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16,あいつ
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城の奥、一度では覚えられないような行き方でしかたどり着かない場所にある特別な部屋。扉には特殊な鍵がついており、特定の者しか開けることは出来ない。
「シオン!おかえり!」
ウェア王の生き写しかのような輝く金髪に金色の両眼をもつ幼い少年は、部屋に入ってきたシオンを見ると跳ねるように椅子から立ち上がる。
「ただいま帰りました、王子」
「がっこう、たのしかった?」
「はい」
片膝をついて頭を下げるシオンにかけ寄り、ぎゅっと腕に抱きつく。ウェア王の長子、ティリアス王子は今5歳。城には他に子どもがおらず、最も歳の近いシオンは今も一番懐いている遊び相手だ。
「あっ!ケーキ?」
王子はシオンの持つ箱に気づく。
「はい、お父上からのお土産です」
「とうさまから?いっしょにたべれるの?」
ぱぁっと期待の眼差しをシオンに向けるが
「いいえ…お仕事がお忙しいので、お召し上がりにはなりません」
「そうなの…」
それには応えられず、がっかりしてうつむく。
「あ!せっかくですから、お茶をいれましょうか。シオン君も座っててね」
「ありがとうございます」
そばにいた世話役の使用人が明るく声をかけ、部屋を出る。
「ぼく、へいきだよ。シオンも、みんなもあそんでくれるから」
「王子…」
王子の母親である王妃は母親のぬくもりもろくに知らない王子を置いて、去年、帰らぬ人となった。唯一の肉親である王は公務で忙しく、王子と共に過ごすこともままならない。
甘えたい盛りであるはずの王子の健気な言葉に、シオンも心苦しくなる。
「シオン、おひざ、すわっていい?」
やはり寂しいのか、王子はケーキの箱をテーブルに置いたシオンにねだる。
「はい、どうぞ」
椅子に座ったシオンは口角を上げ、王子を抱き上げて膝に乗せる。
「ふふっ、ぼく、チョコのがいい!」
王子は満足げに笑ってシオンの胸にほほを寄せ、ケーキの箱を指差す。
「お待たせしました」
そこへ、ティーセットを乗せたカートを押し、使用人が戻ってくる。
「あらあら、お膝に乗って。良かったですね、王子」
「うんっ」
にこにことご機嫌な王子と、シオンはにぎやかなティータイムを過ごした。
「お疲れ、シオン」
シオンが自室に戻ってくると、待っていたのか廊下の壁に寄りかかっていたレイニーが手を上げる。黒コートを脱ぎ、青布も外したノースリーブシャツ姿だ。
「お疲れ様です、レイニーさん。待っていてくださったのですか」
「ああ。護衛長サマを待たせるなんてエラくなったなー?シオン」
「ふふ…すみません」
わざとらしい口調で言って肩を抱き寄せるレイニーに、思わず笑い声がもれる。
「シャウアさんは?」
「明日に回したくない仕事をやっちまうってよ」
「そうですか」
話しながら自室のドアを開け、レイニーを中に招き入れる。
「シオン」
ドアを閉めると、レイニーの雰囲気がふっと変わる。
「はい」
低い声で名を呼び、振り向いたシオンに手を伸ばす。
「俺の前でぐらい、これ取れよ」
「…はい」
シオンの顔半分を隠すサングラスをつかみ、外す。あらわになる、深紫色の左目と見惚れてしまうような端正な顔。
「お前は何で顔を隠すんだ?学校にもあんなダテメガネしていくし。せっかくの綺麗な顔がもったいないぞ?」
「こんな傷だらけの顔、綺麗ではありませんよ」
レイニーのゴツゴツした男らしい手でほほをなでられ、シオンは目を伏せる。
