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私の先生
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今日から私の2年目の高校生活が始まる。
私の高校は一年ごとにクラス替えをする学校であるため、1年生の頃に仲良くなった友達も2年生になると離れてしまう可能性が高くなるのである。
そして約1ヶ月の春休みは過ぎていき、始業式である今日が訪れた。
クラス発表ではなんとか私の友達である、りちとクラスが別になることは無かった。
「なつみ~。同じクラスになれてよかったよー。」
りちはホッとしながら私にそう言った。
「うん!私も一緒になれて嬉しいよ」
クラスはまあ少し賑やかな(うるさい)クラスであった。
あとは担任の先生だけがまだ私たち生徒に伝えられていないだけだった。
「このクラスの担任誰なんだろうね。かっこよかったらいいよね!なつみはどんな先生が来たらいいと思う?」
りちは私に問いかける。私はりちに対してこう答えた。
「うーん、そうだね。爽やかで優しそうな先生がいいかな。」
「あー。それめっちゃ分かるよ。怖い先生だだったら嫌だよね、、、」
────────────────────────────────
キーンコーンカーンコーン
────────────────────────────────
そんな話をしているうちにホームルームが始まるチャイムが鳴った。
すると、教室のドアが開き一人の男が入ってきた。
「はーい。席につけー。
今日からこのクラスの担任になった星野希だ。教科担当は国語だ。これから約1年間よろしくな。」
そう、私はこの先生に恋をした。
「今日は始業式とか色々大変だったけど、明日から本格的に授業が始まるからきちんと忘れ物せずに教科書を持ってくること。」
(これは一目惚れというのか…星野先生普通にかっこいい…)
「あーっと、まだ時間があるな…」
星野先生は右手首につけている時計に目をやった。
「これから1年間このクラスの学級委員長を皆で決めてもらう。まず、やりたいやつはいるか?」
(うーん、学級委員長か…去年やったけど別にいいことも悪いこともなかったからなー。まあ、言われたらやればいっか)
私は心の中でそう思っていた。
だが……
「やっぱりいないよな。
じゃあ去年、学級委員長やったことある奴いるか?」
星野先生は諦め、経験のある生徒の中から学級委員長を選ぶことにした。
(え、それって私もだ、、、)
「は、はい…」
私は声が小さくなりかけながらも手を挙げた。
「おっ、いたいた。
じゃあ、佐藤。お前やってくれるか?」
星野先生は私を見つけ、学級委員長を任せようとしている。
(学級委員長は去年やったけど、もうやるのめんどくさいしな…でも星野先生に言われたらやろうかな…)
「あ、はい。じゃあやります。」
私は星野先生の期待を裏切らないためにも、今年もやることを決意した。
「おぉ、よかった。ありがとうな、佐藤。
ということで、学級委員長は佐藤がやるからちゃんと言うこと聞けよ。」
────────────────────────────────
そして放課後………
「ほ、星野先生!あ、あの、」
私は廊下を歩く星野先生に声をかけた。
「ん?どうした。佐藤?」
「あ、あの……」
「ん?ちゃんと言ってみ?」
「あ、あの!学級委員長は私なんかでいいんですか?」
「いやいや、佐藤は授業態度も文句ないくらいきちんとしてるから俺は佐藤に任せたんだよ。
佐藤なら大丈夫だよ。ほら、自分に自信もってさ、、、」
星野先生は自信の無い私に褒めちぎるように言った。
「そうですね、星野先生に言われると大丈夫そうな気がしてきました。」
「お、おい。佐藤大丈夫?」
星野先生は何故か心配そうな目でこちらを見ている。
「え?どうかしましたか?」
「佐藤、おまえ………泣いてるよ?」
「え、あ、、、すいません………なんでもないです………」
私の目からはなぜか涙が溢れていた。
「なんでもなくないよ。生徒が泣いてて何も出来ないなんてそんなつらいことないよ。なにか辛いことがあったか?」
「わたし、先生にそんなに心配されてるなんて思わなくて…………私ずっと先生のこと気になっていたんです……………………」
(ついに言ってしまった。もう、こんなこと言ってしまったら嫌われてしまう。絶対こんな恋叶うわけないのに………)
「そうか…………そう思ってたんだな………………」
「ほんとすいません。今言ったことは忘れてください」
私は涙を拭い、先生にそう言いその場から逃げ出そうとしていた。
その時だった。先生は私の右手を握っていた。
「ま、まって!」
先生は私に呼びかける。
