【R20】螺旋の果て

雪田 瑠魔

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螺旋の果て(上)

第18章 【取得】

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 買い漁ったオレの選んだ服を着せた。

下着は無い。

ハイネックの薄いタイトな白いセーターは、裸体より淫美だ。

毛皮のショートベスト。

黒いガーターと網タイツ。

黒いレザーのホットパンツ。

タイトな、ニーハイのハイヒールブーツ。

長い髪が美しい。

大きなサングラスをかけさせた。

細い首輪を着けた。

そして…

『裕希、左手を出せ。』

薬指に証をはめた。

 裕希は、ペタリと座り込んでしまった。

『行くぞ。』

ベソをかいている裕希を引っ張って外に出た。

エレベーターの中で、裕希は、オレの胸に顔を擦り付けて泣いていた。

「旦那様…旦那様ぁ。」

駐車場に着いても裕希は、ピッタリと抱きつき歩く。

『ほら、お前のクルマだ。お前が運転するんだよ。』

キーを顔の前でチャラチャラと振った。

「え?これ?」

『お前の吊り上がった目と、そっくりだろ。』

「旦那様…無理かも…」

『なんだと?』

「あ…スミマセ…申し訳ありません。」

ロータス エキシージ

『前のお前のクルマも、マニュアルだっただろ。』

 「あの…旦那様。
今日だけ…運転してください…ませんか?」

『いくらナンでも無理だよな。
そのつもりだったよ。』


裕希の記憶は途切れていた。

紅葉する木々を見て慌ててオレに聞いた。

「旦那様…今、今日は、何日ですか?」

『○月○日だ。金曜日だよ。』

裕希は黙り込んだ。

『どうした?』

「そんなに…怖い…です……」

買い物先で裕希は、オレにピッタリと躰を寄り添わせ歩いた。

…裕希、今日は、大目にみてあげるよ。…
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