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その5
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「マリー……なにをしているんだ!」
ハリスは、その切っ先が自分に向いていると思ったのか、恐れ戦いた。
「王子様、どうぞご安心くださいませ。私はあなたを傷つけるつもりなど毛頭ございません。ただ、自らの命を終わらせる前にこの非道なる妹を切りたいと存じます故、お赦しを……」
ローズは逃げようとはしなかった。マリーがローズを切れないことを知っているからだった。
「それは……私が許さない!」
意外なことに、ハリスが禁止令を出した。
「王子様?どうしてですか?」
「どうしてもこうしてもだ!私は殺傷を好まないのだ!ましてや、私の目の前で人殺しなどとは、もってのほかだ!」
この時、マリーは全てを悟った。自分が誰かの伴侶として使えることは無理だということ。そして、自分一人で生きていく方がよっぽど楽だということ。
「承知いたしました。王子様、短い間ではございましたが、世話になりました。どうかご達者で……」
躊躇なく城を去ろうとしたマリーを、ハリスは一度止めようとした。
「おい!ちょっと待ってくれ!」
「どうして私を御止めになるのですか?その必要はないはずです。私を引き留める必要なんて、今のあなたにはないはずですから……」
「マリー!私は別に君と別れようと言っているわけじゃないんだ!話を聞いてくれ!」
「王子様!」
ローズが首を突っ込んだ。
「それはいけませんわ。私のことを蔑ろにするつもりですか?」
「それは……」
ハリスはもはや八方ふさがりだった。
「さあ、私はもう行きますから、ローズ。後はよろしく頼んだわよ……」
「ご忠告どうもありがとうございます」
マリーはもう一度、どこか見知らぬ世界を旅しようと思った。
ハリスは、その切っ先が自分に向いていると思ったのか、恐れ戦いた。
「王子様、どうぞご安心くださいませ。私はあなたを傷つけるつもりなど毛頭ございません。ただ、自らの命を終わらせる前にこの非道なる妹を切りたいと存じます故、お赦しを……」
ローズは逃げようとはしなかった。マリーがローズを切れないことを知っているからだった。
「それは……私が許さない!」
意外なことに、ハリスが禁止令を出した。
「王子様?どうしてですか?」
「どうしてもこうしてもだ!私は殺傷を好まないのだ!ましてや、私の目の前で人殺しなどとは、もってのほかだ!」
この時、マリーは全てを悟った。自分が誰かの伴侶として使えることは無理だということ。そして、自分一人で生きていく方がよっぽど楽だということ。
「承知いたしました。王子様、短い間ではございましたが、世話になりました。どうかご達者で……」
躊躇なく城を去ろうとしたマリーを、ハリスは一度止めようとした。
「おい!ちょっと待ってくれ!」
「どうして私を御止めになるのですか?その必要はないはずです。私を引き留める必要なんて、今のあなたにはないはずですから……」
「マリー!私は別に君と別れようと言っているわけじゃないんだ!話を聞いてくれ!」
「王子様!」
ローズが首を突っ込んだ。
「それはいけませんわ。私のことを蔑ろにするつもりですか?」
「それは……」
ハリスはもはや八方ふさがりだった。
「さあ、私はもう行きますから、ローズ。後はよろしく頼んだわよ……」
「ご忠告どうもありがとうございます」
マリーはもう一度、どこか見知らぬ世界を旅しようと思った。
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