「………」
だが私は下を向いたまま、立ち止まった。
「今、佐藤に言われてびっくりはしたけど俺、そんなこと言われて嬉しかった。俺も佐藤のこと気になってたんだ。」
まさかだった。好きな先生からそんなことを言われると思ってもいなかったからだ。
「え、あ、今なんと…いいましたか…?」
わたしは思考力が停止し、頭の中がからっぽになったくらいに何も言葉が出なかった。それだけ衝撃だったのだ。
「だ、だから。佐藤のこと…ずっと気になってたんだ 。多分この感情はお前とあった時からだったと思う。いつも会うと、ニコってして笑顔で挨拶してくれる。俺はそんなお前に惹かれたんだ。ごめんな。急にこんなことになって…嫌だったら嫌って言っていいんだからな。」
先生は私に全ての想いを伝えた。
「い、嫌じゃないです。全然嫌じゃないです。星野先生からそんなこと言われてもう、心が苦しいです。私も星野先生に伝えたいことがあります。
わ、私は…最初にあった時に一目惚れしていつの間にか好意を抱いていました。
私は…………先生のことが………好きです。」やっと言えた。この一言を言うまでずっと気が楽になれなかった。こんな私の想いは伝わらないだろう。
私は清々しい気持ちになった。全てを吐き出し、ずっと心の奥で潜めていた伝えたい気持ちを今、この瞬間に伝えることが出来たのだ。もう、生徒と先生という関係もあるしどうせ、想いを伝えたところで振られるだけだ。星野先生は無言でこちらを見ていた。
「…………」
「ご、ごめんなさい。今のことは忘れてください…では、先生さようなら。」
私は今すぐにでもこの場からいなくなりたかった。
その時だった。
私の唇に彼の唇が触れていたのだ。
「!??」
私は何も言葉は出なかった。
「佐藤…。俺と付き合ってください。」
急な告白だった。だが、もう結末はわかっている。
「こんな私でよければよろしくお願いします。」
私は涙を流しながら、返事を返した。
生徒と先生の叶わぬ恋は実ることができた。
────────────────────────────────
10年後……………
「パパァー。はやくドライブ行こぉ~。」
息子の拓斗は早く行きたがっている。
「そうだな。なつみ~。準備は出来たか?」
「うん。ママも準備OKだよ。じゃあ、行こうか。」
「うん!早く行こうー!」
あの告白から10年が立ち私と先生は結婚して息子も生まれたのであった。
私の高校は一年ごとにクラス替えをする学校であるため、1年生の頃に仲良くなった友達も2年生になると離れてしまう可能性が高くなるのである。
そして約1ヶ月の春休みは過ぎていき、始業式である今日が訪れた。
クラス発表ではなんとか私の友達である、りちとクラスが別になることは無かった。
「なつみ~。同じクラスになれてよかったよー。」
りちはホッとしながら私にそう言った。
「うん!私も一緒になれて嬉しいよ」
クラスはまあ少し賑やかな(うるさい)クラスであった。
あとは担任の先生だけがまだ私たち生徒に伝えられていないだけだった。
「このクラスの担任誰なんだろうね。かっこよかったらいいよね!なつみはどんな先生が来たらいいと思う?」
りちは私に問いかける。私はりちに対してこう答えた。
「うーん、そうだね。爽やかで優しそうな先生がいいかな。」
「あー。それめっちゃ分かるよ。怖い先生だだったら嫌だよね、、、」
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キーンコーンカーンコーン
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そんな話をしているうちにホームルームが始まるチャイムが鳴った。
すると、教室のドアが開き一人の男が入ってきた。
「はーい。席につけー。
今日からこのクラスの担任になった星野希だ。教科担当は国語だ。これから約1年間よろしくな。」
そう、私はこの先生に恋をした。
「今日は始業式とか色々大変だったけど、明日から本格的に授業が始まるからきちんと忘れ物せずに教科書を持ってくること。」
(これは一目惚れというのか…星野先生普通にかっこいい…)
「あーっと、まだ時間があるな…」
星野先生は右手首につけている時計に目をやった。
「これから1年間このクラスの学級委員長を皆で決めてもらう。まず、やりたいやつはいるか?」
(うーん、学級委員長か…去年やったけど別にいいことも悪いこともなかったからなー。まあ、言われたらやればいっか)
私は心の中でそう思っていた。
だが……
「やっぱりいないよな。
じゃあ去年、学級委員長やったことある奴いるか?」
星野先生は諦め、経験のある生徒の中から学級委員長を選ぶことにした。
(え、それって私もだ、、、)
