105 / 105
愛とは… ⑤
二人手を繋ぎ店の外へ出ると、
「「「おめでとうございます!!」」」
たくさんの街の人の声が辺りに響く。
来た時に飾られていた街には、さらに紫と青い花の飾りが加わっている。
「今日の結婚式の用意は、全て街の方々がしてくださったんだよ」
サイモンが教えてくれた。
「俺たちサイモン様とレオナルド様に感謝してるんだ。だからこれは俺たちからの感謝の気持ち。どうか受け取ってください」
街の人が先ほど僕が作ったブーケを手渡してくれる。
「皆さん……」
自然と涙が出てくる。
「あ~泣かないでください。泣かないで」
街の人があたふたしていると、
「目が腫れるぞ」
懐かしい声がした。
「ル、ルーカス様!」
「二人の結婚式に俺が参列しないなんて、ありえないだろう」
帝都からはるばるルーカス様が僕達の結婚式に来てくださっている。
「祝いの品はここに持ってこれなかったから、邸宅に置いて来た」
祝いの品?
「ものすごい量のお品で、運び込んだら一部屋潰れました」
こっそりエマが耳打ちしてくれた。
なんだかそれがルーカス様らしくて、うふふと笑ってしまった。
「また笑ったな!レオはすぐに俺のことを笑う。今日が結婚式でなければ処罰していたところだぞ」
悪戯っぽくルーカス様が笑った。
町中、笑顔が溢れている。
僕達を祝ってくれている笑顔が満ちている。
ああ、僕は、僕達はなんて幸せ者なんだろう。
周りを見渡せば、僕達を見守ってくれている人々と、ミカの気配を感じる。
「ミカ、僕幸せだよ。それでね、これからは今よりもっと幸せになるよ。ミカと赤ちゃんの分もね」
高い空を見上げると、一羽の青い鳥と一羽の白い小鳥が飛んでいた。
「こんな街中であんなに青い鳥と白い鳥を見るなんて、珍しいな」
そんな声が聞こえる。
あれはきっと……、
「ミカエル様と赤ちゃんですね。お二人の結婚式に来られたんですね」
エマが言った。
「うん。僕もそう思う」
そう答えるのが精一杯だった。
僕は幸せだ。心から思える。
愛する人と番になっただけじゃなく、ミカや赤ちゃんに愛されて、街の人に愛されて、ルーカス様に愛されて。
それぞれ愛の形は違うけれど、僕を愛してくれているのはかわりない。
そして僕も思う。
それぞれ愛の形はちがうけれど、僕もみんなを愛している。
その愛が、すべての人達を幸せにしますように。
また空を見上げれば、青い鳥と白い小鳥が僕達の頭上を円を描くように飛んでいる。
ー大好きだよミカー
そう心の中で呟くと、青い鳥がピーと鳴く声がした。
ー終わりー
「「「おめでとうございます!!」」」
たくさんの街の人の声が辺りに響く。
来た時に飾られていた街には、さらに紫と青い花の飾りが加わっている。
「今日の結婚式の用意は、全て街の方々がしてくださったんだよ」
サイモンが教えてくれた。
「俺たちサイモン様とレオナルド様に感謝してるんだ。だからこれは俺たちからの感謝の気持ち。どうか受け取ってください」
街の人が先ほど僕が作ったブーケを手渡してくれる。
「皆さん……」
自然と涙が出てくる。
「あ~泣かないでください。泣かないで」
街の人があたふたしていると、
「目が腫れるぞ」
懐かしい声がした。
「ル、ルーカス様!」
「二人の結婚式に俺が参列しないなんて、ありえないだろう」
帝都からはるばるルーカス様が僕達の結婚式に来てくださっている。
「祝いの品はここに持ってこれなかったから、邸宅に置いて来た」
祝いの品?
