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すれ違い ⑦ 〜健side〜
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ふぅ~~~。
とりあえずひと段落つきそうになり、時間を確認すると22時を少し回ったあたり。
今日も残業…。
俺も人の心配してないで、優斗とのこともきちんと考えないとな…。
優斗がたまに見せる、寂しそうな横顔が目に浮かぶ。だが、健の視線を優斗は感じると、サッと表情を変え、笑顔となる。
優斗に無理をさせている自分が、本当に嫌だった。
優斗と行きたい場所も、食べに行きたい店も、沢山ある。
だが、全然行けていないのが現実だ。
一緒に住んでいても、ゆっくりする時間もない。
優斗に寂しい思いをさせているのも、わかってる。
この企画が終わったら、2人でゆっくり旅行したいな…と、思っていたけれど、それより前に、少しだけでも2人の時間を作ろう。
スマホのアルバムに入っている優斗の写真を見ていると、優斗から『今日は自宅に泊まるね』とメッセージがあった。
『自宅に泊まる』?
それってどう言う意味だ?
自宅ってどこのことを言ってる?
健は少し考えた。
今、2人が暮らしている部屋のことを『自宅』って言ってるのか?
それなら俺にわざわざ連絡なんてしなくていい。
だったら、優斗が言っている自宅は、優斗の前の部屋?
でもどうして?
何かあった?
健は急いでスマホを取り出し、優斗に電話をかける。
「優斗、今どこ?」
『え?俺の部屋だけど…』
俺の部屋?
優斗の言葉が引っかかる。
「それって優斗の部屋ってこと?同棲してる俺たちの部屋ってこと?」
早口で健が話す。
『まだ解約してない方の部屋だけど…』
優斗の戸惑った声。
それがなぜか気になった。
「どうして今日はそっちに泊まるんだ?」
『どうしてって、今日、卓とご飯に行ってて、卓と同じ電車に乗って帰ったから…』
河野くんと食事?
でも俺たちの部屋と河野くんの家とは、反対方向なはず。
「どうして同じ電車に?」
『だって、健と一緒に住んでるって言ってないからで…。健の部屋の方面、俺の部屋と反対方向し、そっち方面の電車に乗ったら、おかしいじゃん』
確かに職場の人には、優斗と付き合ってる事を言っていない。
だから俺と優斗が一緒に住んでいるなんて、河野くんにいえるはずもない。
それでも…。
「『俺の部屋』って、優斗の住む部屋は、俺と同棲してる部屋じゃないのか?」
『?そうだけど、健が『今どこにいる?』って聞いたから説明のために、そう言っただけで…』
戸惑った優斗の声。
「へー、俺は優斗は同棲してる部屋のこと、まだ自分の部屋だと思ってないのかと思ったよ」
棘のある言葉。
『もしかして、健、怒ってる?』
「別に怒ってないけど」
どうしてもそっけない言い方になってしまう。
『怒ってるって』
「怒ってない」
『怒ってるって』
「怒ってない」
『……』
「……」
2人の間に気まずい沈黙が流れた。
………。
こんなこと、言いたいわけじゃないだろ…。
健はケーキの入った箱を見た。
すると目の前に、ケーキを美味しそうに食べる優斗の姿が浮かぶ。
俺はただ、優斗の笑顔が見たいだけなのに…。
健は視線を落とした。
優斗は、何も悪いことをしていない。
俺と付き合ってることを誰にも言ってないから、俺と同棲していること言わないのも正しい。
今の時間から、こっちに帰ってくるより、優斗の部屋で泊まる方がいいに決まってる。
そんなのは、わかってる。
でも河野くんが関わってくると、どうしても平常心でいられない。
河野くんが優斗のことを、どう思ってるかも知っている。
優斗が俺のことを、どう思ってくれているのかも知ってる。
いつもあんなに、俺に伝えてくれてるじゃないか…。
それでも妬いてしまう。
河野くんは優斗の同い年で同期。しかもこの業界で珍しい男性BA。
同じ店舗で働いているとなると、仲良くならないわけない。
わかっているけど、河野くんと仲良くしていると、俺1人、蚊帳の外みたいで不安になるんだ。
とりあえずひと段落つきそうになり、時間を確認すると22時を少し回ったあたり。
今日も残業…。
俺も人の心配してないで、優斗とのこともきちんと考えないとな…。
優斗がたまに見せる、寂しそうな横顔が目に浮かぶ。だが、健の視線を優斗は感じると、サッと表情を変え、笑顔となる。
優斗に無理をさせている自分が、本当に嫌だった。
優斗と行きたい場所も、食べに行きたい店も、沢山ある。
だが、全然行けていないのが現実だ。
一緒に住んでいても、ゆっくりする時間もない。
優斗に寂しい思いをさせているのも、わかってる。
この企画が終わったら、2人でゆっくり旅行したいな…と、思っていたけれど、それより前に、少しだけでも2人の時間を作ろう。
スマホのアルバムに入っている優斗の写真を見ていると、優斗から『今日は自宅に泊まるね』とメッセージがあった。
『自宅に泊まる』?