「なら、見せてみろよ。どんな傷でも、お前のなら綺麗だ」
「申し訳ありません」
レイニーの指先がするりと右目の眼帯をなぞる。無理やりえぐり取られ、醜く傷ついたそこ。すっと顔を反らし、指先から離れる。
「シオン」
レイニーはぎゅっとシオンを抱きしめる。
「言っただろ?俺はお前を愛している。お前のことなら、何だって受け入れてやるって」
耳元でささやきながら、シオンの頭の青布を取る。サラサラな髪をなで、首元を探ってコートのホックを外し、スッと胸に手を差し入れる。それにぴくっとシオンが反応したことに笑み、首筋に唇を当てる。
「弟として、ですよね?」
シオンのセリフにぴたりとレイニーの動きが止まる。
「…今、それ言う?」
顔を引きつらせ、表情の読めないシオンの横顔を見る。
「レイニーさんは優しくて頼れる、僕の自慢の兄です」
「ぐっ…そう言われると、これ以上出来ないんですが…っ?」
にっこりと微笑むシオンを直視出来ず、レイニーは彼の肩に手をやり、身体を離す。
シオンが幼い頃から実の弟のようにかわいがっていたレイニーだが、彼が成長するにつれ、その愛情は兄弟としてではないものに変わっていった。何度もそれを伝え、散々アピールしてもシオンには毎回はぐらかされてしまっていた。『兄弟』だと綺麗な笑顔で言われると、元々の兄気質が邪魔をしてそれ以上の関係には踏み込めないのだ。
「今日も、ダメか?シオン…」
「申し訳ありません」
残念そうに言いながら、シオンの肩からずり落ちたコートを直す。
「ふー…やっぱり、あいつか?忘れろとは言えないけどな、もう4年だぞ。前に進んでも、いいんじゃないか?」
「…申し訳、ありません」
シオンが受け入れないのは彼の兄、サンカが未だ彼の心を占めているからだとレイニーは気づいていた。説得したからと、簡単には変わらないことにも。
「謝るな。わかったよ」
うつむくシオンの頭に、ぽんと手をやる。
「キスはして、いいだろ…?」
「…はい」
その手を後頭部へ滑らせ、求めれば、シオンは目線を上げる。顔を少し傾け、その唇に唇を重ねる。
「ん…っ」
キスはすぐに深くなり、やや荒々しく舌を入れるレイニーをシオンは受け入れる。本当なら、こんなキスもするべきではないのだろう。彼の押しに流されてしまっていることを申し訳なく思いながら、舌を差し出す。
その時、ドアの向こうからの鋭い殺気に気づく。シオンは気を良くしているレイニーから、素早く離れた。
「っぶば?!!」
直後、ドアが勢いよく開き、レイニーの顔面を直撃する。
「お疲れ、シオン」と、部屋に入ってきたのは彼の双子の弟、シャウア。
「…お疲れ様です、シャウアさん」
何も起こっていないかのように穏やかにあいさつをするシャウアに、シオンは呆気にとられつつ頭を下げる。
「う、ぎ、ぎぎぃ…!」
レイニーは強打した顔を押さえ、開いたドアの向こうからヨロヨロと出てくる。
「何しているんだ?レイニー」
「おっ、お前が何してくれてんだぁっ?!」
鼻血を垂らしながら、しれっと聞く双子の弟の胸ぐらをつかみ上げる。
「遅くなって悪かったな、シオン」
「いえ…」
シャウアは双子の兄を無視してつかまれた胸の腕を払い、シオンの乱れた髪を手ぐしで直してやる。
「夕食を食べに行くか」
「はい」
「ちょっ…待てよ!置いて行くなっ!」
部屋を出ていくふたりをレイニーは鼻血を拭って追いかけた。
3人で夕食を共にした後、シオンは自室で学校の課題を仕上げていた。
ウェア王国の義務教育は中等部まで。シオンもサンカに倣い、進学するつもりはなかったが、周囲の強いすすめで高等部に進んだのだ。学業と護衛任務、普通は難しい両立を彼は容易にこなしていた。
