影なら一つになるだろう〜抱いて、抱かれて、喰べられて〜

Laxia

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2章. 消えた一族

10. 相性 ※


「ぁ、……るいす、も、勃って……」
「ん。貴方が可愛いから、普通にこうなった。カレルは、さっきのことで萎えたか? まあ別に、中でイかせるからいいんだが」
「あ、え。おれ、中でイったこと……ないです、よ?」
「うん? だから、俺がちゃんとイけるようにしてやるって」
「え、えっ」

 中に挿れられながら、前でイくつもりだったのかこの人は? 若干呆れた顔をしつつも、最初のセックスが基準になってしまう気持ちもわかるから、深くは言及しなかった。カレルの首筋にキスをしながら、最初よりは少しだけ緩んだ入り口に指を添える。

「ぁ、やっ……」
「貴方が言ったよな。前立腺、勃つと場所がわかりやすくなるって。同じことをしてやる」
「ええ、……ぅ!」

 彼のものについていた俺の唾液はもう大分乾いてしまったから、クリームを潤滑剤代わりにして手で熱を高めていく。と同時に、入り口を拡げるように優しく2本の指で刺激していった。

「あ、っは、……ぁ、っ」
「いいよ。声出せ。その方が俺も興奮する」
「な、……あっ! そ、っ……ああっ、」

 カレルが抗議したそうな目をしているが、構わずに指を動かしていく。彼の熱はもう十分に高まったようだが、ここを刺激しないとまだ中への違和感が拭えないだろう。疲れてしまうからイかせないように気をつけつつ、入り口から中へとゆっくり、指を進めた。挿れるのは、最初は1本だけ。もう1本は、まだ入り口を拡げる為に使う。

「ん、……ぅ、……! は、……」
「大丈夫か? 違和感は?」
「やさしい、ので……そんなに……っ」
「そうか。……よかった。……さて、この辺りだな」
「っ……あ、……っ?」

 こり、としたものが指に触れた。そこを、軽くとんとん、と揺するようにして刺激してやる。多分まだ変な感じがするだけだろうから、前も触ることでどちらの快感か段々とわからなくしていく。

「ぁ、……あっ……。そこ、……なんか」
「変な感じがするだろう? 大丈夫だ、気持ち良いことしかしない。ほら、意識しろ。少しずつ、少しずつ、……ここに熱が集まってきてる」
「ひ、……あっ、ぁ……! う、ぅ……、あつ、い……」
「いい子だ。そのまま。ほら、もう1本」

 ぐちゅ、といやらしい音をたてながら俺の指がカレルの中に埋まっていった。口に出すことで、耳から、そして脳からもカレルを犯していく。とん、とんっ、と指先でノックして、そしてこりこりした部分を捏ねるように、いじめるように。

「ぁ、ぁ、……う、そ、……あっ、きもち、い……」
「ああ、可愛い声が出てる。それに、身体も小さく跳ね続けてるし、前も萎えてないぞ。……もう前は触ってないの気づいてたか?」
「え、っ? あ、ほん、とだ……っ、ぇ、あ、……!」

 少し前から、もう前を触るのはやめていた。だというのに、カレルの気持ち良さそうな声は止まらない。ぐり、ぐり、ともう少し強く押し込むようにして、前立腺を抉り続ける。

「っ! るいす、っ……あ、もっ」
「そう、えらいぞ」

 ちゃんと感じられている彼の髪を、よしよし、と褒めるように撫でる。そう簡単にイけないだろうが、カレルは大分気持ち良くなっているようで、酷く可愛い顔をしていた。涙目で、顔が赤く、口が開きっぱなしになっている。最初に抱かれた時気持ち良くなかったと言っていたのを、もう既にひっくり返せたから良かった。

「は、っ……ぁ、あ……! な、これ……へんに、」
「変になる? もうなってるだろ。それが気持ち良いってことだ。素直に感じれば良い。……俺だって何度もイってたろ。恥ずかしいことじゃない」
「ぅ、うう……! でも、……っ」
「かわいいよ」

 耳元でそう囁くと、カレルの腰がびくんと跳ねた。口元を手で覆うようにしているから、恐らく声を気にしているのだろう。俺を散々喘がせておいて何を気にしているんだ。

「かわいいから、声、出して」
「ん、……んっ、……! あ、」
「貴方が我慢するなら、俺も次から声出さなくするぞ」
「ぁ、それは、やっ……、るいすの……こえ、すき……」
「……ばか」

 俺の顔も声も好きだというのか、この人は。……ちゃんと内面も好きなんだろうな? と、他の人とセックスする時には全く気にしないはずの考えが浮かんで、語彙力の無い返しをしてしまう。別に互いに問題なくセックスできればいいだけなのに、どうしてだろうか。こんなにカレルが、俺のことをどう思っているのか気になるのは……。
 考えながら、すりすり、と優しくカレルの弱いところを責めたり、とん、とん、と指先で突くようにして刺激したりする。そして3本目の指を、挿れはしないが入り口を解すように動かした。

「っ、……! ひ、……あ、え……? ぁっ、あ、っ」
「ふふ、感じまくってるな」
「……っ? ……ぁ、ん、……る、るいす……」
「ん?」

 ぎゅ、と肩に手を回されたと思ったら、そのまま引き寄せられて、口付けられる。イきそうなのにイけない感じがして、もどかしいのか。そう思った俺は、そのままカレルの口内に舌を滑り込ませて、ゆるゆると舌を擦り合わせるように動かした。

「……っ! ……っ、ぁ、」

 キスをしているから、カレルの声がくぐもっていて色っぽい。男相手にこんなことを思うことになるとは思わなかった。効かなくなりそうになる自制を、カレルの顔の横に着いた手でシーツを握り締めることで耐えさせる。

「はーっ、……」
「ん、……! っ……、く」
「最初はここだけでイけないと思うから、そろそろ前も触るぞ」
「ま、……っ……! るい、……イっ、あ、あっ──」

 びゅく、と触れただけでイったカレルの熱に、俺が驚いた。殆ど中を触られただけでイったな。……カレルの感度がいいのか、とも思ったが初めてのセックスで気持ち良くなかったと言っていたのを考えると、やはり相性……か?

「ひ、……はっ、……ぁ、……ぁ」

 むずがるように腰を揺らすカレルに、まだ足りないのかと口角が上がる。怖がらせたくない、でも。ああ、挿れたい──。この顔が、俺の熱を埋め込まれてどんな風に乱れるのか見てみたい。
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