嫁が可愛いので今夜は寝ない

茜琉ぴーたん

文字の大きさ
6 / 56
10月・嫁が可愛いので今夜は寝ない

5


 伏せった夫の肩をポンと叩き事後のピロートーク、もう全部終わったと思い未来は気楽に話し出す。
「今日聞いてんけど、嘉島かしまチーフ、若いお嫁さん候補が居ってんらしいよ」
「はぁ?あの人、もう50近いやろ。はぁ、ええ出会いがあるもんやなぁ」
「ね、嬉しいわ」
「ふーん…元気やな…なら、オレもそれくらいまでできるな、ミラ。あと10年くらいは大丈夫やで」
「んー、パパがシたいなら、付き合うわ」
未来は守谷の呼び方が「ハルくん」「パパ」と安定しない。
「なんや、冷たい…オレ、ミラにしか興奮せえへんのに」
「ほんまに?浮気してへん?」
「あほ、こない可愛い嫁が居んのに、他の女は目に入らへん…」
「…ギャルもののAV観てんの、知ってるで」
「ぶっ!………奥さん、それは知ってても言わんのがマナーやで…あと、ギャルやのうて、素人モノな…」
 未来は汚物を見るような目で守谷を睨む。待たせた負い目はあるものの、性産業に彼女は不寛容というか理解が少ないのだ。
「ちゃうねん、嫁系がええねんけど、大概不倫とか寝取られやねん。義父と…なんか誰が観たいねんな。かわいい嫁とイチャイチャする、そんなんでええねん。地雷踏みたないから、自然な素人モノや。言わすな!」
「きっしょ、」
「なんやと、コラ、」
守谷は襲いかかり、ひとつ、ふたつ、みっつと首筋にキスマークを残した。
「ちょっと、ワイシャツの外はやめてよ…」
「しらん、マーキングや。バイトの学生とか、隙見せたらあかんで」
「いや、フロア長の嫁に手ぇ出す男、居れへんよ…」
「まぁせやな」
 ちゅうちゅうとキスマークの花を咲かせ、守谷はよしよしと口を離し、
「あー、ミラ、ラスト1回やな、ちょっと触って」
と未来の手を取って自身のモノを握らせた。
「うわぁ、」
「ん、そのまま、触ってて、ミラ♡あー、きもちい、嫁の手♡」
「……」
主人がうっとりして色っぽいのに、手元のべたべたする感触が不快で未来はあまり興奮しない。
 相手がいてそれが夫で、愛や慈しみが介在されないと未来にとってソレは汚らしい棒に過ぎない。過去の嫌な思い出とのギリギリのせめぎ合い、しかし溌剌はつらつとした夫の顔がすぐ現れたので逃げ出したくはならなかった。

