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第9話 薫の助言
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凛花の母、美夏は、昔薫がレディース総長を務めていた時の戦友だった。それからの付き合いは長く、いまだにこうしてお互いの娘同士も仲良く往き来し合う間柄となったのだ。小山内家と凛花の家は歩いてせいぜい5分とすぐ近所であり、さほど心配はする必要も無いのだが、この時ばかりは薫はキラリに寄り添ってやりたかったのだ。
キラリにとって薫は、恐ろしい母親であると同時に親友のような存在でもあった。
キラリが玄関に出て来て
キラリ「母ちゃん…ごめん…」
薫「ごめん…じゃなくてごめんなさいでしょ?凛花、いつもありがとうね!」
凛花「いえ、全然いつでも来てくれて大丈夫ですよ!」
薫「ありがとう。さ、キラリ帰ろ?」
キラリ「はぁい…」
美夏「キラリまたいつでもおいで!」
キラリ「美夏ちゃんありがとう…」
美夏もいつになくキラリが元気無いことを心配していた。
帰り道、薫は歩きながら
薫「キラリ…たまにはそこの公園のベンチで話ししよっか?」
キラリ「うん…」
二人はベンチに座った。
薫「こうして公園なんか二人で来るのはずいぶん久しぶりだねぇ~。昔はよく夜になるとあんたに合気道教えたりして…」
キラリ「ほんと…私よくあんなに投げられて生きてたもんだわ…」
薫「あれは護身術だから必要だったのよ」
キラリ「そのお陰で今は勉強なんか全く出来ない娘に育ちました!」
薫「…キラリ………あんた…翼のこと…」
キラリ「え?翼!?何!?べ…別に…何とも思ってないよ!」
薫「いや…まだ何も聞いてないから…
女ってさぁ…男から想われた方が幸せだよ?
追いかけるより追いかけられる女にならなきゃ…
翼があんたのことどう思ってるかはわからないけど…
でも…
今のままじゃ翼はちゃんと向き合ってくれないと思うんだけどなぁ…」
キラリ「………そうなのかな…
って!?
はぁ!?
母ちゃん何言っちゃってんの!?
わ…私は別に翼のことなんか何とも!」
キラリはヒステリックになって必死に誤魔化していた。
薫「キラリは私に似て可愛いんだからもっと自信持たなきゃ!」
キラリ「そこは…自信あるんだけど…」
ここは親子揃って根拠のない自信に満ちているのである。
キラリ「でも、アイツさぁ…デリカシーってもんの欠片も無いんだよねぇ~…もうちょっとロマンチックに接してくれないかなぁ…」
薫「例えば?」
キラリ「例えばって…そばで優しく…」
薫「ただの家庭教師なのに?
私はキラリに甘い恋愛を楽しんでもらう為に翼を家庭教師にしたわけじゃないんだよ?」
キラリ「そ…そりゃわかってるけどさ…」
薫「別に恋愛するのは自由!翼のこと好きになったっていいの!
ただ、翼にとっても家庭教師は仕事なの!そして、キラリにとっても勉強は仕事なの!
学生生活あと一年なんだから恋愛も勉強も友達との想い出作りも全部全力でやって後悔しないようにしなきゃ!」
キラリ「うん…」
薫「さてと、翼も心配してるだろうし帰ろっか」
キラリ「あいつが心配なんかしてるわけないじゃん。翼は私の家庭教師なんか面倒くさいって思ってるんだから…」
薫「そうかな?翼…あんたの部屋一生懸命片付けてたよ。あんたが勉強に集中出来るようにって…
そして、何度も何度もイメージトレーニングして、机の上の物の配置はこうだとか、自分がここに座ってキラリがこっちの方がとか…
なんか一人でブツブツ言いながらやってたよ?」
キラリ「え?あいつが?」
薫「だからキラリもちゃんとそれに応えなくちゃね!
ほんとにあんたの成績が少しも上がらないようなら翼は家に置いとかないかもよ!」
そ…そんなぁ…でも母ちゃんならマジで追い出すかも…
どうしよどうしよ…
机に向かって勉強なんか一度もやったこと無いしなぁ…
超ダリいんだけど、翼が居なくなっちゃったら…
キラリはウダウダ考えながら自分の部屋に戻った。
そして、そぉ~っと部屋のドアを開けると、翼が本棚の前でどうやら立ち読みをしてるように見えた。
キラリ「翼?何してんの?」
翼は驚いて飛び上がった。
翼「あぁ!ビックリした!!!いきなり声かけんなよ…」
そう言ってあわてて本を棚に戻した。
キラリ「翼…これ…」
キラリの目にはほんの二時間前とは見違える程綺麗に片付けられた部屋の様子を見て驚いていた。
翼「あっ…悪ぃ…お前の部屋…勝手にいじっちゃって…」
キラリ「あ…ありがとう…」
翼「キラリ…お前…まだ怒ってるか?」
キラリ「え?な…んなわけないじゃん…それより、私の方こそごめん…」
翼「あ?どうした?どっかで頭でも打って来たのか?」
キラリ「そ…そういうところがデリカシーの欠片も無いってんだよ!こっちが素直に謝ってんのに…もういい!」
そう言って再びキラリが部屋を飛び出そうとした瞬間、翼が駆け寄ってキラリを後ろから抱きしめた。
キラリは体が硬直して動けない。
翼「キラリ…ごめん…俺が悪かったよ…お前が出てく必要ねぇよ…ここはお前の居場所だ…出てくなら俺が行くよ…」
翼はキラリから離れて部屋を出ていこうとする。
キラリ「翼!待って!どこ行くの?」
翼「ちょっとな…」
キラリは出ていく翼の後を追いかけたかったが、追うより追われる方が…その言葉が脳裏をよぎった。
キラリ「翼…」
戻ってくるよね?
