愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

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デート、スターーーート! ①

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平日にもかかわらず、映画館には人が沢山いた。
キャラメルポップコーンのいい香りに、待合には映画の予告が流されている。
大きなポスターが何枚かあり、グッズショップには、先ほどまで映画を観ていたであろう人達が、何を買うかグッズを選んでいた。


「優斗、ポップコーンはハーフがいい?」
「うん」
「じゃあ、買ってくるから、ここで待ってて」
「うん」
優斗は待合のソファーに腰をかけ、元気に答える優斗に健は嬉しそうに微笑みかける。



健はポップコーンとジュースを手に優斗の方を見て、眉をひそめた。

それは困った顔の優斗の周りに、同い年ぐらいであろう、男子3人組が優斗を囲んでいたからだ。
優斗もなんとかその輪から抜け出そうと頑張っているが、完全に逃げ道を塞がれていて…………



「一人で映画観に来たの?」
「いえ、違います…」
「へ~。でもこんな可愛い子放っておくなんて、そいつ薄情じゃね?」
「可愛い子って……。俺、男だし…。健は薄情じゃない‼︎」
「え⁉︎男なの?…女の子かと思った。…でも、俺、意外とありかも」
「‼︎‼︎」
「健ってヤツ放っておいてさ、他、遊びに行かね?」
「‼︎行かない‼︎」
優斗は3人組の間をすり抜けようとした時、その1人に肩を掴まれる。

あ‼︎
やばい‼︎
連れて行かれる…

優斗が、またその3人の輪の中に戻されそうになった時、
「触んないでくれる?」
健が優斗をぐっと引き寄せた。
「健‼︎」

優斗は健に抱きしめられ安心したからか、ポロリと一粒涙がこぼれた。
「‼︎……お前ら、わかってんだろうな…」
健の表情が怒りへと変わっていく。
「何も…、何もしてねーし…。な…」
「あぁ、話してただけだし…」
「別に……」
3人は健の気迫に驚き、オロオロし始めるが、健の怒りはが収まりそうもない。

健、怒ってる…
しかも、物凄く。
俺がちゃんとしてなかったから…

「健、もういいよ…。映画観に行こう…」
まだ3人を睨みつけている健を、優斗は見上げる。
そんな優斗を見て、健も少し我に帰ったのか、
「目障りだからさ、ほかあたってよ」
口調は優しくなったが、威嚇したように睨みつけると、3人はおずおずとその場を去った。

「ごめん、健…。俺がしっかりしてなかったから…」

いつもはあんなに優しい健を怒らせてしまって、嫌な思いさせちゃった…

「優斗は悪くないよ。こんなに可愛い優斗を1人にさせた俺が悪い」
健がいつも優斗に見せる優しい笑顔で、優斗の頭を撫でた。

いつもの健だ。
こうやって、頭撫でられるの好きなんだ。

えへへと嬉しそうに笑う優斗に『やれやれ…』と、健は苦笑した。
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