拝啓~私に婚約破棄を宣告した公爵様へ~

岡暁舟

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「ああ、マリア……君はどうして、これほど美しいのだろうか……。その美しさは類まれなる才能なのか……」

「そんな……ロンメル様もたくましいですわ!!!!」

「ああ、マリア!!!!」

「ロンメル様!!!!このままだと、私は妊娠してしまいますわ!!!!」

「妊娠だと????なるほど、それもあながち悪い話ではないか。君が私の子供を孕めば……少なくとも、カレンとの間に生まれる子供よりかは、幾分か優れたものになるだろうな……」

「ロンメル様!!!!助けて!!!!」

「助けるもなにも、自分から窮地を招いているんじゃないか???じきに終わるさ。ああ、君は私の子供を孕みたいか???既成事実を作ってしまえば……私は一度あの女と別れることになるが????」

「ええっ……そうしてください!!!!私はこのままでは嫌なのです!!!!ロンメル様が私のことを必要としてくださるのなら……私はもっと愛されたいです!!!!」

「そうか……君はそれでいいんだな????」

「結構でございます!!!」

「そうかそうか……ならば、カレンに伝えないといけないな。おい、カレン。そこにいるのは分かっているんだ。でて来なさい……」

「なんですって????」


そのとおり。私は二人のやり取りを全てこの目に焼き付けていたのだ。一番驚いていたのは、マリアだった。恥ずかしのだろうか???そもそも、ロンメル公爵に身体を赦している段階で、ものすごく恥ずかしいと感じるはずなのだが……。

「見つかってしまいましたか……」

「君がどのように振る舞うのか……私には全てお見通しさ……」

「そうなんですね。ならば、私がいま何を考えているのか……それも分かりますか???」

「まあ……なんとなくは想像がつく。でもね、あまり無茶な真似をすると、今度は君の名誉に関わる重大なインシデントが発生するからね。私としては、穏便に済ませたいと思っているんだ。分かるかね???」

「つまりは、取引ですか???」

「そう言うことだ。私は君と別れて、新しくマリアと婚約する。まあ、君が悪いかどうかは大した問題じゃない。でも、世間には理由が必要だ。だから……この場合は君が悪者になるしかないってことだな……」

「その対価は????」

「そうだな……どれくらい必要になるかな???君がこれから一人で生きていくのに必要な金だ……」

そう言って、ロンメル公爵は引き出しから紙幣を数枚ちらつかせた。

「あんまり舐めてもらっては困りますがね????」

私はこの際だから、何も気にすることなく怒りを見せた。でも、それはロンメル公爵に対してあまり効果的ではなかった。まあ、最初から分かっていたことだけども……。

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