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シンデレラも姉二人も継母も自分達の同人誌を売っている。
父は何をしているかというと、同人誌を売っている皆の変わりに代表で同人誌を買う担当だ。
ちなみに、父の同人誌は継母が代わりに売ってくれている。
シンデレラも負けずに、頑張って同人誌を売っていた。
そこに現れた客の一人が、シンデレラの同人誌を読んでかなり絶賛している。
「素晴らしい!素晴らしいよ!こんなに素晴らしいものを読んだのは初めてかもしれない。君は何て天才なんだろうか!君の作品を全種類一冊ずつ買わせてほしい!」
「ありがとうございます!」
客は、もっさりした髪に分厚い眼鏡をしたザ・モブみたいな感じの男であった。
あからさまな変装だ。
身分が高い者程その正体を隠すために、こうして変装をする。
だが、変装がド下手にも程があるだろうという程の変装だった。
その男は、シンデレラの作品を全種類一冊ずつ買った。
後日。
シンデレラに何故か、アールグレイからの婚約の打診がきた。
何故かわからないけれど、シンデレラはアールグレイに気に入られたようだ。
そして、アールグレイから熱烈なラブレターまでもらってしまった。
「シンデレラ。いつ王太子様と出会ったの?」
「会ったことありません。むしろ、こっちが何でなのか聞きたいぐらいですわ」
家族皆で不思議に思っていたけれど、その次の日に城から迎えの馬車がやってきてしまった。
急展開すぎるだろ!
しかも、アールグレイまでいる!
「シンデレラ迎えに来たよ。僕の愛しい人」
アールグレイは美しい微笑みで、シンデレラに手を伸ばす。
シンデレラは若干引きつつも、一応聞いてみた。
「私達、初対面ですよね?」
しかし、アールグレイは穏やかに微笑んで首を横に振った。
「初対面じゃないよ。でも、今の僕の姿では初めてだろうね。先日会ったじゃないか。頭がもっさりで分厚い眼鏡をした男と会ったはずだよ。シンデレラの同人誌を気に入った男を忘れたかい?あぁ、お客さんはいっぱいいたからね。あんまり印象に残らなかったかな」
もっさり……分厚い眼鏡………。
「あぁーっ!ザ・モブみたいな感じの男の人!!」
「はっはっはっ!それが僕だよ」
なんということだろうか!!
あの客が、まさかアールグレイだったとは気づかなかった!
シンデレラはあまりの衝撃に、ついアールグレイを指差して叫んでしまった。
アールグレイは、愉快そうに笑っている。
確かに王太子という立場ならば、変装は絶対だろうが……あんなにも下手な変装をするとは………。
シンデレラは、アールグレイはもう少し変装の技術を学ぶべきだと思った。
あれではバレバレだ。
まぁ、身分は隠せていたとは思うが………。
「シンデレラ。どうか僕の婚約者になってくれ。僕はシンデレラの同人誌に惚れ込んでしまったんだ。シンデレラの一番近くでシンデレラを応援していたい」
「王太子様」
「アールと呼んでくれ」
「アール様。私、婚約の話をお受けしますわ!」
「ありがとう!シンデレラ!」
シンデレラはアールグレイの手を取って、幸せに微笑みながら馬車に乗った。
姉二人は、玉の輿に興味がないからシンデレラがアールグレイに見初められても特に何もショックを受けなかった。
何気に一番ショックを受けているのは、父だったりする。
「うあぁん!シンデレラが!私の可愛い娘が!どこの馬の骨に取られた!うあぁーーーんっ!」
「貴方、王太子様はどこの馬の骨ではないわよ。それから、シンデレラが不幸になるわけじゃないんだから、そんなに泣かないの」
「だって、だってぇ!」
「もう!もう一人作ればいいじゃない!」
「え!(ポッ!)」
後に、シンデレラに弟が生まれることになるが、その頃にはシンデレラは王太子と幸せに結婚していたのだった。
めでたしめでたし!