「ものすごい量のお品で、運び込んだら一部屋潰れました」
こっそりエマが耳打ちしてくれた。
なんだかそれがルーカス様らしくて、うふふと笑ってしまった。
「また笑ったな!レオはすぐに俺のことを笑う。今日が結婚式でなければ処罰していたところだぞ」
悪戯っぽくルーカス様が笑った。
町中、笑顔が溢れている。
僕達を祝ってくれている笑顔が満ちている。
ああ、僕は、僕達はなんて幸せ者なんだろう。
周りを見渡せば、僕達を見守ってくれている人々と、ミカの気配を感じる。
「ミカ、僕幸せだよ。それでね、これからは今よりもっと幸せになるよ。ミカと赤ちゃんの分もね」
高い空を見上げると、一羽の青い鳥と一羽の白い小鳥が飛んでいた。
「こんな街中であんなに青い鳥と白い鳥を見るなんて、珍しいな」
そんな声が聞こえる。
あれはきっと……、
「ミカエル様と赤ちゃんですね。お二人の結婚式に来られたんですね」
エマが言った。
「うん。僕もそう思う」
そう答えるのが精一杯だった。
僕は幸せだ。心から思える。
愛する人と番になっただけじゃなく、ミカや赤ちゃんに愛されて、街の人に愛されて、ルーカス様に愛されて。
それぞれ愛の形は違うけれど、僕を愛してくれているのはかわりない。
そして僕も思う。
それぞれ愛の形はちがうけれど、僕もみんなを愛している。
その愛が、すべての人達を幸せにしますように。
また空を見上げれば、青い鳥と白い小鳥が僕達の頭上を円を描くように飛んでいる。
ー大好きだよミカー
そう心の中で呟くと、青い鳥がピーと鳴く声がした。
ー終わりー
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(158件)
あなたにおすすめの小説
欠陥Ωは孤独なα令息に愛を捧ぐ あなたと過ごした五年間
華抹茶
BL
旧題:あなたと過ごした五年間~欠陥オメガと強すぎるアルファが出会ったら~
子供の時の流行り病の高熱でオメガ性を失ったエリオット。だがその時に前世の記憶が蘇り、自分が異性愛者だったことを思い出す。オメガ性を失ったことを喜び、ベータとして生きていくことに。
もうすぐ学園を卒業するという時に、とある公爵家の嫡男の家庭教師を探しているという話を耳にする。その仕事が出来たらいいと面接に行くと、とんでもなく美しいアルファの子供がいた。
だがそのアルファの子供は、質素な別館で一人でひっそりと生活する孤独なアルファだった。その理由がこの子供のアルファ性が強すぎて誰も近寄れないからというのだ。
だがエリオットだけはそのフェロモンの影響を受けなかった。家庭教師の仕事も決まり、アルファの子供と接するうちに心に抱えた傷を知る。
子供はエリオットに心を開き、懐き、甘えてくれるようになった。だが子供が成長するにつれ少しずつ二人の関係に変化が訪れる。
アルファ性が強すぎて愛情を与えられなかった孤独なアルファ×オメガ性を失いベータと偽っていた欠陥オメガ
●オメガバースの話になります。かなり独自の設定を盛り込んでいます。
●最終話まで執筆済み(全47話)。完結保障。毎日更新。
●Rシーンには※つけてます。
【完結】end roll.〜あなたの最期に、俺はいましたか〜
みやの
BL
ーー……俺は、本能に殺されたかった。
自分で選び、番になった恋人を事故で亡くしたオメガ・要。
残されたのは、抜け殻みたいな体と、二度と戻らない日々への悔いだけだった。
この世界には、生涯に一度だけ「本当の番」がいる――
そう信じられていても、要はもう「運命」なんて言葉を信じることができない。
亡くした番の記憶と、本能が求める現在のあいだで引き裂かれながら、
それでも生きてしまうΩの物語。
痛くて、残酷なラブストーリー。
召喚された世界でも役立たずな僕の恋の話
椎名サクラ
BL
――こんなにも好きになるのだろうか、あれほど憎んでいた相手を。
騎士団副団長であるアーフェンは、召喚された聖者の真柴に敵意を剥き出しにしていた。
『魔獣』と対抗する存在である聖者は、騎士団存続の脅威でしかないからだ。
しかも真柴のひ弱で頼りない上に作った笑いばかり浮かべるのを見て嫌悪感を増していった。
だが最初の討伐の時に発動した『聖者の力』は、怪我の回復と『魔獣』が持つ属性の無効化だった。
アーフェンは騎士団のために真柴を最大限利用しようと考えた。
真柴も困っていた。聖者は『魔獣』を倒す力があると大司教に言われたが、そんな力なんて自分にあると思えない。
またかつてのように失敗しては人々から罵声を浴びるのではないかと。
日本に大勢いるサラリーマンの一人でしかなかった真柴に、恐ろしい魔獣を倒す力があるはずもないのに、期待が一身に寄せられ戸惑うしかなかった。
しかも度重なる討伐に身体は重くなり、記憶が曖昧になるくらい眠くなっては起き上がれなくなっていく。
どんなに食べても身体は痩せ細りと、ままならない状況となる。
自分が聖者の力を使っているのを知らないまま、真柴は衰弱しようとしていた。
その頃アーフェンは知るのだ、聖者の力は命と引き換えに出されるのだと。
そうなって初めて、自分がどれほどひどいことを真柴にしたかを思い知らされた。
同時にあれほど苛立ち蔑んだ真柴に、今まで誰にも感じたことのない感情を抱いていることにも。
騎士団を誰よりも大事にしていた副団長は、ある決意をするのだった……。
騎士団副団長×召喚された聖者の不器用な恋の話です。
【完結】一生に一度だけでいいから、好きなひとに抱かれてみたい。
村松砂音(抹茶砂糖)
BL
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました!
