仮にAと名付けましょう

ぼくと

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一筋の流れ

オーナー

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 信号の色が赤になる。

 ふと、スマホが気になり。信号の待ち時間に、スマホをみる。

「オーナーからのメールだ」

 メールの画面を開くと、オーナー(柴崎さん)という名前が出てくる。

 メールを見ますか?という表示をタップ。今晩はAさんの家に泊まると書いてある。

 そろそろ信号が、青になる時間だ。スマホの画面を消そうとした時。オーナーから、メールが入った。

 メールの画面に、待て。と一言書いてある。オーナーにしては珍しい、とても短い言葉だった。

「どうしたんだろう?」

 奇妙に思いながら、オーナーの言う取りにする。

 目の前の信号が青に切り替わり。目の前を猛烈なスピードで、何かが通り抜けていった。

 右から左に流れっていったそれは、田んぼに突っ込むと燃え始めたが。雨の後で十分に潤った田畑で、すぐに消された。



 後日。

 後で知ったのだが、あれは無人のバスだった。子供たちのイタズラがたまたま重なって起きた事故だ。

 一つ一つは大したことがない、ただのイタズラ。
 
 負傷者は幸いな事に、誰もいなかった。

「オーナーは、未来が見えてるんじゃないかと。たまに思うのですが……」

 カフェの席に座るオーナーに、話しかける。

 それにたいしてオーナーは、
「ただの勘よ」
 とだけ答えた。


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