愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

文字の大きさ
202 / 269

午前中2時 ①

しおりを挟む
あの日以来、健は元々予定されていた打ち合わせや会議以外、急なものに関しては全部断り、優斗との時間を大切にしているようだった。
 そのかわり、優斗が眠った夜中や早朝に起き、優斗を起こさないようダイニングで静かに仕事をしているようだ。
 
 夜中、優斗が寝返りをした時、そばに健の気配がなかった。

今日もまた夜遅くまで、頑張ってる。

 時計を見ると、午前2時。
 の健の出勤は早出だ。
 もうここのところ、健はまとまって眠っているところを、優斗は見ていなかった。

健は俺との時間を大切にしてくれて、一緒にいる時間を作ってくれている。
健と一緒にいれて、すごく嬉しい。
嬉しいけど……。健の体が心配だよ…。

 優斗は自分の感情に戸惑っていた。
 健と一緒にいたい。
 一緒にいられたら、それだけで幸せだ。
 以前のように、一緒に住んでても、寂しいということはなくなった。
 それは優斗の心を満たしてくれているはずなのに、健が優斗との時間を大切にすることで、健に仕事で負担をかけていないか?コラボ企画でのメンバーとの関係を悪くしていないか?心配になる。
 だからと言って健に『仕事に専念して』と、いう勇気もない。

俺は自分勝手だ…。

 そう落ち込むたび、優斗は健のそばにいたくなる。
 優斗はもうそろそろ、健がベッドに帰ってきてくれるかもと、寝室のドアを見る。
 だが、いつまで経っても廊下を歩く音はしない。

少しだけ…、姿だけ…見にいこう…。

 優斗はベッドを抜け出し冷えた廊下を歩き、静かにダイニングに向かう。
 ーカチャリ……ー
 そっと、そっとダイニングのドアを開けると、1箇所だけ電気をつけ、健がパソコンを向かっている。
 そしてそのパソコンのそばには、優斗と一緒に買ったマグカップが置いていて、時折、マグカップをチラリと見たり大切そうに触ると、また資料やパソコンの画面を見る。
 そうしているうちにキーボードを打つ手が止まり、肘をつき画面を見つめる。完全に行き詰まったようで、卓上の時計を見た。

今日はここまでで、もう寝るのかな?

 優斗は健の様子を見ていたが、パソコンを閉じてる素振りはなく、違う画面を映し出す。

まだ頑張るの?
俺が寝ている間に、いつも1人、こんなに頑張ってたなんて…。
俺にも、なにかできないかな…?

 優斗は健を驚かさないように、開いたままのダイニングのドアをノックし、
「健、入っていい?」
 と、声をかけると、健が振り向く。
「ごめん、起こした?」
「ううん。ちょっと目が覚めただけ。健…、仕事の邪魔にならなかったら、そっちに、行っていい?」
 様子を伺いながら優斗が言うと、
「もちろん。おいで」
 健が手招きをする。
 優斗は健のそばにいくと、

あれ?

 机の上にあったマグカップは健のだけではなく、優斗のものもあった。
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

黒の執愛~黒い弁護士に気を付けろ~

ひなた翠
BL
小野寺真弥31歳。 転職して三か月。恋人と同じ職場で中途採用の新人枠で働くことに……。 朝から晩まで必死に働く自分と、真逆に事務所のトップ2として悠々自適に仕事をこなす恋人の小林豊28歳。 生活のリズムも合わず……年下ワンコ攻め小林に毎晩のように求められてーー。 どうしたらいいのかと迷走する真弥をよそに、熱すぎる想いをぶつけてくる小林を拒めなくて……。 忙しい大人の甘いオフィスラブ。 フジョッシーさんの、オフィスラブのコンテスト参加作品です。

【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件

白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。 最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。 いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です

新川はじめ
BL
 国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。  フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。  生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!

【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます

猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」 「いや、するわけないだろ!」 相川優也(25) 主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。 碧スバル(21) 指名ナンバーワンの美形ホスト。自称博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。 「絶対に僕の方が美形なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ!」 「スバル、お前なにいってんの……?」 冗談?本気?二人の結末は? 美形病みホス×平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。 ※現在、続編連載再開に向けて、超大幅加筆修正中です。読んでくださっていた皆様にはご迷惑をおかけします。追加シーンがたくさんあるので、少しでも楽しんでいただければ幸いです。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

魔王に転生したら、イケメンたちから溺愛されてます

トモモト ヨシユキ
BL
気がつくと、なぜか、魔王になっていた俺。 魔王の手下たちと、俺の本体に入っている魔王を取り戻すべく旅立つが・・ なんで、俺の体に入った魔王様が、俺の幼馴染みの勇者とできちゃってるの⁉️ エブリスタにも、掲載しています。

処理中です...