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第二章【旅路編】
5.火口探索してたら何やらキナ臭くなってきました!
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暫く探していると、火口の奥で洞窟を見つけた。
その直ぐ近くに、マグマの河も洞窟の奥へと続くように流れている。
「この奥にいるかもしれませんね。」
「そうだな。」
「行ってみましょう。」
「ああ。」
マクレーン達は、頷き合うと洞窟の奥へと進んでいった。
マグマの明かりで、洞窟の中は意外にも明るかった。
途中、枝分かれのように分岐があったが、マグマの河があったので迷うことなく奥へと進んでいけた。
暫く進んでいると、開けた場所へ出た。
「ビンゴだな。」
アランが、目の前のものを見ながら、嬉しそうに口ずさむ。
目の前の広間には、至る所に蜘蛛の糸が絡まっていた。
「巣は、この奥にあるみたいですね。」
天井や壁に張り巡らされた糸を見ながら、マクレーンが呟く。
蜘蛛の糸はまるで、何かから身を護るようにバリケードの如く、そこかしこに絡まっていた。
そして、とある一点の壁だけ不自然に、糸が幾重にも分厚く絡み合っているのを見つけた。
マクレーンは、まさかと思いながらその糸を取り払ってみた。
するとそこには、小さな洞穴のような穴がぽっかりと開いていた。
「これは!」
マクレーンは何かを発見し、その穴の中へ手を伸ばした。
アランも異変に気付き、こちらへとやってきた。
「何かあったのか?」
しゃがみこんで中を覗き込むマクレーンに、アランが訪ねる。
「はい、これを……。」
マクレーンが洞穴から取り出してきたものを見て、アランが目を見張った。
「これは……。」
「黄金蜘蛛の子供です。まだ生まれて間もないですね。」
マクレーンはそう言いながら、腕の中のものを見せてきた。
そこには、小型犬くらいの大きさの金色の蜘蛛が、小さく丸くなって震えていた。
アランが覗き込んで見ると、子蜘蛛の4つの目がこちらを見てきた。
丸くてくるりとした円らな瞳に、怯えの色が見て取れる。
蜘蛛の子は、『キュウ』と鳴きながらマクレーンにしがみつくように隠れてしまった。
「随分怯えているようですけど、親蜘蛛は何処に行ってしまったんでしょうか?」
マクレーンは蜘蛛の子を、よしよしと撫でながら辺りを見渡す。
しかし、親蜘蛛の姿はどこにも見当たらなかった。
「おかしいですね、黄金蜘蛛は他の魔獣と違って、子育てをすると聞いていたのですが。」
黄金蜘蛛は、虫ではなく魔獣の一種だ。
その性質は穏やかで、人を襲うことは滅多にない。
しかも、魔獣の中でも珍しく育児をするので有名だった。
マクレーン達が親蜘蛛を探していると、突然地面が揺れだした。
揺れは段々と大きくなっていく。
「この揺れ方……何か大きなものが近づいて来ているみたいだな。」
アランの言葉に、マクレーンは辺りを見回した。
揺れはどんどん大きくなり、巨大なものがぶつかるような音も聞こえてきた。
音は、近くにあった横穴から響いてきていた。
段々と近づいてくる大きな音と揺れに、二人は身構える。
そして、派手な音と共に、横穴から土煙が舞い上がった。
轟音と共に現れたのは、大きな黄金蜘蛛だった。
蜘蛛は勢い余ってマクレーン達を通り越し、壁に激突する。
「今だ、追い詰めろ!」
その直ぐ後に、男の叫び声が聞こえてきた。
見ると、先程黄金蜘蛛が出てきた穴から数人の鎧を着こんだ人間たちが、わらわらと出てきた。
そして大きな網を、黄金蜘蛛に向かって投げ捕縛しようとしてきた。
その網から逃れようと、蜘蛛は激しく抵抗し暴れ回る。
その蜘蛛に対し、兵士のような人達は手に持っていた武器で攻撃を始めた。
「止めなければ!」
そんな惨状を呆気に見ていたマクレーンは、はっと我に返り、慌てて争う魔獣と人間達の間へと割って入ろうとした。
