愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

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ピザ屋 ②

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店内はピザ生地とチーズが焼ける匂いと、楽しそうに食事をする人たちの笑い声でいっぱいだ。
席に案内された優斗と健はメニューを受け取る。

「優斗、何が食べたい?」
メニューを手渡されたが……

美味しそうなものが多すぎて、迷う。

「全部美味しそうで迷うよ…」
優斗が健に言うと、
「ありがとうございます」
優斗の背後から爽やかな声が聞こえてきて、後ろを振り返ると、長身で優しげな目元が素敵なエプロンを付けたイケメンが立っていた。
大輔だいすけ!」
健が言うと、
「いらっしゃいませ」
大輔と呼ばれたイケメンが微笑む。
「お前、仕事中だろ?」
「そう。仕事中。だからこうしてメニュー選び手伝いに来たんだよ」
健には素でいるような態度をとっていた大輔だが、
「迷われてるのでしたら、おすすめお出ししましょうか?」
優斗には眩しすぎるぐらいの笑顔で対応する。
「あ、アンチョビ食べれます?」
「はい!好きです」

アンチョビ、オイルサーディン。
これ系大好き。

「よかった。じゃあ……」
大輔が伝票に書こうとした時、
「おいおい、勝手に決めるなよ」
健が大輔の手から伝票を奪い取る。
「でも健。いつも注文してるのコレだろ?」
「そうだけどさ…」
「じゃあ今日は変えてみる?」
大輔が横目で健を見る。
「いや、優斗にそれ食べさせてやりたかったから、そのままでいい…」
「素直じゃないんだから~」
冗談ぽく大輔が笑い、健に手渡された伝票を持ち、
「少々お待ち下さい」
キッチンに入っていった。
なんだか嵐のような人だったな……
それに健と親しそう。

「健、さっきの人って…」
「斎藤大輔って言って、2こ上の先輩」

先輩って…
凄く親しそうだったなー。

「ま、先輩っていっても実家が近所だったから、昔からの腐れ縁って感じだけどな」
優斗がチラッと大輔の方を見ると、それに気がついた大輔が優斗に手を振る。
「それで俺に合わせたいって人、もうすぐ来られるの?」

健の知り合いの人に紹介されるって、緊張する。

「あ、それ、さっき来た胡散臭い笑顔の大輔の事だよ」
「え?」
「あいつに優斗のこと自慢したかったんだ」
健がニヤリと笑いながら大輔の方を見ると、大輔が明らかに嫌そうな顔をする。
「大輔に『大切な人自慢しに行くから、覚悟しておけよ』って言ったからなー」
優斗は健に優しい目で見られると、赤面しすぎて俯いてしまった。

『大切な人自慢しにいくから、覚悟しておけよ』なんて‼︎
嬉しいけど、
嬉しいけど、
恥ずかしすぎる!
俺、変じゃないかな?
健の恋人って不釣り合いじゃない?
俺年齢よりも幼く見えて、女の子に間違われるぐらいだし……
健みたいな爽やかさもないよ……

「健、本当に俺でいいの?」
優斗が不安そうに健を見上げると、
「優斗がいい」
健は優斗の手を握る。
「仲がいいのはいいけど、まだ見せつけないでくれよな」
大輔が健の方をめんどくさそうに見て、手をシッシと払うが、優斗にはとびきり素敵な笑顔を向け、
「はい優斗くん。当店自慢の『マルゲリータ』と『アンチョビ、バジルとオリーブのマリナーラ』です。健に分けてあげなくていいからね」
ピザの説明をする。
「あと……」
大輔は優斗の耳元に近づき、
「これは俺からのサービス」
サーモンのサラダを優斗の前にだけ置いた。
「優斗に近づくな」
ニヤつく大輔の顔を優斗から離そうと、健は大輔を押しやる。
「え?いいじゃん。俺も優斗くんと仲良くなりたいし」
「それは許さん」
健が怒れば、
「優斗くんは俺と仲良くなりたい?」
そんな健のことなど見えないように、大輔は優斗に近づく。

えー‼︎
そんな……

「俺は健と大輔さんが仲良くしてくれると嬉しい…です……」

ケンカはしてほしくない…

優斗はオロオロしてしまう。
「え⁉︎優斗くん可愛すぎ‼︎俺と付き合わない?」
ぐいっと大輔が優斗に近づく。

えーーーーー‼︎‼︎


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