転生したら、ラスボス様が俺の婚約者だった!!

ミクリ21

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28◆ジオルド視点

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1、余計なことって何と聞く



「シルビア、余計なことって何?」

あのノイズのことだろうか?

俺には聞こえなかったけど、シルビアにとって俺に知られたくないことだったのかな?

シルビアをみつめていると、シルビアは何故か笑いだした。

「ふふふ、アハハ!ジオルド、僕ね、もううんざりだったんだ」

「え?」

「こんな奴らの相手をしている時間、ジオルドとイチャつけないんだよ!?嫌に決まっているよ!!」

「シルビア?」

「ずっと役割だから、仕方ないと我慢していた。でもさ………僕のジオルドに手を出すなら、もう我慢しない」

「あ、あの、シルビア?」

「運営に文句なんか言わせない。僕を怒らせたのが悪いんだから!!」

シルビアは、自分自身の魔力を練り集め、世界に魔力を広めた。

す…すげぇ。

流石ラスボス様だ。

でも、何をしたんだろうか?

「!?」

目の前にあった主人公の遺体が、光に包まれて消えた。

「主人公という存在は、元々器に過ぎないからね。中身がないただの器だから、消えたんだよ」

「!!……シルビア、今………主人公って言ったか?」

シルビアが、主人公のことを主人公と呼んだことに、動揺してしまった。

「言ったよ。ねぇ、これからは僕自由なんだよ!もう、ラスボスしなくていいの!」

「ラスボス………。シルビア、この世界って………」

まさか、ここはゲームによく似た世界じゃなくて、ゲームの世界そのものだったのか………?

俺が驚いていると、シルビアは俺の頬を撫でてうっとりと言った。

「もう、この世界に邪魔者は来れない。運営も、もうこの世界に手を出せない」

「………どういう意味だ?」

「この世界を、僕の魔力で包んで僕のモノにしたからだよ」

よくわからないけど、すごいことしたんだなとは思った。
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