地下迷宮（ダンジョン）を冒険するのは楽しいものだと決まっている

CROWN

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「そろそろ飯食おうぜ？腹減った」とソーマ。

「もう!?まだ明るいんですけど！昼から2時間しか経ってないじゃない」

  リザは愚痴をこぼしたが、キッチンへと向かい夕食の支度を始めた。なんだかんだ言ってリザはしっかり者だと思う。

「じゃあその間に稽古してくる。ついてこいソーマ！」

「偉そうに言ってんじゃねぇよ！」

  僕はソーマと共に外へ出て、訓練用の木刀を持ち、構えた。

「いくぞ、ソーマ!!」

「おう！」

  お互いのの木刀が交わった。やはり、ソーマの力の方が高いため、木刀ごと弾き飛ばされる。

「うわっ」

  倒れた瞬間、ソーマは追撃を仕掛けてきた。僕は素早く立ち上がり、1歩後退し、攻撃を避けた。そして、ソーマに向けて木刀を振り下ろす。

「甘いんだよ！」

  虚を衝いた動きだったが、ソーマはそれにも反応し、また木刀ごと弾き飛ばされた。

「手強いな。」

「そんなんだと、俺に当てることすらできないぜ」

  ソーマは強い。しかも、ソーマはまだブーストを使っていない。

  同じEランクでもここまで差があるとは思わなかった。

  一矢報いるためには、ソーマに唯一優っている知力でどうにかするしかない。

  考えろ────。

「うぉおおおおっ!!」

  僕はソーマに向かって勢いよく走り込んだ。

  ソーマは木刀を前で構え、攻撃を弾く体勢になった。

「だからそんなの効かねぇよ！」

  僕はソーマの間合いに入る直前、砂を撒きあげた。

「なにっ!?」

  一瞬だがソーマの視界から僕が見えなくなり、そのタイミングで僕はソーマの右腰に向かって木刀をふる。

「ブースト」

  いける。っと思った瞬間のことだった。

  ソーマはブーストを唱え、自身を強化し、僕の背後へと一瞬にして回り込んだ。そして、木刀を叩き込む。

「ぐわっ」

  僕はそのまま前に飛ばされた。

「あ、わりぃ。魔法使っちまった」

「あー、もう、ソーマ強すぎ。絶対行けると思ったのにな」

「まあ、俺最強だから」

「そうかよ」

「「フッ、フハハハハ」」

  僕とソーマは何故か笑っていた。

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