キラリの恋は晴れのち晴れ!

CPM

文字の大きさ
58 / 80

第57話 最悪のタイミング

しおりを挟む
私と翼だけの甘い想い出があんなにたくさんあったのに………

全部もてあそばれてただけだなんて………

そんなことないよね?

信じたいよ………

翼のことを信じたい………

でも………

だから早く私に会いに来てよ!

そしてちゃんと言って………

俺はキラリが好きだって………

今度は私も素直になるから………

今度こそ………きっと素直になって私も翼が大好きって言えるから………

そうだ………神社に行って神様にお願いしなくちゃ………


キラリはパッと立ち上がり、そして家の鍵をかけて小走りにいつもの神社に向かった。

そのすぐ後を、怪しい影が付いてきていたことにキラリは全く気付いていなかった。


丁度そのタイミングで、翼がキラリの家に到着した。
翼はキラリの家のインターホンを押してみたが全く反応が無い。


キラリのやつ……居ないのか……


翼に与えられた時間はあまりない。いつ父にバレて連れ戻されるかもしれないという焦りから、翼はいてもたってもいられず家の前をウロウロと歩き回る。


キラリ……伝えたいことがあるんだ。早く戻ってきてくれ………
俺のせいでお前を危険にさらしたくはない……
お前は………
俺にとって大切な存在なんだ………
今度こそ………今度こそ会えたならハッキリと言おう………


お前のことが………


好きなんだと………




~神社~



キラリは賽銭箱にお賽銭を投げ入れて神様に祈る。



神様………どうかお願いです………もう一度だけ翼に会わせて下さい。そして、私にチャンスを下さい。
翼にちゃんと私の気持ちを伝えるチャンスを………



その時、後ろから突然大きな怒声が聞こえてきた。


〝止めろ!〟


キラリはその声に驚いてビクッと飛び上がり、そして恐る恐る振り返った。


そこには、キラリから数歩離れたところに見知らぬ男が立っており、そしてその男の更に向こう側に知っている顔が見えた。

キラリはこの状況を飲み込めず、なぜ〝止めろ!〟という言葉が出たのか不思議に思っていた。


キラリ「あっ、あの時のフラップ・フリーリーのメンバーの人!」

キラリは奥の方に居る男に向かってそう言った。

手前に居る男がニヤリと笑って

男「何だよ、お前急に善人ぶる気かよ?」

男はそう言ってキラリの方へ振り返り

男「なぁ知ってるか?この男、あんたのことを騙してるんだぜ?ほんとは翼なんて全然知らないのさ。ある女に頼まれてあんたのことをメチャクチャにするために近付いただけなのさ!なのに、急に手のひら返したみたいに善人面しやがって!ほんとはお前もこの女に下心があるんだろ?」

謎の男「いい加減にしろ!その娘には何も罪は無いはずだ!お前も金もらったんならそれで十分だろ!」

男「いや、今回はこの女をちゃんと犯してやらないと報酬が貰えないんだよ。悪いがお前でも邪魔してもらっちゃ困るぜ!」

謎の男「それは、れっきとした犯罪なんだからな!わかってるのか!」

男「何だよ……サツにチクるつもりか?白けちまうなぁ……ま、いいや……また別の機会に……あっ、そうそう。お前が俺を邪魔したことは、歩実に報告しとくからな!」

男はニヤリと笑って謎の男に言った。



歩実?歩実って……まさかあの……

どういうこと?この二人はどういう関係?

私を騙すために歩実はこの二人を遣って………

結局全部嘘だったってこと?

やっぱり翼には会えないってこと?

