幼馴染のヤンデレ令嬢に愛されすぎて?~生きる僕と死ぬ彼女の永久~

岡暁舟

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その6

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「どうしてですか???」

レニンはものすごく意外そうな顔をした。

「どうしてって……君がこのまま死んでも、それが僕にとって、何らかのプラスになるとは思えないからさ……」

いや、どう考えてもプラスになるのだ。プラスにしかならない。

この高級なステーキなんて食わなくても、僕は別に困らない。それよりも、こんなレニンに束縛し続けられるほうが、よっぽど困るってことだ。

だがしかし……今更何を言っても仕方がないのだろう。だって、僕は確かにこう思っているんだから。

レニン……生きてくれ……。

「どうしてなんですか???だって、私はフッド様のことを何も知らないのですよ???」

「まあ、他人のことなんて何も知らなくて当然だろう???そんなものさ……」

フォローになっているのか、なっていないのか、よくわからない答えをしてしまった。

「そうなんですか???でもね、私はこの世界でたった一つの宝物であるフッド様のことなら、なんでも知っていると思ったのですよ。だから……そんな自分が恥ずかしくて……ついつい、死にたいなんて思っちゃったんです……」

貴族っていうのは、やっぱり身勝手な生き物だ。こんな些細なことで、自らの生死を任意に設定することができるのだから。だって……いや、これもまた僕の身勝手な愚痴になってしまうのだが、僕らにそんな権利はおそらくないのだから。

「でも……フッド様がそれで許してくださるのでしたら……私は喜びますわ!!!」

「まあ……それでいいと思うがね……あまりにもバカに考えすぎるっていうのはよくないことだと思うから……」

「ああ、そうなのですね!!!ありがとうございます!!!本当に、フッド様には感謝ですわ!!!ああ、またまた、私の命を救ってくださいましたわ!!!さあさあ、まずは冷めないうちに、このステーキをどうぞ!!!」

レニンのこのセリフを聞いて、僕はようやく思い出した。

思い出したというより、正確に言えば、一つの仮説……つまり、僕がレニンを救った、という意味においては成立する仮説だったのだ。

「なるほどね……そういうことね……。はあ、そんなことでいちいち命の恩人呼ばわりされるんだったら、僕はまあ……根がいい人って評価になるくらいなのかしら???」

そんな独り言を胸に秘めながら、僕は黙々とレニンに与えられたステーキを食することにしたのだった……。
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