。
 そして、自分の身に降りかかった不幸を全て打ち明けた。
 




~~~

お読みくださりありがとうございます

そろそろ終わります

エールもらえると嬉しいです

新作書いてます

ヒーローの胸ぐら掴んで、「喧嘩?売るなら買うぞ?」っていうタイプのヒロインが主人公です!
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