110 / 269
ピザ屋 ①
しおりを挟む
「優斗、お腹すいた?」
「え?」
時計を見ると、もう12時過ぎ。
健といたらドキドキするから、お腹空くとか気がつかなかった。
「もし空いてたら、優斗、連れていきたいところあるだけど、いいか?」
「どうしてそんなこと聞くの?」
優斗が首を傾げる。
「嫌だったら、やめておこうかと……」
「なんで?」
「なんでって……」
健が困るっていると、
「健と一緒だったら、どこでも行きたいに決まってるじゃん」
満面の笑みで優斗は答える。
「優斗、抱きしめても……」
健が言いかけたが、
「外ではダメです!」
優斗は、健の言うことがわかったているかのようだ。
「おあずけが多くないか?」
「多くないって…俺だって我慢してるんだから…、健も我慢して…」
健、俺の気持ちも知らないで…
本当は俺だって、甘えたいんだからね‼︎
優斗は少し膨れた。
健が優斗を連れて行ったのは、ピザ屋。
店の外には数組のカップルと、女の子同士のグループが1組。
外壁は白いタイルが敷き詰められ、赤い日差し避けの傘がよく映える。
濃い茶色の木材でできた大きな扉の近くには、イタリアの国旗が飾られていて、黒板に書いてあるピザのメニューだけで、お腹が空きそうだ。
「人気店なんだね」
優斗と健も待ち客の列に並ぶ。
「たしかに美味しいからな」
そういう健が何故だか嬉しそう。
「健はよく来るの?」
「まーな。たまに」
ピザ、一人で食べにきたりしないよね。
じゃあ、誰と行ってるんだろう?
友達かな?
それとも……
元カノさんと来たことあるとか……
優斗の胸がチクッと痛む。
「心配してることはないから」
え?
「友達としか来たことねーから。前付き合ってた人とは来てない」
健が優斗の頭を撫でる。
「恋人は優斗だけ」
俺だけ⁉︎
それって、特別って思ってくれてるって思って、いいよね。
優斗の中にあった、さっきまでの不安が消えていく。
「この店に、俺が優斗を紹介したい人がいるんだ」
「紹介したい人?」
「そ。そいつに優斗のこと自慢しにきた」
健が悪戯っぽく笑った時、
「次でお待ちの二名様。お待たせしました」
白いポロシャツにエプロン姿の店員に、優斗と健は呼ばれた。
「え?」
時計を見ると、もう12時過ぎ。
健といたらドキドキするから、お腹空くとか気がつかなかった。
「もし空いてたら、優斗、連れていきたいところあるだけど、いいか?」
「どうしてそんなこと聞くの?」
優斗が首を傾げる。
「嫌だったら、やめておこうかと……」
「なんで?」
「なんでって……」
健が困るっていると、
「健と一緒だったら、どこでも行きたいに決まってるじゃん」
満面の笑みで優斗は答える。
「優斗、抱きしめても……」
健が言いかけたが、
「外ではダメです!」
優斗は、健の言うことがわかったているかのようだ。
「おあずけが多くないか?」
「多くないって…俺だって我慢してるんだから…、健も我慢して…」
健、俺の気持ちも知らないで…
本当は俺だって、甘えたいんだからね‼︎
優斗は少し膨れた。
健が優斗を連れて行ったのは、ピザ屋。
店の外には数組のカップルと、女の子同士のグループが1組。
外壁は白いタイルが敷き詰められ、赤い日差し避けの傘がよく映える。
濃い茶色の木材でできた大きな扉の近くには、イタリアの国旗が飾られていて、黒板に書いてあるピザのメニューだけで、お腹が空きそうだ。
「人気店なんだね」
優斗と健も待ち客の列に並ぶ。
「たしかに美味しいからな」
そういう健が何故だか嬉しそう。
「健はよく来るの?」
「まーな。たまに」
ピザ、一人で食べにきたりしないよね。
じゃあ、誰と行ってるんだろう?
友達かな?
それとも……
元カノさんと来たことあるとか……
優斗の胸がチクッと痛む。
「心配してることはないから」
え?
「友達としか来たことねーから。前付き合ってた人とは来てない」
健が優斗の頭を撫でる。
「恋人は優斗だけ」
俺だけ⁉︎
それって、特別って思ってくれてるって思って、いいよね。
優斗の中にあった、さっきまでの不安が消えていく。
「この店に、俺が優斗を紹介したい人がいるんだ」
「紹介したい人?」
「そ。そいつに優斗のこと自慢しにきた」
健が悪戯っぽく笑った時、
「次でお待ちの二名様。お待たせしました」
白いポロシャツにエプロン姿の店員に、優斗と健は呼ばれた。
0
あなたにおすすめの小説
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
黒の執愛~黒い弁護士に気を付けろ~
ひなた翠
BL
小野寺真弥31歳。
転職して三か月。恋人と同じ職場で中途採用の新人枠で働くことに……。
朝から晩まで必死に働く自分と、真逆に事務所のトップ2として悠々自適に仕事をこなす恋人の小林豊28歳。
生活のリズムも合わず……年下ワンコ攻め小林に毎晩のように求められてーー。
どうしたらいいのかと迷走する真弥をよそに、熱すぎる想いをぶつけてくる小林を拒めなくて……。
忙しい大人の甘いオフィスラブ。
フジョッシーさんの、オフィスラブのコンテスト参加作品です。
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です
新川はじめ
BL
国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。
フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。
生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!
【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます
猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」
「いや、するわけないだろ!」
相川優也(25)
主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。
碧スバル(21)
指名ナンバーワンの美形ホスト。自称博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。
「絶対に僕の方が美形なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ!」
「スバル、お前なにいってんの……?」
冗談?本気?二人の結末は?
美形病みホス×平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。
※現在、続編連載再開に向けて、超大幅加筆修正中です。読んでくださっていた皆様にはご迷惑をおかけします。追加シーンがたくさんあるので、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
魔王に転生したら、イケメンたちから溺愛されてます
トモモト ヨシユキ
BL
気がつくと、なぜか、魔王になっていた俺。
魔王の手下たちと、俺の本体に入っている魔王を取り戻すべく旅立つが・・
なんで、俺の体に入った魔王様が、俺の幼馴染みの勇者とできちゃってるの⁉️
エブリスタにも、掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる