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【19章・君が傍にいて欲しい/祷SIDE】
『19-5・行為』
しおりを挟むその頬を紅く染めた明瀬ちゃんの顔。それが目の前にあって、私の心臓ははち切れてしまいそうな程の鼓動を刻む。いつも見ていたその顔が、今は別の意味を持っていて。ベッドの上で仰向けになった私に覆いかぶさり、四つん這いになった明瀬ちゃんが、私の顔の横に手を付く。
彼女の髪の毛先が、私の頬を滑り落ちていって。くすぐったくて、一瞬目を閉じて。目を開いた時には、唇に柔らかく湿っぽい感触が触れていた。上唇をついばまれて、唇が離れるとその隙間に冷たい風が滑り込んできて。
その一瞬に、私達はその境界を見失っていた様で。息をしようとしたところで、再び唇を塞がれる。目を閉じると、私の身体の一部は別の生き物になってしまったみたいで。唇を吸われて、水気を滴らせる音がして。私の額と額を合わせて、明瀬ちゃんは囁いた。彼女の髪が私の鼻腔をくすぐっていく。
「祷、心臓の音すごいよ」
「だっ……て」
明瀬ちゃんの手の甲が、私の頬から顎にかけてをなぞっていく。その一瞬に、その指先が私の口元を撫でていく。気が付かない内に口を開けてしまっていた。浅く細かい吐息が口の端から漏れる。明瀬ちゃんが私の胸元に顔を埋めた。服の襟元から覗く鎖骨の辺りに舌を這わされて。何度か、舌先で鎖骨の窪んだ辺りを撫でられた。そして明瀬ちゃんは顔を上げた。その上目遣いの瞳と、まつ毛から目を離せなくて。私には名前を呼ぶことしか出来なくて。
「明瀬……ちゃん……」
「私だけが知ってる祷が欲しい」
私の服と肌の隙間に手を這わされた。その感触に、私は身震いする。シャツを脱がされて、上半身が下着だけの状態になる。私の上に跨った明瀬ちゃんが彼女のブラウスのボタンに指を掛けて。服がするりとベッドの上に滑り落ちていき、明瀬ちゃんの白い肌が見えた。明瀬ちゃんが背中に手を回して彼女のブラのホックを外して、少し恥じらいの表情を見せながらそれを外した。意外にも大きな乳房が露わになって、見ている方が私の方が気恥ずかしくなった。
「祷も、ね?」
明瀬ちゃんの背中に手を回されて。隠していた部分が、空気に触れて、ついその境界を意識してしまう。
また唇を重ね合わせて。私の口の中を彼女の舌が撫でて、私は驚いて声にならない声を上げる。私の舌の先を、それは柔らかく触れていった。彼女の胸と私の胸が触れ合って、肌越しにその体温と鼓動を感じた。
胸が触れあった瞬間、彼女が湿った声を漏らす。私は手を伸ばして、覆いかぶさっている彼女の身体にそっと触れた。細い身体の下に柔らかな肉付きを感じて、指の腹で押すと、白い肌がそれを返してくる。抱きしめた背中が思っていたよりずっと華奢で。その骨をそっと撫でた。彼女の身体が私に密着する程に、何処までが私の身体なのか分からなくなる。身体を預け、預けられている感覚で一杯になる。
私が手を這わすたびに、明瀬ちゃんが反応して、唇を重ねたまま声を小さく上げる。それを切っ掛けにしたみたいに、私の口の中に舌を入れてくる。
ずっと続いていた長いキスから、ゆっくりと明瀬ちゃんが顔を上げて私に聞く。
「私の事好きなんだよね」
「うん」
「ホントに?」
「好きだよ」
「もう隠したりしない?」
「しない」
明瀬ちゃんが私の顔の横に顔を埋めた。私の耳たぶを甘噛みしはじめて、私は横を向いた。その息が私の首筋を撫でて、くすぐったくあった。その感触に、自分の口から漏れた吐息混じりの声が、自分でも知らない様な声色で。
明瀬ちゃんの手が私の身体を撫でていって、へその辺りで一度止まり円を何度か描く。そうしてから段々とその手が、その指先が、私のお腹の辺りからもっと下の方へと進んでいった。
彼女の指先は細く繊細で、羽でくすぐられている様な感触で。
「明瀬ちゃん、そっ、ちは……」
私の言葉を遮って、明瀬ちゃんが私の耳元で囁いた。
「私も祷の事、好きだよ」
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