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0章 三話 行動拡大
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校舎には監視カメラが遍在する。そして監視カメラの映像は管理室という小さな部屋に送られるのだ。なのでもしこの部屋に侵入できれば、僕はカメラ越しにでも人を操ることが出来る。
上級生たちの教室の映像、職員室の映像、そして校長室の映像。あらゆる校舎内の様子が、管理室の四方の壁面に設置されたモニターから映し出される。
管理棟に侵入を果たした僕は椅子に座って、まるで学校を操る全知全能の神の如く、部屋の壁面に散りばめられた全てのモニターに視線を配らせていく。
普通の人間なら、これは罪だ。異常行為であり、決して許されない行為だろう。
だが僕はEQ200の天才だ。あらゆる人間の感情に対して天才的な直感と洞察を持つ。例えそこに道徳、倫理的な壁が聳え立とうが、天才には許される。
なぜなら僕は全体の為に人間を操作するのだから。これは自分の利益の為にやっているのではない。一人の悪は、全体の幸福の為なら、抹消されてもいいはずだ。
考えても見れば、当たり前のことだ。一体どうして、いじめという非人道的行為の為に、いじめられっ娘はもちろん、それを目撃する他の生徒も不幸にならなければならないのだろうか。
椅子をグルグル回転させながら、僕は学校全体を概観していく。北から東、そして南、再び北に戻ってくると、一回転が終了する。
僕の視線は、職員室の一つのモニター映像に照射された。
先程いじめを目撃した教頭先生は、職員室に入室すると、学校の長に報告しようとしていた。職員室の奥の席に座っていた校長先生に話しかける。
「――校長、大変です」
その瞬間、監視カメラ越しに、僕は校長先生に乗り移った。
「どうしたんだね」
「実は、校内でいじめを発見したのです。どうしますか?」
「ほう、それなら絶対に黙っておくように」
校長先生の消極的な対応に、教頭先生は既に返答の内容を半ば期待していた。これまでの校長の思考や行動からは逸脱しないものだったからだ。
「そ、そうですよね」
「当たり前だ。学校でいじめなどがあったら面倒な事になる。決して教育委員会にはバレないように努めてくれ」
「わ、わかりました」
学校の頂点に立つ校長から強く指示されれば、教頭は従属することしか出来なかった。次期校長というポストを狙う彼は、いじめなどという行為に対して興味はなかったのだ。ただ自分の出世だけが双眼に映る。
「ですって、先生」
「ああ、分かってる」
そんな二人の会話の様子を見ていたのは、他のベテラン教師陣だった。
彼らは教頭先生のすぐ下のランクであり、逆らうことが出来ない。だから教頭の発言にはいつも敏感にならざるを得ない。いつも社会的地位の高い人物の行動や顔色を窺っているのだ。
その時、先程同じようにいじめを目撃した二人目の教師が報告しようとしていた。
「――先生、実は相談があるんです。あの先程、校内でいじめを目撃したんですけど……」
新人の教師が、ベテランの教師に助けを乞うように話しかける。
「先生。それは見なかったことにしたほうが良いですよ」
「え?ど、どうしてですか?」
「この学校では、そうなっているんです。もし自分から干渉するようなことでもあれば、教職を失うことにも繋がります」
「で、でも!」
ベテラン教師からそう言われ何とか反論を試みようとすると、新人教師は職員室に目を配らせる。他の職員たちが異様な視線を集中させていた。
ざわざわざわ。
じろじろじろ。
ひそひそひそ。
「えっと……」
他の教師からの無言の圧力だった。学校という一つの世界では、教師という大人にも階級は当然ながら存在する。そして彼らは独立してはいけないのだ。校長が発言した事をベテラン教師陣が敏感に理解して、さらに彼らの発言、態度が、下の階級の教師陣へと伝播させるのだ。
「先生、何もリスクを負って行動する必要はありませんよ。ただ見過ごしていれば、それで自分の保身にもなるでしょう」
さらにベテラン教師は、さらなる追撃を放つ。
「そ、そうですよね。えっと、私、やっぱり黙っておきますね」
新人教師は、同調圧力に屈せざるを得なかった。