ありがとうございました!!
いつも不機嫌そうな美形の騎士×特異体質の不憫な騎士見習い
<あらすじ>
魔力欠乏体質者との性行為は、死ぬほど気持ちがいい。そんな噂が流れている「魔力欠乏体質」であるリュカは、父の命令で第二王子を誘惑するために見習い騎士として騎士団に入る。
見習い騎士には、側仕えとして先輩騎士と宿舎で同室となり、身の回りの世話をするという規則があり、リュカは隊長を務めるアレックスの側仕えとなった。
いつも不機嫌そうな態度とちぐはぐなアレックスのやさしさに触れていくにつれて、アレックスに惹かれていくリュカ。
ある日、リュカの前に第二王子のウィルフリッドが現れ、衝撃の事実を告げてきて……。
親のいいなりで生きてきた不憫な青年が、恋をして、しあわせをもらう物語。
※性描写が多めの作品になっていますのでご注意ください。
└性描写が含まれる話のサブタイトルには※をつけています。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」さまで作成しました。
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
最強で美人なお飾り嫁(♂)は無自覚に無双する
竜鳴躍
BL
ミリオン=フィッシュ(旧姓:バード)はフィッシュ伯爵家のお飾り嫁で、オメガだけど冴えない男の子。と、いうことになっている。だが実家の義母さえ知らない。夫も知らない。彼が陛下から信頼も厚い美貌の勇者であることを。
幼い頃に死別した両親。乗っ取られた家。幼馴染の王子様と彼を狙う従妹。
白い結婚で離縁を狙いながら、実は転生者の主人公は今日も勇者稼業で自分のお財布を豊かにしています。
回帰したシリルの見る夢は
riiko
BL
公爵令息シリルは幼い頃より王太子の婚約者として、彼と番になる未来を夢見てきた。
しかし王太子は婚約者の自分には冷たい。どうやら彼には恋人がいるのだと知った日、物語は動き出した。
嫉妬に狂い断罪されたシリルは、何故だかきっかけの日に回帰した。そして回帰前には見えなかったことが少しずつ見えてきて、本当に望む夢が何かを徐々に思い出す。
執着をやめた途端、執着される側になったオメガが、次こそ間違えないようにと、可愛くも真面目に奮闘する物語!
執着アルファ×回帰オメガ
本編では明かされなかった、回帰前の出来事は外伝に掲載しております。
性描写が入るシーンは
※マークをタイトルにつけます。
物語お楽しみいただけたら幸いです。
***
2022.12.26「第10回BL小説大賞」で奨励賞をいただきました!
応援してくれた皆様のお陰です。
ご投票いただけた方、お読みくださった方、本当にありがとうございました!!
☆☆☆
2024.3.13 書籍発売&レンタル開始いたしました!!!!
応援してくださった読者さまのお陰でございます。本当にありがとうございます。書籍化にあたり連載時よりも読みやすく書き直しました。お楽しみいただけたら幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます(*ˊᵕˋ*)
不憫すぎるレオがやっと幸せになりました(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )
レオ、心広すぎで処遇が甘かったですね('v';)
でもここは因果応報で、別のこのでこの侍女は、やられてますね……きっと(≖ᴗ≖ )ニヤリ
最後まで読んでくださり、ありがとうございます🥹💖
辛い辛い中、レオを見守って下さり、ありがとうございます🥹
強い絆で結ばれたレオとサイモンは、力を合わせて素敵な家庭を築いてくれると思います☺️
そして2人っきりになると豹変するサイモン((≖֊≖)
ア、アブノーマルすぎる…🤭
レオはサイモンの色に染まってしまいました😍
こんな2人ですが、これからもよろしくお願いします😊
最後まで読んでくださり、ありがとうございます🥹💖
本編は辛い時間が長かったので、これからの2人には甘々な時間を過ごして欲しいです😍
それにしてもサイモン、レオと2人っきりなると別人(*ノωノ)キャ
やりたい放題させていただきました(*´ ˘ `*)♡エヘヘ
今後もサイモン、レオを見守ってやってください😍