その時――
ご ご ご ご ご ご
と、先程の比ではない位の地鳴りが聞こえてきた。
床だけではなく、洞窟全体が揺れている。
その場に立っていることも出来ない位の揺れに、兵士たちは体勢を崩され、その場で右往左往していた。
「な、なんだ?」
「噴火か?」
兵士たちが、辺りをキョロキョロしながら怯えたような声を上げていると、突然マグマの河から火柱が上がった。
兵士たちは「ひいぃ!」と、悲鳴をあげながら腰を抜かしている。
その火柱の中から人が出てきた。
空中に浮かぶその人物は、真っ赤に燃え盛りながら、こちらに近づいてきた。
黄金蜘蛛を襲っていた兵士たちは、すっかり腰が抜けてしまったようで、尻餅をついたまま後退ろうとして失敗し、その場で手足をばたつかせるという醜態を晒しながら怯えていた。
『あんた達、その子をどうする気?』
燃え盛る人物から、鈴のような女性の声が聞こえてきた。
聞こえてきた女の声に、兵士たちは更に悲鳴を上げて怯える。
『その子は、あたしの所に住んでる子なの。酷いことしたら承知しないわよ!』
そう言って燃え盛る人物が、一際盛大に炎を大きくすると、兵士たちは悲鳴をあげながら逃げて行ってしまった。
『まったく……。』
女はそう言って、身に纏っていた炎を消した。
炎の中から、これまた真っ赤な女が出てきた。
燃え盛る炎を連想させるような、ウエーブのかかった赤い髪。
同じく激しい炎を思い起こさせるような、真っ赤な瞳をしていた。
「赤の魔女?」
驚いた顔で女を見ていたアランが、ぽつりと零してきた。
しかし、すぐに違うと頭を振る。
そう、マグマから出てきた女は赤の魔女に似てはいたが、全然違っていた。
赤の魔女の事はフード越しにちらりと見ただけだが、しかし、あんなにきつい印象はなかった。
赤の魔女は、どちらかというと穏やかで、温かい暖炉の火のような印象を受けた。
しかし、この目の前の女は、見た目通り激しく燃え盛る炎のような印象を受ける。
しかもよく見ると、顔もそれほど似ていなかった。
アランは女から視線を外すと、残念そうに肩を落とすのだった。
その直ぐ近くに、マグマの河も洞窟の奥へと続くように流れている。
「この奥にいるかもしれませんね。」
「そうだな。」
「行ってみましょう。」
「ああ。」
マクレーン達は、頷き合うと洞窟の奥へと進んでいった。
マグマの明かりで、洞窟の中は意外にも明るかった。
途中、枝分かれのように分岐があったが、マグマの河があったので迷うことなく奥へと進んでいけた。
暫く進んでいると、開けた場所へ出た。
「ビンゴだな。」
アランが、目の前のものを見ながら、嬉しそうに口ずさむ。
目の前の広間には、至る所に蜘蛛の糸が絡まっていた。
「巣は、この奥にあるみたいですね。」
天井や壁に張り巡らされた糸を見ながら、マクレーンが呟く。
蜘蛛の糸はまるで、何かから身を護るようにバリケードの如く、そこかしこに絡まっていた。
そして、とある一点の壁だけ不自然に、糸が幾重にも分厚く絡み合っているのを見つけた。
マクレーンは、まさかと思いながらその糸を取り払ってみた。
するとそこには、小さな洞穴のような穴がぽっかりと開いていた。
「これは!」
マクレーンは何かを発見し、その穴の中へ手を伸ばした。
アランも異変に気付き、こちらへとやってきた。
「何かあったのか?」
しゃがみこんで中を覗き込むマクレーンに、アランが訪ねる。
「はい、これを……。」
マクレーンが洞穴から取り出してきたものを見て、アランが目を見張った。
「これは……。」
「黄金蜘蛛の子供です。まだ生まれて間もないですね。」
マクレーンはそう言いながら、腕の中のものを見せてきた。
そこには、小型犬くらいの大きさの金色の蜘蛛が、小さく丸くなって震えていた。
アランが覗き込んで見ると、子蜘蛛の4つの目がこちらを見てきた。
丸くてくるりとした円らな瞳に、怯えの色が見て取れる。