それってどう言う意味だ?
自宅ってどこのことを言ってる?
健は少し考えた。
今、2人が暮らしている部屋のことを『自宅』って言ってるのか?
それなら俺にわざわざ連絡なんてしなくていい。
だったら、優斗が言っている自宅は、優斗の前の部屋?
でもどうして?
何かあった?
健は急いでスマホを取り出し、優斗に電話をかける。
「優斗、今どこ?」
『え?俺の部屋だけど…』
俺の部屋?
優斗の言葉が引っかかる。
「それって優斗の部屋ってこと?同棲してる俺たちの部屋ってこと?」
早口で健が話す。
『まだ解約してない方の部屋だけど…』
優斗の戸惑った声。
それがなぜか気になった。
「どうして今日はそっちに泊まるんだ?」
『どうしてって、今日、卓とご飯に行ってて、卓と同じ電車に乗って帰ったから…』
河野くんと食事?
でも俺たちの部屋と河野くんの家とは、反対方向なはず。
「どうして同じ電車に?」
『だって、健と一緒に住んでるって言ってないからで…。健の部屋の方面、俺の部屋と反対方向し、そっち方面の電車に乗ったら、おかしいじゃん』
確かに職場の人には、優斗と付き合ってる事を言っていない。
だから俺と優斗が一緒に住んでいるなんて、河野くんにいえるはずもない。
それでも…。
「『俺の部屋』って、優斗の住む部屋は、俺と同棲してる部屋じゃないのか?」
『?そうだけど、健が『今どこにいる?』って聞いたから説明のために、そう言っただけで…』
戸惑った優斗の声。
「へー、俺は優斗は同棲してる部屋のこと、まだ自分の部屋だと思ってないのかと思ったよ」
棘のある言葉。
『もしかして、健、怒ってる?』
「別に怒ってないけど」
どうしてもそっけない言い方になってしまう。
『怒ってるって』
「怒ってない」
『怒ってるって』
「怒ってない」
『……』
「……」
2人の間に気まずい沈黙が流れた。
………。
こんなこと、言いたいわけじゃないだろ…。
健はケーキの入った箱を見た。
すると目の前に、ケーキを美味しそうに食べる優斗の姿が浮かぶ。
俺はただ、優斗の笑顔が見たいだけなのに…。
健は視線を落とした。
優斗は、何も悪いことをしていない。
俺と付き合ってることを誰にも言ってないから、俺と同棲していること言わないのも正しい。
今の時間から、こっちに帰ってくるより、優斗の部屋で泊まる方がいいに決まってる。
そんなのは、わかってる。
でも河野くんが関わってくると、どうしても平常心でいられない。
河野くんが優斗のことを、どう思ってるかも知っている。
優斗が俺のことを、どう思ってくれているのかも知ってる。
いつもあんなに、俺に伝えてくれてるじゃないか…。
それでも妬いてしまう。
河野くんは優斗の同い年で同期。しかもこの業界で珍しい男性BA。
同じ店舗で働いているとなると、仲良くならないわけない。
わかっているけど、河野くんと仲良くしていると、俺1人、蚊帳の外みたいで不安になるんだ。
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