キラリにとって薫は、恐ろしい母親であると同時に親友のような存在でもあった。
キラリが玄関に出て来て
キラリ「母ちゃん…ごめん…」
薫「ごめん…じゃなくてごめんなさいでしょ?凛花、いつもありがとうね!」
凛花「いえ、全然いつでも来てくれて大丈夫ですよ!」
薫「ありがとう。さ、キラリ帰ろ?」
キラリ「はぁい…」
美夏「キラリまたいつでもおいで!」
キラリ「美夏ちゃんありがとう…」
美夏もいつになくキラリが元気無いことを心配していた。
帰り道、薫は歩きながら
薫「キラリ…たまにはそこの公園のベンチで話ししよっか?」
キラリ「うん…」
二人はベンチに座った。
薫「こうして公園なんか二人で来るのはずいぶん久しぶりだねぇ~。昔はよく夜になるとあんたに合気道教えたりして…」
キラリ「ほんと…私よくあんなに投げられて生きてたもんだわ…」
薫「あれは護身術だから必要だったのよ」
キラリ「そのお陰で今は勉強なんか全く出来ない娘に育ちました!」
薫「…キラリ………あんた…翼のこと…」
キラリ「え?翼!?何!?べ…別に…何とも思ってないよ!」
薫「いや…まだ何も聞いてないから…
女ってさぁ…男から想われた方が幸せだよ?
追いかけるより追いかけられる女にならなきゃ…
翼があんたのことどう思ってるかはわからないけど…
でも…
今のままじゃ翼はちゃんと向き合ってくれないと思うんだけどなぁ…」
キラリ「………そうなのかな…
って!?
はぁ!?
母ちゃん何言っちゃってんの!?
わ…私は別に翼のことなんか何とも!」
キラリはヒステリックになって必死に誤魔化していた。
薫「キラリは私に似て可愛いんだからもっと自信持たなきゃ!」
キラリ「そこは…自信あるんだけど…」
ここは親子揃って根拠のない自信に満ちているのである。
キラリ「でも、アイツさぁ…デリカシーってもんの欠片も無いんだよねぇ~…もうちょっとロマンチックに接してくれないかなぁ…」
薫「例えば?」
キラリ「例えばって…そばで優しく…」
薫「ただの家庭教師なのに?
私はキラリに甘い恋愛を楽しんでもらう為に翼を家庭教師にしたわけじゃないんだよ?」
キラリ「そ…そりゃわかってるけどさ…」
薫「別に恋愛するのは自由!翼のこと好きになったっていいの!
ただ、翼にとっても家庭教師は仕事なの!そして、キラリにとっても勉強は仕事なの!
学生生活あと一年なんだから恋愛も勉強も友達との想い出作りも全部全力でやって後悔しないようにしなきゃ!」
キラリ「うん…」
薫「さてと、翼も心配してるだろうし帰ろっか」
キラリ「あいつが心配なんかしてるわけないじゃん。翼は私の家庭教師なんか面倒くさいって思ってるんだから…」
薫「そうかな?翼…あんたの部屋一生懸命片付けてたよ。あんたが勉強に集中出来るようにって…
そして、何度も何度もイメージトレーニングして、机の上の物の配置はこうだとか、自分がここに座ってキラリがこっちの方がとか…
なんか一人でブツブツ言いながらやってたよ?」
キラリ「え?あいつが?」
薫「だからキラリもちゃんとそれに応えなくちゃね!
ほんとにあんたの成績が少しも上がらないようなら翼は家に置いとかないかもよ!」
そ…そんなぁ…でも母ちゃんならマジで追い出すかも…
どうしよどうしよ…
机に向かって勉強なんか一度もやったこと無いしなぁ…
超ダリいんだけど、翼が居なくなっちゃったら…
キラリはウダウダ考えながら自分の部屋に戻った。
そして、そぉ~っと部屋のドアを開けると、翼が本棚の前でどうやら立ち読みをしてるように見えた。
キラリ「翼?何してんの?」
翼は驚いて飛び上がった。
翼「あぁ!ビックリした!!!いきなり声かけんなよ…」
そう言ってあわてて本を棚に戻した。
キラリ「翼…これ…」
キラリの目にはほんの二時間前とは見違える程綺麗に片付けられた部屋の様子を見て驚いていた。
翼「あっ…悪ぃ…お前の部屋…勝手にいじっちゃって…」
キラリ「あ…ありがとう…」
翼「キラリ…お前…まだ怒ってるか?」
キラリ「え?な…んなわけないじゃん…それより、私の方こそごめん…」
翼「あ?どうした?どっかで頭でも打って来たのか?」
キラリ「そ…そういうところがデリカシーの欠片も無いってんだよ!こっちが素直に謝ってんのに…もういい!」
そう言って再びキラリが部屋を飛び出そうとした瞬間、翼が駆け寄ってキラリを後ろから抱きしめた。
キラリは体が硬直して動けない。
翼「キラリ…ごめん…俺が悪かったよ…お前が出てく必要ねぇよ…ここはお前の居場所だ…出てくなら俺が行くよ…」
翼はキラリから離れて部屋を出ていこうとする。
キラリ「翼!待って!どこ行くの?」
翼「ちょっとな…」
キラリは出ていく翼の後を追いかけたかったが、追うより追われる方が…その言葉が脳裏をよぎった。
キラリ「翼…」
戻ってくるよね?
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