「邪魔したか?」
ノックの後、温かいお茶を手にシャウアが部屋に入ってくる。
「あ、いえ。もう終わります」
シオンは最後の一文を書き終え、ノートを閉じる。
「昔はよく宿題を見てやったが…今や俺が教わるようだな」
シャウアはお茶の入ったカップを机に置き、シオンの読んでいた難解そうな参考書を見る。
「いいえ。シャウアさんから教わることの方がたくさんありますよ」
シオンは筆記用具を片付けながら、「ありがとうございます」と微笑む。
「シオン」
シャウアはカップを手に取ったシオンの背後から覆いかぶさるように耳元に顔を寄せ、声を押さえて名を呼ぶ。
「考えて、くれたか?」
聞きながら、サラサラな紫色の髪に愛おしげに唇を当てる。
「はい…でも、いくら考えても僕は…っ」
「嘘でいい。あいつのことは忘れたと言ってくれないか?」
カップを置き、目を伏せたシオンを優しく抱きしめる。
「シャウアさん…」
シャウアもレイニーと同じく実の弟のようにシオンをかわいがっていた。見守っているうちに、その愛情が変わっていったのもレイニーと同じ頃。そして、シオンの心にはサンカが重く在り続けていることもわかっている。だからと言って、身を引く気はなかった。
「愛している、シオン」
シオンのあごをくっと上げ、こちらを向かせる。シャウアは毎回そっと愛をささやき、押しつけ過ぎないようシオンに触れる。嫌ならすぐにやめるからと言うように。
「あ…」
すると、近づく唇にシオンは何の抵抗も出来ず、自然に唇を開いてしまう。
「ん、ん…っ」
優しく唇に触れ、何度かついばむようにキスをした後、深く重ねる。強引なレイニーと異なる丁寧なキス。ゾクゾクするほど性感を刺激され、シオンは思わずシャウアの腕にすがり、舌を絡ませる。これ以上はきっとシオンが求めない限り、シャウアはしない。その安心感もあって、シオンは彼のキスを拒めなかった。
「シオン!おかえり!」
ウェア王の生き写しかのような輝く金髪に金色の両眼をもつ幼い少年は、部屋に入ってきたシオンを見ると跳ねるように椅子から立ち上がる。
「ただいま帰りました、王子」
「がっこう、たのしかった?」
「はい」
片膝をついて頭を下げるシオンにかけ寄り、ぎゅっと腕に抱きつく。ウェア王の長子、ティリアス王子は今5歳。城には他に子どもがおらず、最も歳の近いシオンは今も一番懐いている遊び相手だ。
「あっ!ケーキ?」
王子はシオンの持つ箱に気づく。
「はい、お父上からのお土産です」
「とうさまから?いっしょにたべれるの?」
ぱぁっと期待の眼差しをシオンに向けるが
「いいえ…お仕事がお忙しいので、お召し上がりにはなりません」
「そうなの…」
それには応えられず、がっかりしてうつむく。
「あ!せっかくですから、お茶をいれましょうか。シオン君も座っててね」
「ありがとうございます」
そばにいた世話役の使用人が明るく声をかけ、部屋を出る。
「ぼく、へいきだよ。シオンも、みんなもあそんでくれるから」
「王子…」
王子の母親である王妃は母親のぬくもりもろくに知らない王子を置いて、去年、帰らぬ人となった。唯一の肉親である王は公務で忙しく、王子と共に過ごすこともままならない。
甘えたい盛りであるはずの王子の健気な言葉に、シオンも心苦しくなる。
「シオン、おひざ、すわっていい?」
やはり寂しいのか、王子はケーキの箱をテーブルに置いたシオンにねだる。
「はい、どうぞ」
椅子に座ったシオンは口角を上げ、王子を抱き上げて膝に乗せる。
「ふふっ、ぼく、チョコのがいい!」