キラリはまた悲しくなりその場にしゃがみこんで泣き出した。

男は白けたと言ってこの塲を立ち去る。
そして謎の男がキラリの側まで近寄って寄り添うように屈んだ。

謎の男「あの……騙してて申し訳ない……でも……お詫びのしるしに何か協力出来ることがあったら………って言ってもこんな俺のことを信用出来ないかもしれないけど……せめて、君の家まで送るよ……」

キラリは喪失感で男の言葉がほとんど耳に入って来ない。

キラリはいきなり謎の男の腕を掴んで

キラリ「翼はどこなの!!!どこに行けば翼に会えるの!!!ねぇ、教えて!!!翼に会わせて!!!」

キラリは泣き顔で顔をくしゃくしゃにして必死に訴える。

謎の男は困った顔で言葉に詰まる。




~キラリの家の前~


翼は既に30分以上待ったが、キラリが現れる気配が無いので、唯一の可能性を信じて例の神社へ向かうことにした。


そして急いで神社の方へ歩きだし、近くまで来たとき、運命のイタズラはこの二人をどこまでも嘲笑う。


このとき、キラリを乗せた車が翼のすぐ横を通り過ぎる。しかし、キラリはうつ向いて翼に気付くことが出来なかった。

一方翼は、父が持ってきた写真に写っていた男と、その車にキラリが乗っていたことに気付き大きなショックを受けていた。


キラリ………まさか………まさかお前………


翼は疑心暗鬼にとらわれ、茫然自失となってただ立ち尽くす事しか出来なかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

エモパレ ―感情が見えるぽっちゃりな私が、オジさま副局長を無自覚なまま搦め捕るまで―

久乃亜
恋愛
前世の記憶を持つぽっちゃり看板娘ハルネは、 人の「感情の色」が視える魔眼『エモパレ』と、持ち前の経営手腕で、実家の香房を切り盛りしていた。 そんなある日、とある事件から、 オジさま――第二調査局副局長、通称「鬼のヴァルグレイ」に命を救われ、 ハルネの理想のオジさま像に、一瞬で恋に落ちる。 けれど、彼がハルネに告げたのは、愛の言葉ではなく ――理不尽な『営業停止』の通告だった!? 納得いかないハルネは、自らの足と異能で犯人を追い詰めることを決意する。 冷徹で無表情な彼だが、なぜかハルネに同行し、過保護なまでに手伝ってくれて……? 「人生2週目」のポジティブぽっちゃり娘と、不器用な冷徹最強騎士が織りなす、 お仕事×捜査×じれじれの初恋溺愛ファンタジー! ※ 第1部(1~3章)完結済み。 毎日投稿中

課長のケーキは甘い包囲網

花里 美佐
恋愛
田崎すみれ 二十二歳 料亭の娘だが、自分は料理が全くできない負い目がある。            えくぼの見える笑顔が可愛い、ケーキが大好きな女子。 × 沢島 誠司 三十三歳 洋菓子メーカー人事総務課長。笑わない鬼課長だった。             実は四年前まで商品開発担当パティシエだった。 大好きな洋菓子メーカーに就職したすみれ。 面接官だった彼が上司となった。 しかも、彼は面接に来る前からすみれを知っていた。 彼女のいつも買うケーキは、彼にとって重要な意味を持っていたからだ。 心に傷を持つヒーローとコンプレックス持ちのヒロインの恋(。・ω・。)ノ♡

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

年下男子に追いかけられて極甘求婚されています

あさの紅茶
恋愛
◆結婚破棄され憂さ晴らしのために京都一人旅へ出かけた大野なぎさ(25) 「どいつもこいつもイチャイチャしやがって!ムカつくわー!お前ら全員幸せになりやがれ!」 ◆年下幼なじみで今は京都の大学にいる富田潤(20) 「京都案内しようか?今どこ?」 再会した幼なじみである潤は実は子どもの頃からなぎさのことが好きで、このチャンスを逃すまいと猛アプローチをかける。 「俺はもう子供じゃない。俺についてきて、なぎ」 「そんなこと言って、後悔しても知らないよ?」

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

一条さん結婚したんですか⁉︎

あさとよる
恋愛
みんなの憧れハイスペックエリートサラリーマン『一条 美郷(※超イケメン)』が、結婚してしまった⁉︎ 嫁ラブの旦那様と毒舌地味嫁(花ちゃん)....とっ!その他大勢でお送りしますっ♡ ((残念なイケメンの一途過ぎる溺愛♡))のはじまりはじまり〜 ⭐︎本編は完結しております⭐︎ ⭐︎番外編更新中⭐︎

田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜

侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」  十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。  弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。  お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。  七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!  以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。  その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。  一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。

処理中です...