「は、はい…」
私は声が小さくなりかけながらも手を挙げた。
「おっ、いたいた。
じゃあ、佐藤。お前やってくれるか?」
星野先生は私を見つけ、学級委員長を任せようとしている。
(学級委員長は去年やったけど、もうやるのめんどくさいしな…でも星野先生に言われたらやろうかな…)
「あ、はい。じゃあやります。」
私は星野先生の期待を裏切らないためにも、今年もやることを決意した。
「おぉ、よかった。ありがとうな、佐藤。
ということで、学級委員長は佐藤がやるからちゃんと言うこと聞けよ。」
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そして放課後………
「ほ、星野先生!あ、あの、」
私は廊下を歩く星野先生に声をかけた。
「ん?どうした。佐藤?」
「あ、あの……」
「ん?ちゃんと言ってみ?」
「あ、あの!学級委員長は私なんかでいいんですか?」
「いやいや、佐藤は授業態度も文句ないくらいきちんとしてるから俺は佐藤に任せたんだよ。
佐藤なら大丈夫だよ。ほら、自分に自信もってさ、、、」
星野先生は自信の無い私に褒めちぎるように言った。
「そうですね、星野先生に言われると大丈夫そうな気がしてきました。」
「お、おい。佐藤大丈夫?」
星野先生は何故か心配そうな目でこちらを見ている。
「え?どうかしましたか?」
「佐藤、おまえ………泣いてるよ?」
「え、あ、、、すいません………なんでもないです………」
私の目からはなぜか涙が溢れていた。
「なんでもなくないよ。生徒が泣いてて何も出来ないなんてそんなつらいことないよ。なにか辛いことがあったか?」
「わたし、先生にそんなに心配されてるなんて思わなくて…………私ずっと先生のこと気になっていたんです……………………」
(ついに言ってしまった。もう、こんなこと言ってしまったら嫌われてしまう。絶対こんな恋叶うわけないのに………)
「そうか…………そう思ってたんだな………………」
「ほんとすいません。今言ったことは忘れてください」
私は涙を拭い、先生にそう言いその場から逃げ出そうとしていた。
その時だった。先生は私の右手を握っていた。
「ま、まって!」
先生は私に呼びかける。
「………」
だが私は下を向いたまま、立ち止まった。
「今、佐藤に言われてびっくりはしたけど俺、そんなこと言われて嬉しかった。俺も佐藤のこと気になってたんだ。」
まさかだった。好きな先生からそんなことを言われると思ってもいなかったからだ。
「え、あ、今なんと…いいましたか…?」
わたしは思考力が停止し、頭の中がからっぽになったくらいに何も言葉が出なかった。それだけ衝撃だったのだ。
「だ、だから。佐藤のこと…ずっと気になってたんだ 。多分この感情はお前とあった時からだったと思う。いつも会うと、ニコってして笑顔で挨拶してくれる。俺はそんなお前に惹かれたんだ。ごめんな。急にこんなことになって…嫌だったら嫌って言っていいんだからな。」
先生は私に全ての想いを伝えた。
「い、嫌じゃないです。全然嫌じゃないです。星野先生からそんなこと言われてもう、心が苦しいです。私も星野先生に伝えたいことがあります。
わ、私は…最初にあった時に一目惚れしていつの間にか好意を抱いていました。
私は…………先生のことが………好きです。」やっと言えた。この一言を言うまでずっと気が楽になれなかった。こんな私の想いは伝わらないだろう。
私は清々しい気持ちになった。全てを吐き出し、ずっと心の奥で潜めていた伝えたい気持ちを今、この瞬間に伝えることが出来たのだ。もう、生徒と先生という関係もあるしどうせ、想いを伝えたところで振られるだけだ。星野先生は無言でこちらを見ていた。
「…………」
「ご、ごめんなさい。今のことは忘れてください…では、先生さようなら。」
私は今すぐにでもこの場からいなくなりたかった。
その時だった。
私の唇に彼の唇が触れていたのだ。
「!??」
私は何も言葉は出なかった。
「佐藤…。俺と付き合ってください。」
急な告白だった。だが、もう結末はわかっている。
「こんな私でよければよろしくお願いします。」
私は涙を流しながら、返事を返した。
生徒と先生の叶わぬ恋は実ることができた。
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10年後……………
「パパァー。はやくドライブ行こぉ~。」
息子の拓斗は早く行きたがっている。
「そうだな。なつみ~。準備は出来たか?」
「うん。ママも準備OKだよ。じゃあ、行こうか。」
「うん!早く行こうー!」
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