王子は満足げに笑ってシオンの胸にほほを寄せ、ケーキの箱を指差す。
「お待たせしました」
そこへ、ティーセットを乗せたカートを押し、使用人が戻ってくる。
「あらあら、お膝に乗って。良かったですね、王子」
「うんっ」
にこにことご機嫌な王子と、シオンはにぎやかなティータイムを過ごした。
「お疲れ、シオン」
シオンが自室に戻ってくると、待っていたのか廊下の壁に寄りかかっていたレイニーが手を上げる。黒コートを脱ぎ、青布も外したノースリーブシャツ姿だ。
「お疲れ様です、レイニーさん。待っていてくださったのですか」
「ああ。護衛長サマを待たせるなんてエラくなったなー?シオン」
「ふふ…すみません」
わざとらしい口調で言って肩を抱き寄せるレイニーに、思わず笑い声がもれる。
「シャウアさんは?」
「明日に回したくない仕事をやっちまうってよ」
「そうですか」
話しながら自室のドアを開け、レイニーを中に招き入れる。
「シオン」
ドアを閉めると、レイニーの雰囲気がふっと変わる。
「はい」
低い声で名を呼び、振り向いたシオンに手を伸ばす。
「俺の前でぐらい、これ取れよ」
「…はい」
シオンの顔半分を隠すサングラスをつかみ、外す。あらわになる、深紫色の左目と見惚れてしまうような端正な顔。
「お前は何で顔を隠すんだ?学校にもあんなダテメガネしていくし。せっかくの綺麗な顔がもったいないぞ?」
「こんな傷だらけの顔、綺麗ではありませんよ」
レイニーのゴツゴツした男らしい手でほほをなでられ、シオンは目を伏せる。
「なら、見せてみろよ。どんな傷でも、お前のなら綺麗だ」
「申し訳ありません」
レイニーの指先がするりと右目の眼帯をなぞる。無理やりえぐり取られ、醜く傷ついたそこ。すっと顔を反らし、指先から離れる。
「シオン」
レイニーはぎゅっとシオンを抱きしめる。
「言っただろ?俺はお前を愛している。お前のことなら、何だって受け入れてやるって」
耳元でささやきながら、シオンの頭の青布を取る。サラサラな髪をなで、首元を探ってコートのホックを外し、スッと胸に手を差し入れる。それにぴくっとシオンが反応したことに笑み、首筋に唇を当てる。
「弟として、ですよね?」
シオンのセリフにぴたりとレイニーの動きが止まる。
「…今、それ言う?」
顔を引きつらせ、表情の読めないシオンの横顔を見る。
「レイニーさんは優しくて頼れる、僕の自慢の兄です」
「ぐっ…そう言われると、これ以上出来ないんですが…っ?」
にっこりと微笑むシオンを直視出来ず、レイニーは彼の肩に手をやり、身体を離す。
シオンが幼い頃から実の弟のようにかわいがっていたレイニーだが、彼が成長するにつれ、その愛情は兄弟としてではないものに変わっていった。何度もそれを伝え、散々アピールしてもシオンには毎回はぐらかされてしまっていた。『兄弟』だと綺麗な笑顔で言われると、元々の兄気質が邪魔をしてそれ以上の関係には踏み込めないのだ。
「今日も、ダメか?シオン…」
「申し訳ありません」
残念そうに言いながら、シオンの肩からずり落ちたコートを直す。
「ふー…やっぱり、あいつか?忘れろとは言えないけどな、もう4年だぞ。前に進んでも、いいんじゃないか?」
「…申し訳、ありません」
シオンが受け入れないのは彼の兄、サンカが未だ彼の心を占めているからだとレイニーは気づいていた。説得したからと、簡単には変わらないことにも。
「謝るな。わかったよ」
うつむくシオンの頭に、ぽんと手をやる。
「キスはして、いいだろ…?」
「…はい」
その手を後頭部へ滑らせ、求めれば、シオンは目線を上げる。顔を少し傾け、その唇に唇を重ねる。