父は何をしているかというと、同人誌を売っている皆の変わりに代表で同人誌を買う担当だ。
ちなみに、父の同人誌は継母が代わりに売ってくれている。
シンデレラも負けずに、頑張って同人誌を売っていた。
そこに現れた客の一人が、シンデレラの同人誌を読んでかなり絶賛している。
「素晴らしい!素晴らしいよ!こんなに素晴らしいものを読んだのは初めてかもしれない。君は何て天才なんだろうか!君の作品を全種類一冊ずつ買わせてほしい!」
「ありがとうございます!」
客は、もっさりした髪に分厚い眼鏡をしたザ・モブみたいな感じの男であった。
あからさまな変装だ。
身分が高い者程その正体を隠すために、こうして変装をする。
だが、変装がド下手にも程があるだろうという程の変装だった。
その男は、シンデレラの作品を全種類一冊ずつ買った。
後日。
シンデレラに何故か、アールグレイからの婚約の打診がきた。
何故かわからないけれど、シンデレラはアールグレイに気に入られたようだ。
そして、アールグレイから熱烈なラブレターまでもらってしまった。
「シンデレラ。いつ王太子様と出会ったの?」
「会ったことありません。むしろ、こっちが何でなのか聞きたいぐらいですわ」
家族皆で不思議に思っていたけれど、その次の日に城から迎えの馬車がやってきてしまった。
急展開すぎるだろ!
しかも、アールグレイまでいる!
「シンデレラ迎えに来たよ。僕の愛しい人」
アールグレイは美しい微笑みで、シンデレラに手を伸ばす。
シンデレラは若干引きつつも、一応聞いてみた。
「私達、初対面ですよね?」
しかし、アールグレイは穏やかに微笑んで首を横に振った。
「初対面じゃないよ。でも、今の僕の姿では初めてだろうね。先日会ったじゃないか。頭がもっさりで分厚い眼鏡をした男と会ったはずだよ。シンデレラの同人誌を気に入った男を忘れたかい?あぁ、お客さんはいっぱいいたからね。あんまり印象に残らなかったかな」
もっさり……分厚い眼鏡………。
「あぁーっ!ザ・モブみたいな感じの男の人!!」
「はっはっはっ!それが僕だよ」
なんということだろうか!!
あの客が、まさかアールグレイだったとは気づかなかった!
シンデレラはあまりの衝撃に、ついアールグレイを指差して叫んでしまった。
アールグレイは、愉快そうに笑っている。
確かに王太子という立場ならば、変装は絶対だろうが……あんなにも下手な変装をするとは………。
シンデレラは、アールグレイはもう少し変装の技術を学ぶべきだと思った。
あれではバレバレだ。
まぁ、身分は隠せていたとは思うが………。
「シンデレラ。どうか僕の婚約者になってくれ。僕はシンデレラの同人誌に惚れ込んでしまったんだ。シンデレラの一番近くでシンデレラを応援していたい」
「王太子様」
「アールと呼んでくれ」
「アール様。私、婚約の話をお受けしますわ!」
「ありがとう!シンデレラ!」
シンデレラはアールグレイの手を取って、幸せに微笑みながら馬車に乗った。
姉二人は、玉の輿に興味がないからシンデレラがアールグレイに見初められても特に何もショックを受けなかった。
何気に一番ショックを受けているのは、父だったりする。
「うあぁん!シンデレラが!私の可愛い娘が!どこの馬の骨に取られた!うあぁーーーんっ!」
「貴方、王太子様はどこの馬の骨ではないわよ。それから、シンデレラが不幸になるわけじゃないんだから、そんなに泣かないの」
「だって、だってぇ!」
「もう!もう一人作ればいいじゃない!」
「え!(ポッ!)」
後に、シンデレラに弟が生まれることになるが、その頃にはシンデレラは王太子と幸せに結婚していたのだった。
めでたしめでたし!
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