「最後は、寝バックやなぁ、ミラも楽やと思う。うつ伏せや」
「…わからん、寝ればいいね?」
 コロンとうつ伏せになった嫁に、守谷が上から重なる。
「これ、声出るやつやで」
「え、」
 後から聞かされ未来は抵抗を見せるも、守谷はぐにっと、閉じた脚の間に自身をねじ込んでしまった。
「!嫌や、も、ンっっ‼︎あっ、は、」
「オラ、入った…、動くで、少しお尻上げて、そうや、上手やでミラ♡」
「は、あ♡ぅぁ、あ、ふぁ、あぁ♡は、」
嫁の頭を撫でて腰の角度を少し変えると、守谷のモノと、未来の中の何かが擦れ、音にして「ごりっ」という感触がする。
「は、ア♡あ、やっ、だめっ、なんかっ、当たっ、て、あ♡」
「うあ、なんか、えぐれてる感じすんね、コリコリ、軟骨みたいな、ポルチオ?スポット?ちゃうの?」
「わ、かんな、も、アっ、は♡だめっ♡だめぇ♡」
「やめられんな、これ、ええわ、擦れて、家でも出来そやな、あ♡ミラ、腰揺れとるな、ええトコ、探してるやん」
「!」
図星を突かれた未来はぶわっと羞恥が高まり、突っ伏してしまう。
 それでも突き上げる衝撃と込み上げる快感にじっと止まって居られず、頭をくしくしとシーツに擦り、時折り頭を上げてはガクンと崩れ、ぶるっと震う。
「はっ、ア、んっ、やだ、やだ、なんかっ、やっ♡それ、やめ、てぇ♡こわ、いっ、」
「それ、イキそうな、感覚なんや、な、どやったら、イケんのか、な、ここは?」
 守谷が突く角度を少し変えると、
「あん♡あ、は、ゔぁっ!あ!やっ、あ♡だん、めっ、だめっ!きちゃ、や、あ、あ、」
声が数段高くなっていく。
「キテんの、な?ここ、やな?んっ、あ、これや、な?ん、イこ、ミラ、中イキ、シよ、」
「やっ!こわ、イっ!あ、あ!パパ、パパぁ、」
初めての感覚、じわじわと這い寄るそれを恐れて未来の目尻には涙が滲んだ。
「ぅい、んあっ!あ!オラ!イけ、ミラ、イキ顔、見せえな!」
「ア、は♡あ、あ、あっ!やっ………」
 夫の強い責めに体がぎゅうと丸くなって、
「あ!イッ…ぅ、ぅ、ぁ、あ、あ♡♡♡」
びくんと背中が跳ね上がり、ナカがきゅうきゅうに狭くなる。
 結婚してから初めての中イキ、気持ちいいを上回る達成感に守谷は唇を舐めて少し笑った。
 そして後ろからは顔が見えない、とこの時気付くがチャンスを狙って腰を打ち続ければ、
「ヤっ!も、あかんっ!ぬい、てぇ!だめ、だめぇ!」
妻は必死に閉じていた目をガンと見開き、口はぱくぱくと「だめ」を繰り返す。
 ぎゅうぎゅうに締め上げられ、まだ止めたくない守谷も顔をしかめるが、
「イッた、からっ、も、ねえ、ぬいっ、て、」
とぴくぴく震えながら振り向く未来の紅潮し切った顔を目の当たりにして、ついに限界を迎えた。
「やらしな、ミラ、キツぅ、うわ、あ、ミラ、あかん、あー、あーー、うわ…あ、あ…」
 守谷はナカで果て、最後の一滴まで嫁へ残そうとぐりぐり腰を押し付ける。くたっと倒れた嫁の目に涙の跡が光っていて、守谷は少しの罪悪感を抱いたがやはり達成感が勝っていた。
「…ぁぅ…」
「今更初・中イカセやな…貴重な経験させてもろたわ。ミラ、大丈夫か?」
 未来は顔を覗き込まれると、
「う、もー、いやっ、やっ、見ん、でぇ」
涙と鼻水でぐずぐずになった顔を手で隠そうとする。
「きれいやな、ミラ♡…ハナ拭こか、な、」
「ゔーー」
「なんか、違った?3回目は。続けてやからイけたんかな」
「わから、へん!あたま、こわれっ、るかと、おもた!」
「昔からしたら、だいぶん喘ぐようになったな。これからも成長が楽しみや」

『♪~♪~~♪』

えづく未来の背中をさすっていると、セットしていたアラームが鳴る。
 そろそろ息子が待つ家へ帰らねばならない。急速なエロスと現実の往復に、二人は妙にしんみりしてしまった。
「ミラ、こっち向いて、ぎゅうしとこ」
「んっ…」
「久々に燃えた。愛してるわ、ミラちゃん」
「うん、うん…」
 少し荒くしてしまったか、恐がってないだろうか。嫌われてやしないか、昔を思い出してやいないだろうか。守谷は自戒を込めて口付けるも、未来の反応やしがみ付く手の感触から負の感情は読み取れなかった。
 そして耳まで真っ赤になった嫁の頭を撫でて、帰り支度を始める。


「パパ、安全運転でな」
「おう」

 帰りの車内は外の街のように静かだった。
 二人は「帰って少し寝て、朝ごはんを食べて…」と考えながら、日常生活に少しずつ引き戻されていく。
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

お兄様「ねえ、イケナイ事をしよっか♡」

小野
恋愛
父が再婚して新しく出来たお兄様と『イケナイ事』をする義妹の話。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end** ◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です! https://estar.jp/novels/26513389

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。