不良男子の彼女1

蒼風林檎

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彼との出会い

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きっかけはSNSだった。
ある1人の男子が私のリア垢をフォローした。私はフォロバをした。
私はDMで簡単に挨拶だけしてそのまま終わらせようとした。
『フォローありがとうございます!よろしくお願いします!』
この2文を送って数分後返事が返ってきた。
『こちらこそ、よろしくお願いします!ちなみに蜜柑さんってトプ画に写ってる2人のうちどっちなんですか?』
わたしは少し質問の意味に戸惑い、トプ画を友達と一緒に撮ったプリクラにしたことをとても後悔した。この質問は新手のナンパの切り口なのかと陰キャの私は考えてしまった。
「これは、ちゃんと返した方がいいよな…?
でもほんとにナンパだとしたらどう避けていけば…いいんだ?とりあえず、自分の印象を下げよう」
そう思いながらスマートフォンの画面を打った。
『私はトプ画の右ですよ笑
ほんと、私他の人より地味なのでカメラ写り良くないですよね笑』
「よし、これで大丈夫だろ……って既読つくの早いな」
そう思ってるうちに直ぐに返信が来た。
『いえいえ、全然おしとやかそうで可愛いじゃないですか!』
「ん?ちょっと待て…待て待て?!?!?!
この陰キャクソ野郎を可愛い?この人絶対目が腐ってるでしょ?!」
私はこんなことを言われることに慣れてないために独りで荒ぶっていた。
「これはもう、否定するしか方法はない……あ、相手の顔も気になるな」
『いやいや、ホントそんなことないですから笑
あの!ちなみに樹さんの顔も見てみたいです!』
「さぁ、新手ナンパ野郎さんあなたの素顔をみせてくれぇー」
『僕の顔ですか?僕なんか全然かっこよくないですけど……(笑)』
その文章が送られたあと、写真も添付されてきた。
「いや、イケメンじゃん!
私好みの塩顔……このイケメン絶対彼女とかいそうだなー」
『いえいえ、そんなことないですよー
全然かっこいいじゃないですか!絶対彼女さんとかいますよね(笑)』
リア充がこんな私をナンパするとは思えない。
『いやー僕、彼女居ないんですよ笑』
「え?その容姿でか?いてもおかしくないのになー」
『ついつい、かっこよかったのでいるのかとばかり思いました……(笑)』
『お世辞ありがとうございます(笑)
ちなみに、蜜柑さんは彼氏さんとかいないんですか?』
「お、おっと。やっぱりそう来るか……
ちゃんと答えておくか……」
『私ですか?私も樹さんと同じく居ないんですよねー(笑)』
「迂闊だった……
もし同情みたいなのされたらどうしよ……」
語彙力のない私はやってしまったと思いながらスマートフォンの画面を見つめていた。
それから10分程度たった辺りで返信が帰ってきた。
『返信遅くなっちゃったらすいません😭
最近、Twitterの調子が悪くて……
蜜柑さんこそ、こんなに可愛いのに彼氏がいないなんて、驚きました!』
「はい、同情されたー 
あ、でもTwitterの調子私も悪いんだよなー
LINEにトークを移動するように言った方がいいかな……」
そう悩んでるうちにもうひとつ返信が来た。
『良かったら、トークをLINEに移動しませんか?
たぶん、Twitterだと返信が遅くなってしまう時が多いので』
「あ、相手も同じこと思ってたんだ……
まあ、こんなイケメンだし、LINE交換してもいいかも……」
 『私もTwitterの調子良くないのでLINEでも大丈夫ですよー!』
すると……あいてのLINEのQRコードが送られてきた。
『このQRコードで追加お願いします!』
「行動が早い!!」
『了解です!ありがとうございます!』
送り返した後にすぐさま、LINEを立ち上げ相手のQRコードを読み取った。
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