ゼロから始めたいテンプレ生活

3章

謎の笑顔とおてんば娘

「すげぇやつがいるもんだな…」

闘技場から去ろうとするガレスを見ながら言う
ヘンリー何かとは比べ物にならない
ヘンリーは嘘ついてたんじゃないかってぐらいだ
あ、目が合った

「…！」ﾆｺｯ


何か笑われたんだけども…
まあいいか
決勝で会えるわけだし
俺はそう考え客席を去った



「彼がマコトか…」

遠くから見てもわかる
客席に大勢人がいる中で彼だけ雰囲気が違う
オーラがあるとでもいうか

「何はともあれ決勝が楽しみだな…」

そう言ってガレスは闘技場を後にした




場所は変わって食堂
決勝前に落ち着いて食事を…なんて思ってたんだけど

「フフン！やっとアンタと戦えるわね！」
「ﾓｸﾞﾓｸﾞ…」
「この時をどれほど待ったか…」
「ﾑｼｬﾑｼｬ…」
「覚悟を決めなさい！アンタは決勝で…」
「ﾁｭｰ…ｺﾞｯｸﾝ」
「話を聞けぇ！」
「うるせぇぇ！」

おてんば娘アリナが1人
落ち着けるわけなんてなかった

「1人で静かに食わせてくれよ！」
「うっさいわね！アンタが無視しなきゃ良かった話よ！」
「ご飯中ですぅ！見てわからない！？」
「決勝覚悟しときなさいよね！じゃあ！」
「聞く耳を持てぇ！」

はぁ…
はっちゃけてるやつだよな…
前世でもこんなやつ俺の周りにはいなかったよ…

「はぁ…」

心の中でも現実でもため息を吐いた

落ち着かない食事をしているうちに時は経ち、決勝の時間となった