誰だって楽な方に流れてしまうのだ。職を失いかけるというリスクはもちろんのこと、そしてもし自分一人がいじめに干渉してしまえば、この職員室という空間で居づらくなるだろう。それならば、黙って見過ごしたほうが楽である。
「僕はやっぱり、EQ200の天才だ」
ポツリと管理室で呟いた。
EQ200の天才は人間の根源的な弱点に漬け込んだ。教師と生徒という所詮他人同士の関係性など、極めて希薄なものだ。ならば生徒の為に自分のリスクを犯すことはないだろうと。
そして教師陣はいじめ黙認派に移行した。それ以降誰がいじめを目撃しても、まるで何事もなかったかのように通り過ぎるだけ。
「これで学校は僕のものだ」
職員室を映す監視カメラ映像を覗き込みながら、僕は呟いた。
人間の精神を熟知するEQ200の天才は、学校全体を意のままに操っていく。一番ヒエラルキーの低い生徒から学校の頂点に立つ校長先生の精神までを巧妙に操作して、己の意思を貫いていく。
本来なら止められる堂々としたいじめ行為でも、誰も干渉する人間など現れなかった。
そしていじめは加速度的に過激化を見せていく。数人程度で行われていたいじめも、集団化していった。学校全体がまるで彼に対していじめを行っているようだった。
「そこのお前、た、助けてくれ……」
屋上で上級生からいつものように苛烈な暴力を受ける彼。
逆転していた。これまでひ弱な女子生徒にいじめを続けていた彼が、今では上級生から暴力を受けている。そして惨めに助けを乞う。
僕は屋上の扉の隙間から、ただその様子を眺めていた。
勧善懲悪。これこそが自然の摂理なのである。彼は懲罰を受ける必要があったのだ。
そして数カ月後。
予め予測していた事件が発生した。いじめっ子だった彼は自殺したのだ。飛び降りだった。自宅の高層マンションから身を投げだして、即死。
僕は歓喜した。いじめっ子の死を持って、学校は幸せの一途を辿るであろうと。癌のない環境は繁栄を極めていくだろうと。
だが現実は異を唱えた。
それからというもの、学校側はいじめ問題について社会から糾弾された。学校のトップである校長先生は連日のマスコミ対応に疲弊、鬱になって退職。
教員や生徒も同じだった。他の学校や組織から糾弾を受けて、不幸の道を下っていったのだ。干渉しなかったのに、彼らはまるで同情しているようだった。
そして一番の驚きは、他でもないイジメられっ娘の彼女だった。
「ど、どうして、落ち込んでいるの」
あの凄烈な事件後、陰雲とした教室の中で、僕は彼女に訊ねた。
どうしてなの。 僕の頭にはそれだけで一杯だった。僕は彼女の為、そして全体の為に自分の能力を発揮したのだ。
悪が消えるならば、みんなが喜ぶはず。それなれば、手段は問わない。
それなのに。
「私の、せいなんだ、これ……」」
「え……?」
「全部、私が虐められてたせいで、起きちゃったんだ」
「そ、そんな事無い!」
僕は必死に彼女に主張した。
彼女は何も罪はない。彼女はただいじめを受けてそれで苦しんでいた。悪いのは全ていじめっ子だ。あいつが学校の癌だったのだ。
「私がいけないの!私のせいで、私のせいで……」
とうとう彼女は机に泣き崩れてしまった。
僕はただそんな様子を眺めることしか出来なかった。
そしてさらに数日後。
事態は、EQ200の天才にも予測できなかった、一つの事件へと収束を見せていく。
いつものように登校を済ませて、教室に到着。すると教室は異常な雰囲気を見せていた。誰も会話せずに、ただ黙々としている。
そして僕は一つの事実に気づいた。なぜかいじめられっ娘の彼女がいないのだ。風邪か何かで今日は欠席するのだろうか、などと考えていると、
「大変だ!屋上で飛び降りしようとしている奴が居るぞ!」
という大声が廊下から飛び込んできた。
「飛び降り!?」
僕は突然のニュースに困惑した。
そしてそれからすぐに席から立ち上がり、教室のベランダに躍り出て、上を向いた。屋上の安全柵には誰も確認できないが、それでも、屋上から聞こえる声はあった。
「来ないで!!!」
いじめられっ娘の彼女の声だった。間違いなく、自殺しようとしているんだろう。あのいじめっ子が自殺したのは彼女の責任であると考えて、罪悪感で自分を責め立てているんだ。
「は、早まるな!」
生徒と教師陣は彼女の自殺を引き留めようと、苦心しているらしい。でも効果はない。ただ彼女は意思を貫こうとしている。
そして堪えられずに自分の命を持って償おうとしている。
僕はベランダから教室に戻り、屋上へと全速力で移動した。階段を上って屋上へと繋がる扉を裂帛の勢いで開いた。
上級生たちの教室の映像、職員室の映像、そして校長室の映像。あらゆる校舎内の様子が、管理室の四方の壁面に設置されたモニターから映し出される。
管理棟に侵入を果たした僕は椅子に座って、まるで学校を操る全知全能の神の如く、部屋の壁面に散りばめられた全てのモニターに視線を配らせていく。
普通の人間なら、これは罪だ。異常行為であり、決して許されない行為だろう。
だが僕はEQ200の天才だ。あらゆる人間の感情に対して天才的な直感と洞察を持つ。例えそこに道徳、倫理的な壁が聳え立とうが、天才には許される。
なぜなら僕は全体の為に人間を操作するのだから。これは自分の利益の為にやっているのではない。一人の悪は、全体の幸福の為なら、抹消されてもいいはずだ。
考えても見れば、当たり前のことだ。一体どうして、いじめという非人道的行為の為に、いじめられっ娘はもちろん、それを目撃する他の生徒も不幸にならなければならないのだろうか。
椅子をグルグル回転させながら、僕は学校全体を概観していく。北から東、そして南、再び北に戻ってくると、一回転が終了する。
僕の視線は、職員室の一つのモニター映像に照射された。
先程いじめを目撃した教頭先生は、職員室に入室すると、学校の長に報告しようとしていた。職員室の奥の席に座っていた校長先生に話しかける。
「――校長、大変です」
その瞬間、監視カメラ越しに、僕は校長先生に乗り移った。
「どうしたんだね」
「実は、校内でいじめを発見したのです。どうしますか?」
「ほう、それなら絶対に黙っておくように」
校長先生の消極的な対応に、教頭先生は既に返答の内容を半ば期待していた。これまでの校長の思考や行動からは逸脱しないものだったからだ。
「そ、そうですよね」
「当たり前だ。学校でいじめなどがあったら面倒な事になる。決して教育委員会にはバレないように努めてくれ」
「わ、わかりました」
学校の頂点に立つ校長から強く指示されれば、教頭は従属することしか出来なかった。次期校長というポストを狙う彼は、いじめなどという行為に対して興味はなかったのだ。ただ自分の出世だけが双眼に映る。
「ですって、先生」
「ああ、分かってる」
そんな二人の会話の様子を見ていたのは、他のベテラン教師陣だった。
彼らは教頭先生のすぐ下のランクであり、逆らうことが出来ない。だから教頭の発言にはいつも敏感にならざるを得ない。いつも社会的地位の高い人物の行動や顔色を窺っているのだ。
その時、先程同じようにいじめを目撃した二人目の教師が報告しようとしていた。
「――先生、実は相談があるんです。あの先程、校内でいじめを目撃したんですけど……」
新人の教師が、ベテランの教師に助けを乞うように話しかける。
「先生。それは見なかったことにしたほうが良いですよ」
「え?ど、どうしてですか?」
「この学校では、そうなっているんです。もし自分から干渉するようなことでもあれば、教職を失うことにも繋がります」
「で、でも!」
ベテラン教師からそう言われ何とか反論を試みようとすると、新人教師は職員室に目を配らせる。他の職員たちが異様な視線を集中させていた。
ざわざわざわ。
じろじろじろ。
ひそひそひそ。
「えっと……」
他の教師からの無言の圧力だった。学校という一つの世界では、教師という大人にも階級は当然ながら存在する。そして彼らは独立してはいけないのだ。校長が発言した事をベテラン教師陣が敏感に理解して、さらに彼らの発言、態度が、下の階級の教師陣へと伝播させるのだ。
「先生、何もリスクを負って行動する必要はありませんよ。ただ見過ごしていれば、それで自分の保身にもなるでしょう」
さらにベテラン教師は、さらなる追撃を放つ。
「そ、そうですよね。えっと、私、やっぱり黙っておきますね」
新人教師は、同調圧力に屈せざるを得なかった。
誰だって楽な方に流れてしまうのだ。職を失いかけるというリスクはもちろんのこと、そしてもし自分一人がいじめに干渉してしまえば、この職員室という空間で居づらくなるだろう。それならば、黙って見過ごしたほうが楽である。
「僕はやっぱり、EQ200の天才だ」
ポツリと管理室で呟いた。
EQ200の天才は人間の根源的な弱点に漬け込んだ。教師と生徒という所詮他人同士の関係性など、極めて希薄なものだ。ならば生徒の為に自分のリスクを犯すことはないだろうと。
そして教師陣はいじめ黙認派に移行した。それ以降誰がいじめを目撃しても、まるで何事もなかったかのように通り過ぎるだけ。
「これで学校は僕のものだ」
職員室を映す監視カメラ映像を覗き込みながら、僕は呟いた。
人間の精神を熟知するEQ200の天才は、学校全体を意のままに操っていく。一番ヒエラルキーの低い生徒から学校の頂点に立つ校長先生の精神までを巧妙に操作して、己の意思を貫いていく。
本来なら止められる堂々としたいじめ行為でも、誰も干渉する人間など現れなかった。
そしていじめは加速度的に過激化を見せていく。数人程度で行われていたいじめも、集団化していった。学校全体がまるで彼に対していじめを行っているようだった。
「そこのお前、た、助けてくれ……」
屋上で上級生からいつものように苛烈な暴力を受ける彼。
逆転していた。これまでひ弱な女子生徒にいじめを続けていた彼が、今では上級生から暴力を受けている。そして惨めに助けを乞う。
僕は屋上の扉の隙間から、ただその様子を眺めていた。
勧善懲悪。これこそが自然の摂理なのである。彼は懲罰を受ける必要があったのだ。
そして数カ月後。
予め予測していた事件が発生した。いじめっ子だった彼は自殺したのだ。飛び降りだった。自宅の高層マンションから身を投げだして、即死。
僕は歓喜した。いじめっ子の死を持って、学校は幸せの一途を辿るであろうと。癌のない環境は繁栄を極めていくだろうと。
だが現実は異を唱えた。
それからというもの、学校側はいじめ問題について社会から糾弾された。学校のトップである校長先生は連日のマスコミ対応に疲弊、鬱になって退職。
教員や生徒も同じだった。他の学校や組織から糾弾を受けて、不幸の道を下っていったのだ。干渉しなかったのに、彼らはまるで同情しているようだった。
そして一番の驚きは、他でもないイジメられっ娘の彼女だった。
「ど、どうして、落ち込んでいるの」
あの凄烈な事件後、陰雲とした教室の中で、僕は彼女に訊ねた。
どうしてなの。 僕の頭にはそれだけで一杯だった。僕は彼女の為、そして全体の為に自分の能力を発揮したのだ。
悪が消えるならば、みんなが喜ぶはず。それなれば、手段は問わない。
それなのに。
「私の、せいなんだ、これ……」」
「え……?」
「全部、私が虐められてたせいで、起きちゃったんだ」
「そ、そんな事無い!」
僕は必死に彼女に主張した。
彼女は何も罪はない。彼女はただいじめを受けてそれで苦しんでいた。悪いのは全ていじめっ子だ。あいつが学校の癌だったのだ。
「私がいけないの!私のせいで、私のせいで……」
とうとう彼女は机に泣き崩れてしまった。
僕はただそんな様子を眺めることしか出来なかった。
そしてさらに数日後。
事態は、EQ200の天才にも予測できなかった、一つの事件へと収束を見せていく。
いつものように登校を済ませて、教室に到着。すると教室は異常な雰囲気を見せていた。誰も会話せずに、ただ黙々としている。
そして僕は一つの事実に気づいた。なぜかいじめられっ娘の彼女がいないのだ。風邪か何かで今日は欠席するのだろうか、などと考えていると、
「大変だ!屋上で飛び降りしようとしている奴が居るぞ!」
という大声が廊下から飛び込んできた。
「飛び降り!?」
僕は突然のニュースに困惑した。
そしてそれからすぐに席から立ち上がり、教室のベランダに躍り出て、上を向いた。屋上の安全柵には誰も確認できないが、それでも、屋上から聞こえる声はあった。
「来ないで!!!」
いじめられっ娘の彼女の声だった。間違いなく、自殺しようとしているんだろう。あのいじめっ子が自殺したのは彼女の責任であると考えて、罪悪感で自分を責め立てているんだ。
「は、早まるな!」
生徒と教師陣は彼女の自殺を引き留めようと、苦心しているらしい。でも効果はない。ただ彼女は意思を貫こうとしている。
そして堪えられずに自分の命を持って償おうとしている。
僕はベランダから教室に戻り、屋上へと全速力で移動した。階段を上って屋上へと繋がる扉を裂帛の勢いで開いた。
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