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第二章【旅路編】
17.とりあえず山頂を目指します
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雷皇山ラオウザンの山頂付近は、昨日の吹雪が嘘のように晴れ渡っていた。
「この分だと、昼前に山頂に辿り着けそうですね。」
日差しの強さに目を細めながら、二コルが話しかけてきた。
「ええ、思ったより早く着きそうで良かったです。」
マクレーンも、額にうっすらと汗を浮かべながら笑顔で返答する。
そんな遣り取りを、ぼんやり聞いていた籠の中のアランが、突然二コルに話しかけてきた。
「そういえば、二コルは黄の魔女の使徒になったんだよな?」
「え?ああ、はい。そうですけど?」
突然話を振ってきたアランに、二コルは手の中の籠を覗き込みながら答えた。
「で、この山はその黄の魔女の……なんて言ったっけ?」
「黄の魔女ライラ様です。」
「そうそう、そのライラ様が居る山なんだよな?」
「そうですけど……。」
アランの質問に二コルが訝しんでいると、隣にいたマクレーンが話に入って来た。
「何ですか突然?」
怪訝そうな顔のマクレーンに、籠の中で腕を組んで何やら思案していたアランは、顔を上げながら言ってきた。
「いやぁ~せっかく魔女がいる山に来たんだから、会えるかな~と思ってさ。二コルは会ったんだろ?」
「え、ええまあ、そうですけど。」
アランの言葉に、二コルが困惑したような顔で頷く。
そんな困った様子の二コルに、マクレーンが代わりに答えてきた。
「会えるわけないじゃないですか。使徒でもないのに。」
魔女に直接会えるのは教会の者か使徒だけだ。
そんな事も忘れたのかと、呆れた表情でアランを見ていると、彼はとんでもない事を言ってきた。
「いや~二コルがいるから、その伝手で会えないかなと思ってさ。それで、ついでに銀針鼠の居場所も教えて貰えないかな~なんて♪」
あまりの楽観的な意見にマクレーンはもちろん、二コルや火の精霊カーラまでもが呆れた顔をして彼を見た。
「何言ってんですか……そんな簡単に、ほいほい会えたら誰も苦労はしませんよ。」
魔女に対してなのか、銀針鼠に対してなのか、マクレーンはそう言うと、阿保らしいと言いながら先に行ってしまった。
「いい案だと思ったんだけどなぁ~。」
思いのほか不評だった己の提案に、アランは口をとがらせていると、頭上から二コルが声をかけてきた。
「ふふ、アランさんも使徒選別会に参加してみればわかりますよ。」
「あ……。」
アランは、二コルの頭上から見下ろしてくる笑顔を見た途端、地雷を踏んだことに気づいた。
使徒選別会――それは魔女を崇拝する者達の激戦地と呼ばれる場所であった。
教会の人間以外で、魔女に会えることを夢見た青年達が、淡い期待を胸に参加するイベントである。
その競争率や、他で類を見ないほどのものだと言われている。
その激戦を潜り抜けてきた二コルの無言の圧力に、アランはこの話は二度とすまいと心の中で、そっと反省するのであった。
「この分だと、昼前に山頂に辿り着けそうですね。」
日差しの強さに目を細めながら、二コルが話しかけてきた。
「ええ、思ったより早く着きそうで良かったです。」
マクレーンも、額にうっすらと汗を浮かべながら笑顔で返答する。
そんな遣り取りを、ぼんやり聞いていた籠の中のアランが、突然二コルに話しかけてきた。
「そういえば、二コルは黄の魔女の使徒になったんだよな?」
「え?ああ、はい。そうですけど?」
突然話を振ってきたアランに、二コルは手の中の籠を覗き込みながら答えた。
「で、この山はその黄の魔女の……なんて言ったっけ?」
「黄の魔女ライラ様です。」
「そうそう、そのライラ様が居る山なんだよな?」
「そうですけど……。」
アランの質問に二コルが訝しんでいると、隣にいたマクレーンが話に入って来た。
「何ですか突然?」
怪訝そうな顔のマクレーンに、籠の中で腕を組んで何やら思案していたアランは、顔を上げながら言ってきた。
「いやぁ~せっかく魔女がいる山に来たんだから、会えるかな~と思ってさ。二コルは会ったんだろ?」
「え、ええまあ、そうですけど。」
アランの言葉に、二コルが困惑したような顔で頷く。
そんな困った様子の二コルに、マクレーンが代わりに答えてきた。
「会えるわけないじゃないですか。使徒でもないのに。」
魔女に直接会えるのは教会の者か使徒だけだ。
そんな事も忘れたのかと、呆れた表情でアランを見ていると、彼はとんでもない事を言ってきた。
「いや~二コルがいるから、その伝手で会えないかなと思ってさ。それで、ついでに銀針鼠の居場所も教えて貰えないかな~なんて♪」
あまりの楽観的な意見にマクレーンはもちろん、二コルや火の精霊カーラまでもが呆れた顔をして彼を見た。
「何言ってんですか……そんな簡単に、ほいほい会えたら誰も苦労はしませんよ。」
魔女に対してなのか、銀針鼠に対してなのか、マクレーンはそう言うと、阿保らしいと言いながら先に行ってしまった。
「いい案だと思ったんだけどなぁ~。」
思いのほか不評だった己の提案に、アランは口をとがらせていると、頭上から二コルが声をかけてきた。
「ふふ、アランさんも使徒選別会に参加してみればわかりますよ。」
「あ……。」
アランは、二コルの頭上から見下ろしてくる笑顔を見た途端、地雷を踏んだことに気づいた。
使徒選別会――それは魔女を崇拝する者達の激戦地と呼ばれる場所であった。
教会の人間以外で、魔女に会えることを夢見た青年達が、淡い期待を胸に参加するイベントである。
その競争率や、他で類を見ないほどのものだと言われている。
その激戦を潜り抜けてきた二コルの無言の圧力に、アランはこの話は二度とすまいと心の中で、そっと反省するのであった。
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