1 / 6
結束 1
しおりを挟む
「ピギャヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤ」
僕は最弱モンスターのゴブリンを倒しホッと安堵の息をついた。
只今、冒険の途中である。ダンジョンにもぐり様々なモンスターと戦闘を行っている。
「ヒール」
ゴブリンの攻撃で傷を負った体を、パンツが見えそうなぐらい短いドレスを纏った少女に魔法で治してもらった。
この少女の名はリザ。共に冒険している仲間の1人だ。
腰まで伸びている美しい黒髪。碧色のドレスから見えるむっちりとした太股。これぞとばかり主張している大きな胸。少し幼い感じのある顔も魅力的である。そして、僕の顔を見るその瞳はドレスより薄く輝いている。
「大丈夫?」
リザは優しく声をかけてきた。
「うん、大丈夫」
「それなら良いけど⋯、もう勝手に飛び出したらダメだからね!!」
「⋯はい」
リザに説教をくらってしまった。
まあ、それは仕方のないことだと思う。僕はいつも突っ走り負傷してしまう。その度にリザに治してもらっているのだ。これでも、改善しようと心がけているつもりだ。一応。
「ユイト、また説教くらってんのかよ。お前ら親子みたいだな」
1人の少年が頭で手を組み、笑いながら茶化してきた。
この少年は僕達の仲間のソーマだ。
軽装に包まれた細身の体。笑顔が似合う整った顔立ち。それに反する真紅の眼。さらに、容姿にぴったりな短い銀髪。この男はいわゆるイケメンだ。
「何言ってんのよ!」
「むきになるなって」
リズとソーマは喧嘩をし始めた。第三者から見れば思春期のお子様がイチャイチャしているようにしか見えない光景だ。
「まあまあ、二人とも落ち着いて」
終わりが見えない喧嘩を僕は止めに入った。
「誰のせいでこうなったと思ってんのよ」とリザ。
「お子様は黙っとけよ」とソーマ。
止めに入ったつもりだったが、火に油を注いだだけみたいだ。
僕はこの2人を見ながらめんどくさいなと思う反面、けっこう楽しいと感じていた。
「ユイト行くわよ」「ユイト行こうぜ」
2人はほぼ同時に僕に声をかけた。
「付いてこないで!」「付いてくんなよ!」
先程のは修正しよう。やはり、ただめんどくさいだけだった。
僕は最弱モンスターのゴブリンを倒しホッと安堵の息をついた。
只今、冒険の途中である。ダンジョンにもぐり様々なモンスターと戦闘を行っている。
「ヒール」
ゴブリンの攻撃で傷を負った体を、パンツが見えそうなぐらい短いドレスを纏った少女に魔法で治してもらった。
この少女の名はリザ。共に冒険している仲間の1人だ。
腰まで伸びている美しい黒髪。碧色のドレスから見えるむっちりとした太股。これぞとばかり主張している大きな胸。少し幼い感じのある顔も魅力的である。そして、僕の顔を見るその瞳はドレスより薄く輝いている。
「大丈夫?」
リザは優しく声をかけてきた。
「うん、大丈夫」
「それなら良いけど⋯、もう勝手に飛び出したらダメだからね!!」
「⋯はい」
リザに説教をくらってしまった。
まあ、それは仕方のないことだと思う。僕はいつも突っ走り負傷してしまう。その度にリザに治してもらっているのだ。これでも、改善しようと心がけているつもりだ。一応。
「ユイト、また説教くらってんのかよ。お前ら親子みたいだな」
1人の少年が頭で手を組み、笑いながら茶化してきた。
この少年は僕達の仲間のソーマだ。
軽装に包まれた細身の体。笑顔が似合う整った顔立ち。それに反する真紅の眼。さらに、容姿にぴったりな短い銀髪。この男はいわゆるイケメンだ。
「何言ってんのよ!」
「むきになるなって」
リズとソーマは喧嘩をし始めた。第三者から見れば思春期のお子様がイチャイチャしているようにしか見えない光景だ。
「まあまあ、二人とも落ち着いて」
終わりが見えない喧嘩を僕は止めに入った。
「誰のせいでこうなったと思ってんのよ」とリザ。
「お子様は黙っとけよ」とソーマ。
止めに入ったつもりだったが、火に油を注いだだけみたいだ。
僕はこの2人を見ながらめんどくさいなと思う反面、けっこう楽しいと感じていた。
「ユイト行くわよ」「ユイト行こうぜ」
2人はほぼ同時に僕に声をかけた。
「付いてこないで!」「付いてくんなよ!」
先程のは修正しよう。やはり、ただめんどくさいだけだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる