神様、俺を転生させてください！「だが断る！」………は？

15◆アレク視点

卵が孵化する日。

パキパキパキ！！

卵が割れて、なんと中から元気な男の子が誕生しました！

白い翼、白い肌、モチモチプリティーボディです！(あぁん！可愛い！！)

銀色の髪に、黒い瞳の愛しい天使……名前はルチアーノになりました。

「おお！ルチアーノは可愛いな！」

シンがルチアーノを抱っこして喜んでいます。

なんて尊い光景でしょうか！！(キラキラ)

「ところで、ミルクはアレクがあげるのか？それとも俺があげるのか？」

「味覚は幼いですけど、普通に食事を食べますよ。ほら、みてくださいこの綺麗な歯！」

キラン♪

ルチアーノの生え揃った可愛い歯をシンにみせると、何故かルチアーノにガブリと指を噛まれました。(痛い…)

「ママ、止めてください。私はパパ派です。つまりママとはライバルです。パパは渡しません！」

「「！？」」

な…な…！

我が子は、もう反抗期なんですか！？

これは、いわゆるアレですか。
将来はパパのお嫁さんになりたいという、アレなんですか！？

ダメですよ！

パパは私の夫なんですから、パパのお嫁さんにもお婿さんにもなれませんよ！

「パパ！私は将来はパパの快適安眠枕になって頭に敷かれたいです！」

ああ！
やっぱり将来はパパのお嫁さんになりたいと…………ちょっと待ってください。

今、なんと言いましたか？

「ルチアーノ……、なんでか聞いてもいいかな？」

シンの笑顔がかなり困惑気味です。

私も困惑しています。

ルチアーノはキョトンと首を傾げて、不思議そうに答えてくれました。

「快適な安眠は大切です」

…………。

聞いてもわからないことって、あるんですね。

とにもかくにも、今日から楽しい子育て生活です！

シンとルチアーノと私の三人で、幸せな毎日が始まります！

………でも、ルチアーノの頭を撫でようとするとやっぱりガブリと噛まれます。

ちょっと解せぬ。