蜘蛛の子は、『キュウ』と鳴きながらマクレーンにしがみつくように隠れてしまった。
「随分怯えているようですけど、親蜘蛛は何処に行ってしまったんでしょうか?」
マクレーンは蜘蛛の子を、よしよしと撫でながら辺りを見渡す。
しかし、親蜘蛛の姿はどこにも見当たらなかった。
「おかしいですね、黄金蜘蛛は他の魔獣と違って、子育てをすると聞いていたのですが。」
黄金蜘蛛は、虫ではなく魔獣の一種だ。
その性質は穏やかで、人を襲うことは滅多にない。
しかも、魔獣の中でも珍しく育児をするので有名だった。
マクレーン達が親蜘蛛を探していると、突然地面が揺れだした。
揺れは段々と大きくなっていく。
「この揺れ方……何か大きなものが近づいて来ているみたいだな。」
アランの言葉に、マクレーンは辺りを見回した。
揺れはどんどん大きくなり、巨大なものがぶつかるような音も聞こえてきた。
音は、近くにあった横穴から響いてきていた。
段々と近づいてくる大きな音と揺れに、二人は身構える。
そして、派手な音と共に、横穴から土煙が舞い上がった。
轟音と共に現れたのは、大きな黄金蜘蛛だった。
蜘蛛は勢い余ってマクレーン達を通り越し、壁に激突する。
「今だ、追い詰めろ!」
その直ぐ後に、男の叫び声が聞こえてきた。
見ると、先程黄金蜘蛛が出てきた穴から数人の鎧を着こんだ人間たちが、わらわらと出てきた。
そして大きな網を、黄金蜘蛛に向かって投げ捕縛しようとしてきた。
その網から逃れようと、蜘蛛は激しく抵抗し暴れ回る。
その蜘蛛に対し、兵士のような人達は手に持っていた武器で攻撃を始めた。
「止めなければ!」
そんな惨状を呆気に見ていたマクレーンは、はっと我に返り、慌てて争う魔獣と人間達の間へと割って入ろうとした。
その時――
ご ご ご ご ご ご
と、先程の比ではない位の地鳴りが聞こえてきた。
床だけではなく、洞窟全体が揺れている。
その場に立っていることも出来ない位の揺れに、兵士たちは体勢を崩され、その場で右往左往していた。
「な、なんだ?」
「噴火か?」
兵士たちが、辺りをキョロキョロしながら怯えたような声を上げていると、突然マグマの河から火柱が上がった。
兵士たちは「ひいぃ!」と、悲鳴をあげながら腰を抜かしている。
その火柱の中から人が出てきた。
空中に浮かぶその人物は、真っ赤に燃え盛りながら、こちらに近づいてきた。
黄金蜘蛛を襲っていた兵士たちは、すっかり腰が抜けてしまったようで、尻餅をついたまま後退ろうとして失敗し、その場で手足をばたつかせるという醜態を晒しながら怯えていた。
『あんた達、その子をどうする気?』
燃え盛る人物から、鈴のような女性の声が聞こえてきた。
聞こえてきた女の声に、兵士たちは更に悲鳴を上げて怯える。
『その子は、あたしの所に住んでる子なの。酷いことしたら承知しないわよ!』
そう言って燃え盛る人物が、一際盛大に炎を大きくすると、兵士たちは悲鳴をあげながら逃げて行ってしまった。
『まったく……。』
女はそう言って、身に纏っていた炎を消した。
炎の中から、これまた真っ赤な女が出てきた。
燃え盛る炎を連想させるような、ウエーブのかかった赤い髪。
同じく激しい炎を思い起こさせるような、真っ赤な瞳をしていた。
「赤の魔女?」
驚いた顔で女を見ていたアランが、ぽつりと零してきた。
しかし、すぐに違うと頭を振る。
そう、マグマから出てきた女は赤の魔女に似てはいたが、全然違っていた。
赤の魔女の事はフード越しにちらりと見ただけだが、しかし、あんなにきつい印象はなかった。
赤の魔女は、どちらかというと穏やかで、温かい暖炉の火のような印象を受けた。
しかし、この目の前の女は、見た目通り激しく燃え盛る炎のような印象を受ける。
しかもよく見ると、顔もそれほど似ていなかった。
アランは女から視線を外すと、残念そうに肩を落とすのだった。
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