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2018・早春
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しおりを挟むそして、現在に戻る。
「もう、ソフトドリンクにしようね、オレンジジュース貰ってくるから…あとお手洗い」
飛鳥は潤の梅酒のグラスを遠ざけてから店内奥へ向かう。
「お姉さん、ひとり?俺らと呑まない?」
彼女より少し若いのだろうか、意識の高そうな若者2人連れがすかさず声を掛けてきた。
ふわふわした頭の潤は洒落た言い訳を考えるもまとまらず、
「え?えーと、つ、連れが居るから、ごめんなさい」
と正直に答えてしまう。
「なら今のうちに、良かったら連絡先だけでも交換しない?」
「連絡先…あ、待ってね、名刺…名刺…」
酔っても普段の癖が抜けず、有りもしない懐を手で探ってその胸を揺らす。
男達が鼻の下を伸ばしながら爪先立ちしだしたその時、
「ちょっと、何してんの」
早めに帰ってきた飛鳥が男達を睨み上げ、最高に不機嫌な顔でしかし平和的に追い払った。
そしてそのまま身体を潤へ寄せ、
「所長、それ仕様なの?胸元上から見られてたよ!けしからんニットを着るんじゃないよ、」
と小声で注意する。
「洗剤間違えたら伸びちゃったの、ははは」
「もう、出るよ。ムカつく…新しいの買ってあげるからんなもん捨てな」
潤はぽうっとしながら鮮やかなオレンジジュースをぐびぐび飲み、
「ん♡」
と返事をして二人仲良く花見灯籠が並ぶ夜の街へ消えていった。
ガードの緩い潤がこの後飛鳥からホテルで折檻を受けたことは言うまでもない。
つづく
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