最強の薬師、婚約破棄される〜王子様の命は私の懐の中〜

岡暁舟

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その15

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ファンコニーは行ってしまった。アンナはもはや、止めることができなかった。

「どうしてこうなったのかしら?ファンコニー様は本当にあの女を愛しているのかしら?だとしたら、本当におかしいわ!」

薬師たちがアンナの元に駆けよって、ファンコニーに対する処置の説明をした。

「……ですから、このことが全て明るみになった場合……私たちはもう終わりです」

「そうしたら……私もお父様も全て終わりということになるのね……。結局あの女の一人勝ちか……」

アンナはリンプルに再び負けることが許せなかった。なんとかして、彼女を貶める方法はないか、知恵を振り絞った。

「こうなったら……いっそのこと王家を滅ぼしてしまうっていうのはどうかしら?」

アンナが口走ったのを聞いていた薬師たちは、その場からなんとか逃げたいと思った。悪魔のように微笑むアンナに、自らの魂を売り渡すことがどれほど危険か、もう気が付いていた。

「もちろん、あなたたちにも協力してもらうわよ。そうね……ボアジエ公爵がやっていたことを引き継いでみましょうか?そしたら、貧しい民の心をゲットすることができるわね?そして……あの無知な人たちに戦争を仕掛けるのよ……噂なんていくらでも作れるわ。そして、ファンコニー様と、リンプルを十字架に掲げるの……」

アンナは新しい作戦を練り始めた。

一方、城へ急ぐファンコニーの道を塞ぐ男たちがいた。その身なりは、例えるならば山賊だった。

「ここから先へは行かせません。私たちについてきてください」

「私をファンコニーと知っての狼藉か?」

「存じております。今、あなた様が城に戻ることは、非常に危険だと思います。ですから……ホフマン公爵の追手が迫る前に、私どもがあなた様をお守りいたします……」

「ホフマン公爵?なんの話だ?」

「とにかく……私たちを信じてください。私どもは、王家を守るために活動しています……」

ファンコニーは仕方なく、男たちについていくことにした。
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