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「この女のせいで……私の婚約者は私のことを愚弄したのよ!!!この女の方がいいって……私よりも!!!」
逆恨みだろう……第一、この女の婚約者を私は知らない。私に熱い視線を送って来る男どものうちの一人なのだろうか。
「だから……この場で殺す!!!」
マミーは周囲を押し切って、私を水の世界に縛り付けようとした。さすがに私は怖くなって、ジタバタしてみた。だが、この女の力が強すぎて、いよいよ抜け出せないのではないか、と考えるようになった。ああ、この女に殺されるのか……随分とつまらない人生だった……私はこの時既に回想を始めた。
「お前たちはそこで何をやっているんだ???」
また別の声が薄っすらと聞こえた。
「スーグラ様???」
「ああ、そうだが……これは一体、どういうことだ???」
「どういうことって言われましても……困ってしまいますわ」
「困るだと???本当に困っているのは、そこに沈んでいる女の方だろう!!!」
男の怒鳴り声がいよいよ大きくなった。ひとまずこの窮地を救ってくれる……私はそう思った。
「貴様たちのやっていることは殺人だぞ???」
「そんなことは分かっております。でも……この女が悪いのです!!!」
マミーは熱く語った。だが、彼の耳には全く届いていなかった。
「貴様たちの弁明などどうでもいい……この女が何を仕出かしたか知らない。いまこの現状で行われている殺人行為を私は糾弾する」
女たちは段々怖くなって最後は逃げ出した。
「うわああああああああっ!!!!!」
マミーは最後まで私を放そうとしなかった。
「貴様……私の前でこれ以上蛮行を続けるつもりか???」
男はマミーに問いただした。
「あなた様には関係のないことですわ!!!」
マミーの力がますます強くなってく気がした。段々息が出来なくなって……あと少しで死ぬんだと思った。
「ならば……仕方がない。第二王子スーグラの名の元に貴様を懲罰する」
そんな声が響き渡って10秒くらい経っただろうか、再びマミーの、
「あああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」
という悲鳴を耳にし、私を抑え込む力がおさまったのだ。そして、私は水の世界から抜け出し、まもなく現実世界に戻ることができたのだった……。
逆恨みだろう……第一、この女の婚約者を私は知らない。私に熱い視線を送って来る男どものうちの一人なのだろうか。
「だから……この場で殺す!!!」
マミーは周囲を押し切って、私を水の世界に縛り付けようとした。さすがに私は怖くなって、ジタバタしてみた。だが、この女の力が強すぎて、いよいよ抜け出せないのではないか、と考えるようになった。ああ、この女に殺されるのか……随分とつまらない人生だった……私はこの時既に回想を始めた。
「お前たちはそこで何をやっているんだ???」
また別の声が薄っすらと聞こえた。
「スーグラ様???」
「ああ、そうだが……これは一体、どういうことだ???」
「どういうことって言われましても……困ってしまいますわ」
「困るだと???本当に困っているのは、そこに沈んでいる女の方だろう!!!」
男の怒鳴り声がいよいよ大きくなった。ひとまずこの窮地を救ってくれる……私はそう思った。
「貴様たちのやっていることは殺人だぞ???」
「そんなことは分かっております。でも……この女が悪いのです!!!」
マミーは熱く語った。だが、彼の耳には全く届いていなかった。
「貴様たちの弁明などどうでもいい……この女が何を仕出かしたか知らない。いまこの現状で行われている殺人行為を私は糾弾する」
女たちは段々怖くなって最後は逃げ出した。
「うわああああああああっ!!!!!」
マミーは最後まで私を放そうとしなかった。
「貴様……私の前でこれ以上蛮行を続けるつもりか???」
男はマミーに問いただした。
「あなた様には関係のないことですわ!!!」
マミーの力がますます強くなってく気がした。段々息が出来なくなって……あと少しで死ぬんだと思った。
「ならば……仕方がない。第二王子スーグラの名の元に貴様を懲罰する」
そんな声が響き渡って10秒くらい経っただろうか、再びマミーの、
「あああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」
という悲鳴を耳にし、私を抑え込む力がおさまったのだ。そして、私は水の世界から抜け出し、まもなく現実世界に戻ることができたのだった……。
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