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1章. 出逢いと影
9. 優しい癒しに ※
ぐぷ、ぐちゅ。カレルの優しい手つきとは裏腹に、自分の中からそんな卑猥な音が出てしまっていることの羞恥で身じろいだ。できる限りの準備は自分ですると言ったのだが、医者だし男相手の経験がないこともないし、幸い診療所だから必要そうな道具は全て揃っていると言われてしまった。“ルイスは怪我をしていますし、おれは貴方に触れていれさえすれば体調の変化や身体の変化に気づけますから、心配しないで身を任せてください”、とも。
「あ、あ」
「ルイス、感じやすいんですね」
「うるさ、いっ……ぁ! 視覚と、味覚がないんだ。今他の感覚が鋭く、て、あっ……」
「貴方が抱いてくれって言ったのに……。さっきの素直さはどこにいったんですか?」
「ひっ、ぁ……、全部されるの、はずかし、くて」
時間をかけて準備をしてくれる人もいるにはいるが、早くすっきりしたいという男が多いために、あまりここまで優しくされるのは慣れていない。何ならもう、挿れられてもいないしイってもいないのに、既に精神的には大分癒されていた。それでも、ここまでされたらもう身体が落ち着かない。この目の前の男に抱かれるために今身体を準備されているのだと思うと、腹が疼いて小さく腰が動く。
「カレル……。かれ、る……。ぁ……、もういい、はい、る」
「男性を抱く経験はないので、慎重にさせてください。ルイスはもう勃ってるし、勃ってると前立腺の場所こりこりしててわかると思うから、ちょっと確かめさせて」
「~~っ!」
何てことを言うんだこの人は。羞恥で死んでしまう。……医者のセックスはこんな感じなのか? 柔らかくなってきた入り口から2本、中に指を挿れると、的確に位置を探られているのがわかる。一度びくりと跳ねて反応を確かめられると、そこを捏ねるように、指先で刺激を与えるようにとんとん、とノックするものだから、あまりにも気持ちが良すぎて声が出た。
「そっ、あ、あ……! あっ、ぁ……そこ、や、や」
「嫌? やめて欲しいですか? こんなに気持ちよさそうなのに」
「う、ちが、……やめないで、でもきもちよくて、つら、」
「イきそうになってますもんね。前も、触りますか?」
張り詰めている俺の熱に気づいたのか、気遣うようにそれに手で触れられてふるりと震えた。そんなことをされたらすぐにイってしまう。
「かれる、と。いっしょに……、あ、あ、っ! うう、イっちゃ、ゃ、ああ……」
一人でイくんじゃなくて……中に熱いものを埋め込んで、この寂しくて悲しくて、どこか欠けてしまったこの身体を満たして欲しい。おねがい、おねがい、と譫言のように呟いて、何度も彼の熱を俺の中にねだる。
「がまん、できますか……?」
「~~っ、そこ、とめて、……っ」
弱いところをくりくりとずっといじめられていたせいか、もはやすぐにでもイってしまいそうで、一度彼に手を止めることをお願いした。そして、自分でぐ、と中を開くようにして見せつけて、……そのままカレルの熱いものに触れて、誘導するようにして自分の入り口にぐちゅり、とキスするように押し付ける。
「は、ルイス……っ」
「よゆうない、だろ? 俺も、ないから、はやく。ん、ん~~っ……」
彼の腰に両足を回すと、そのままぐ、ぐ、と引き寄せるようにして少しずつ彼のものを自分の中に埋め込んでいく。う、きもち、い……。
「かれる、だいて、くれないの……?」
あまり積極的に動かなくなった彼に、少し不安を感じて、先端部分が埋まったくらいのところで動きを止めた。……萎えてはいなさそうだが、何か気に障っただろうか。
「……~~っ、は、……そう、では、なくて。貴方があまりに可愛くて綺麗で、煽って本当にどうしようもない人だから、酷くしそうで自制してるんです……」
「ふ、あはは。なんだあ……もうだいじょうぶ、だよ。こんなにやさしく、されてたら。あとはもう……ひどく、して?」
ちゅ、と彼に口付けて、彼の耳元でもう一度、止めを刺すように煽る。俺ははあ、という期待を隠しきれない息遣いをしつつ、彼も同じような状態だったから、同じ気持ちなんだろうと言うことがわかって嬉しい。
「ん、あっ──?!」
「……ええ、わかりました。優しく、そしてひどく──抱くよ、ルイス」
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