「ん…っ」
キスはすぐに深くなり、やや荒々しく舌を入れるレイニーをシオンは受け入れる。本当なら、こんなキスもするべきではないのだろう。彼の押しに流されてしまっていることを申し訳なく思いながら、舌を差し出す。
その時、ドアの向こうからの鋭い殺気に気づく。シオンは気を良くしているレイニーから、素早く離れた。
「っぶば?!!」
直後、ドアが勢いよく開き、レイニーの顔面を直撃する。
「お疲れ、シオン」と、部屋に入ってきたのは彼の双子の弟、シャウア。
「…お疲れ様です、シャウアさん」
何も起こっていないかのように穏やかにあいさつをするシャウアに、シオンは呆気にとられつつ頭を下げる。
「う、ぎ、ぎぎぃ…!」
レイニーは強打した顔を押さえ、開いたドアの向こうからヨロヨロと出てくる。
「何しているんだ?レイニー」
「おっ、お前が何してくれてんだぁっ?!」
鼻血を垂らしながら、しれっと聞く双子の弟の胸ぐらをつかみ上げる。
「遅くなって悪かったな、シオン」
「いえ…」
シャウアは双子の兄を無視してつかまれた胸の腕を払い、シオンの乱れた髪を手ぐしで直してやる。
「夕食を食べに行くか」
「はい」
「ちょっ…待てよ!置いて行くなっ!」
部屋を出ていくふたりをレイニーは鼻血を拭って追いかけた。
3人で夕食を共にした後、シオンは自室で学校の課題を仕上げていた。
ウェア王国の義務教育は中等部まで。シオンもサンカに倣い、進学するつもりはなかったが、周囲の強いすすめで高等部に進んだのだ。学業と護衛任務、普通は難しい両立を彼は容易にこなしていた。
「邪魔したか?」
ノックの後、温かいお茶を手にシャウアが部屋に入ってくる。
「あ、いえ。もう終わります」
シオンは最後の一文を書き終え、ノートを閉じる。
「昔はよく宿題を見てやったが…今や俺が教わるようだな」
シャウアはお茶の入ったカップを机に置き、シオンの読んでいた難解そうな参考書を見る。
「いいえ。シャウアさんから教わることの方がたくさんありますよ」
シオンは筆記用具を片付けながら、「ありがとうございます」と微笑む。
「シオン」
シャウアはカップを手に取ったシオンの背後から覆いかぶさるように耳元に顔を寄せ、声を押さえて名を呼ぶ。
「考えて、くれたか?」
聞きながら、サラサラな紫色の髪に愛おしげに唇を当てる。
「はい…でも、いくら考えても僕は…っ」
「嘘でいい。あいつのことは忘れたと言ってくれないか?」
カップを置き、目を伏せたシオンを優しく抱きしめる。
「シャウアさん…」
シャウアもレイニーと同じく実の弟のようにシオンをかわいがっていた。見守っているうちに、その愛情が変わっていったのもレイニーと同じ頃。そして、シオンの心にはサンカが重く在り続けていることもわかっている。だからと言って、身を引く気はなかった。
「愛している、シオン」
シオンのあごをくっと上げ、こちらを向かせる。シャウアは毎回そっと愛をささやき、押しつけ過ぎないようシオンに触れる。嫌ならすぐにやめるからと言うように。
「あ…」
すると、近づく唇にシオンは何の抵抗も出来ず、自然に唇を開いてしまう。
「ん、ん…っ」
優しく唇に触れ、何度かついばむようにキスをした後、深く重ねる。強引なレイニーと異なる丁寧なキス。ゾクゾクするほど性感を刺激され、シオンは思わずシャウアの腕にすがり、舌を絡ませる。これ以上はきっとシオンが求めない限り、シャウアはしない。その安心感もあって、シオンは彼のキスを拒めなかった。
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