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また逢える日まで
勉強の日々
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それから、三人は、毎日毎日、三時半からまで七時半までの四時間と八時から十一時までの三時間。土日は、金曜日から泊りがけで教えてもらいながら、猛勉強した。
その結果、学校の定期考査では三人とも、格段に点が上がり、順位も上がった。今までは三桁で下から数えたほうが早いくらいだったのが、二桁に変わり、さらに、二十位以内にまで入れるようになった。
カナが大喜びで順位表を手に走ってきて、ミキに抱き着いた。
「やったー!十位!うち、頑張った!」
ミキはおめでとうと背中をとんと叩いた。
ユウは返却された順位表を見ながら、無言のまま、その場にとどまっていた。
「・・・・」
怪訝に思った、レンとリュウが後ろからそっと覗くと…。
「ん?十五位じゃん。よくやったな」
レンが、肩に手をやり、声をかけると…。ユウがボソッと呟いた。
「夢じゃないよな…」
じっとユウの順位表を見ていたリュウが、いきなりユウの頭をわしゃわしゃと撫で繰り回した。
「夢じゃない!よく頑張ったな!」
しばらく、頭を撫で繰り回されていたユウは突然、泣き始めた。
「これで…みんなと一緒に同じ高校に行けるんだよな……」
カナが駆け寄り、ユウに抱き着いた。
「行けるよ!一緒に行こう!うちら、そのために頑張ったんだから!」
「ちょっ…!」
突然の事態に、ユウは泣き止み、顔を真っ赤にしてカナを引き離した。
その反応にリュウとレンはニヤニヤし、カナはそのまま、ユミーと走り去ってしまった。
まだ鼓動がどくどくと速い中、落ち着けるように深呼吸をした。
「……心臓に悪い……」
そうボソッと呟き、未だにニヤニヤしているリュウとレンを睨み、お前らな…と嘆息する。
そして、カナはというと、ユミのところに行き、ユミと共にいたミキと一緒にユミの順位表を見る。
「おっふ…やばいな」
ユミの順位表を見た、カナが口を押え、ぼそりと呟く。
「………」
同じく見ていたミキは、驚きのあまり、絶句していた。
当の本人はというと…。
「…………」
驚きのあまり、思考停止していた。
そんな三人の様子を訝ったレン達がユミの順位表を見ると…。
「へえ、よくやったな」
「うわっ、マジか」
「おめでとう」
レン、ユウ、リュウがそれぞれ同時に声を上げた。
声をかけられた本人は、未だに思考停止していた。
「おめでと。五位じゃん。頑張ったね」
ミキは思考停止したユミを復活させるべく、ちょっと強めに背中を叩き、祝福した。
「いたっ!……うん、頑張った。嬉しい!」
思考が復活したユミは、歓喜の声を上げ、思いっきり飛び跳ねた。
それを他の四人は、微笑ましい気持ちで眺めていた。
その結果、学校の定期考査では三人とも、格段に点が上がり、順位も上がった。今までは三桁で下から数えたほうが早いくらいだったのが、二桁に変わり、さらに、二十位以内にまで入れるようになった。
カナが大喜びで順位表を手に走ってきて、ミキに抱き着いた。
「やったー!十位!うち、頑張った!」
ミキはおめでとうと背中をとんと叩いた。
ユウは返却された順位表を見ながら、無言のまま、その場にとどまっていた。
「・・・・」
怪訝に思った、レンとリュウが後ろからそっと覗くと…。
「ん?十五位じゃん。よくやったな」
レンが、肩に手をやり、声をかけると…。ユウがボソッと呟いた。
「夢じゃないよな…」
じっとユウの順位表を見ていたリュウが、いきなりユウの頭をわしゃわしゃと撫で繰り回した。
「夢じゃない!よく頑張ったな!」
しばらく、頭を撫で繰り回されていたユウは突然、泣き始めた。
「これで…みんなと一緒に同じ高校に行けるんだよな……」
カナが駆け寄り、ユウに抱き着いた。
「行けるよ!一緒に行こう!うちら、そのために頑張ったんだから!」
「ちょっ…!」
突然の事態に、ユウは泣き止み、顔を真っ赤にしてカナを引き離した。
その反応にリュウとレンはニヤニヤし、カナはそのまま、ユミーと走り去ってしまった。
まだ鼓動がどくどくと速い中、落ち着けるように深呼吸をした。
「……心臓に悪い……」
そうボソッと呟き、未だにニヤニヤしているリュウとレンを睨み、お前らな…と嘆息する。
そして、カナはというと、ユミのところに行き、ユミと共にいたミキと一緒にユミの順位表を見る。
「おっふ…やばいな」
ユミの順位表を見た、カナが口を押え、ぼそりと呟く。
「………」
同じく見ていたミキは、驚きのあまり、絶句していた。
当の本人はというと…。
「…………」
驚きのあまり、思考停止していた。
そんな三人の様子を訝ったレン達がユミの順位表を見ると…。
「へえ、よくやったな」
「うわっ、マジか」
「おめでとう」
レン、ユウ、リュウがそれぞれ同時に声を上げた。
声をかけられた本人は、未だに思考停止していた。
「おめでと。五位じゃん。頑張ったね」
ミキは思考停止したユミを復活させるべく、ちょっと強めに背中を叩き、祝福した。
「いたっ!……うん、頑張った。嬉しい!」
思考が復活したユミは、歓喜の声を上げ、思いっきり飛び跳ねた。
それを他の四人は、微笑ましい気持ちで眺めていた。
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